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そして、物語は動き出す。
目覚めたものが何処へ向かうか、それは一人一人の思うがままに。
どうやらこの中には、村人が6名、人狼が2名、守護者が1名いるようだ。
『 PSI alert! PSI alert!
区画内にPSIの存在を確認。
ただいまよりこの区画は閉鎖されます。
市民の皆さんは集会場に行き、市民認証カードの照合を行ってください。
以降の指示は市役所の者がとります、指示に従い市民の義務を果たしてください。
なお、これは訓練ではありません。
PSI alert! PSI alert!
……』
アラート音とともに響くのは無機質な機械音声
区画の外につながる道では一斉にシャッターが降りる音
それは越えることも破ることもかなわない壁
中と外の世界を隔てるように……
―区画内・交番→区画内・集会場前―
[鳴り響くアラート音とアナウンスにすぐに後輩と上官とを見回し、
上官に先に集会場に向かって手伝ってくるように言われて二人で集会場に向けて駆け出した。
区画内は混乱の様相を示しながらも、人々は集会場の方へまばらに向かっており。
集会場の前につくとそこは人だかりになっていた。
奥の方に通してもらうと対応しているのは若い職員が一人、役所からの職員なのだろう。
ほかに取りまとめを行う人物の姿も見えず敬礼をしてから]
お疲れ様です、この区画の警察官のパトラッシュです。
[後輩が後に続き、向こうは一瞬驚いた後にすぐに列整理の手伝いなどをお願いしてきた]
わかりました、先に認証の方をすませておきますね。
―商店街―
あら、ぼっちゃまも外に出てたんですか。
わかりました、公園に寄って、お声かけしてから帰ります。
[主の扱いに関しては、何時もの事なので楽しげに笑むだけで。
行ってらっしゃいと言葉だけで見送り、自身も背を向け歩き出す。]
ぼっちゃまは気にする方かしら…。
[と袋の中の魚を見ながら呟くと
――――――――同時に、アラートがなり始めた。]
―区画内・集会場前―
[カードを集会場にある非常用端末機に読み取らせて、認証を受けると自分の市民情報がディスプレイに映される]
『付属の非常時のマニュアルと銃器の取り扱い説明書をよくお読みください。
以降の指示は役所の者が行います。指示に従い市民の義務を果たしてください。』
[機械音声のガイドと共に袋が排出口から出され、中には非常時のマニュアルと銃器の取り扱い説明書、
その説明書に描かれた銃器が入っていているのが見えた。
袋を手に取り、中に入った銃器…やや旧式のリボルバーを一緒に入っていたホルスターいれ腰に下げる。
説明書はぱらぱらとめくり使い方は自分のよく知ったものであることを確認]
ここのサポートを頼む。俺は列の整理にあたる。
[後輩にそうつげて、いくつかある非常用端末機それぞれに列で並ぶように自分は呼びかけはじめた]
―区画内・集会場前―
ゆっくり列をつくって、順に認証を行っていってください。
[混雑とした様子は若干緩んだかもしれないが、人の量が減るわけではなかった。
認証を終えた人々は皆不安そうな様子で思い思いの場所に。
マニュアルによればまた別個点呼がかかるまでは自由行動となっている]
まさか、自分がこんなことに直面するとはな。
[列の整理を行いながら思うのは自分の弟分、レッグのこと]
あいつさっさと帰ってるだろうな?
巻き込まれてないといいが…
[区画外への親族や仕事先等への連絡は、認証した時点で自動的に送られるようになっている。
家に帰っているなら自分の状況も向こうには伝わっているだろう。
すぐに意識は列整理の方へと]
─区画内・公園─
そう?それじゃ、お言葉に甘えて。
でもなんだかやっぱり悪い気がするわね。
[マイルズとレッグから、気にしなくて良いと言われ。
それでも少し申し訳なさそうにするのは少なくともレッグが甘味好き仲間と知っている為だが、どうすることもできないので、眉を寄せながらも微笑み。]
…───え、な、何?
[言葉を遮るように鳴り響いたアラートと、機械音声に辺りを見回して]
─区画内・公園─
好きでやっている事とはいえ、仕事は仕事ですからね。
[そう、返す瞬間の表情は真剣そのもの]
……私だって、可愛い、といわれて喜ぶシュミはありませんよ。
[その、真剣な表情のまま言うのと前後するように、響き渡ったのは──アラート]
……はい?
[瞬き、ひとつ。
零れ落ちたのは、惚けた声]
─公園─
そだなあ、小言が飛んで来ないってのは羨ましいかも。
[微笑みの意味は通じているのかいないのか。
気楽な調子で司書へと返して、続いた言葉に頷きかけたところで]
あン?
[鳴り響くアラート。指示を伝える無機質な放送。
遠く遠くシャッターの音まで聞こえた…気がした]
…マジかよ。
─区画内・公園─
…とにかく、集会場に向かいましょう?
