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というか、ほんとに、何人来るんだか……。
[新たにやって来た見慣れぬ青年。
そして、戸口から聞こえた声に、こんな呟きが口をつく。
特に、声の方は聞きなれていたから、気にかかってそちらへと]
その声……ブリス、か?
忘れるもなにも、持ってな
[ごほごほ、][咳払いでかき消す]
ん、また誰か来たのかな。
[視線を入り口のほうへと投げた。]
[玄関の方から音と声が聞こえた]
あら、またお客様みたいね。
・・・お部屋足りるのかしら。
お風呂の用意もしておいた方が良さそうね。
[中には意外…と思うほど人が集まっていた。]
[知った人、全く知らない人、見たことあるだけの人、と、共通点