早く行かないと、面倒なことになりそうよ。
[レッグとマイルズにそう言って歩き始める。
クレープを捨てようかどうしようか迷ったものの、捨てるに忍びなく。
行儀が悪いと思いつつも歩きながらクレープを食べて、ハンカチで口元を拭い。]
─商店街・嗜好品店─
[同僚と別れた後、直ぐに本屋の隣にある嗜好品店へと入る。
カウンターに向かい、店主にいつも購入しているオイルとカプセルを頼み、市民認証カードを差し出した時だった]
…………。
[響いたアラートに常の無表情が崩れ、眉根が寄る。
店主もそれに気付いたが、流れで決済までは終わらせ、商品とカードが返って来た]
面倒なことになったな。
[呟いて商品とカードを手にすると嗜好品店を出る。
続くようにして店主も外に出て、彼は集会場へと向かって行った]
…俺も回収に向かうべきか、これは。
[表情を常のものに戻すと、足を公園へと向けた]
―公園―
やっべー、ラッシュに見つかったら何か言われそう。
とはいえここで逃げ出すなんてのは洒落にならんだろし。
[ブツブツと呟き平静心を取り戻そうとして]
ん、ああ。行かないとだな。
面倒は出来るだけ避けたい。
[声を掛けてくる司書に頷き、伶人にも顔を向けてから後を追うようにして歩き始めた]
─区画内・公園─
……区画閉鎖、って。
[機械音声の伝えた言葉。
訓練ではない、という部分に、僅かに顔を顰める]
……冗談にしておいてほしいところですが……そうも、いかないようですね……。
[はあ、と。やや大げさにため息をついて]
ええ、行きましょうか。
[促すナターシャに頷いて立ち上がり、歩き出す]
―商店街―
…これ、PSI…。
[足を止めて、呟くと同時に、頭の中にメールが届く。
そこには今最優先でPSI法に従う事が命じられていた。]
局から…。Jawohl――。
[難しい顔で、了解の意を呟くと、とぼとぼと人の波に紛れるように集会場の方へと歩きだした。]
早く帰りたかったのに…ぼっちゃまとジョエルさん、大丈夫かしら。
─区画内・公園→集会場─
…やっぱりダメ、か。
お母さんたち、心配してるだろうなぁ…
[移動途中、ダメもとで端末を操作しようとするが、外部と連絡を取るための端末はすべてロックされており。
溜息とともに両親の住む区画の方角へと視線を向け。]
…お母さん達、こっちにきてたりしないわよね。
―公園→集会場―
なあ、マイルズ、あれ。
あんたの家の人じゃね?
[ふと目に入った執事の姿に声を出した。
全市民への通達だから人の流れも大きくて、その中を逆へ歩いてこようとすれば目立ちもするだろう]
あー。通信もロックされるのか。
参ったな。無事くらい伝えときたいのに。
[司書の声に無駄と教えられた操作をする。
星間連絡は元より、隣の区画へさえも連絡出来ない]
ラッシュの方でどうにかならんかね…。
―集会場―
[人が多すぎて、容易に主や同僚を見つける事は出来ず。
そのまま列に並び従い、認証を受けた。]
すみません、ちょっと待っててください。
[襟元を結ぶ紐を鎖骨のあたりまではずし喉を晒し、そこにある特殊なバーコードを読み取らせた。]
『―――認証完了。
PSI法により、ズューネの一部制限が解除されます。』
[自分たちを作り出した、局から届くメールにいくつかの指示が出されていた。
押し付けられるように袋を貰うと、一応ここでやる事は終わったらしく。
中身を確認しないまま、とりあえず周囲を見回した。]
─公園→集会場─
……やれやれ。
父上の戻り予定が遅れたのは、良かったのか、悪かったのか。
[次の演奏会は聴きに来る、と言っていた父。
体調が思わしくない事もあり、こちらに来る予定を遅らせていたのだが。
巻き込まれず済んだ、という意味では、良かったのだろう]
……え?
[そんな事を考えていた所に、レッグに声をかけられ]
……あらら。
[視線を向けた先、見知った執事の姿に、やっぱり惚けた声を上げていた]
―公園→集会場―
[レッグの声に、歩みを止めないまま頷いて]
うん、外部との連絡は全てアウトみたい。
此処にいることは家族に通知されるらしいんだけど…
パトラッシュさん…は多分、集会場、よね。
[家族と直接連絡が取れないのは初めてで、溜息をつき]
…心配してないと良いけど…
─公園へ向かう通り─
[人の波に逆らい公園へと向かう道すがら、集会場へ向かおうとしていたらしい主達を見つける]
マイルズ様、ご無事ですか。
[同僚は運悪く鉢合わせなかったようで、その場には居らず。
主と共に居る者達にも軽く視線を流してから、再び主を見据えた]
エリカは一緒では無いのですね。
[認証を終えてその場で周囲を見回す姿を見つけて]
エリカさんか。
[近寄り話しかける]
状況は大体わかっていると思う。
マイルズさんとジョエルは一緒じゃないのか?
まだこっちにはきてないだようだが。
[列の並びは落ち着きを見せ始めたのであとは流れに任せるようにした]
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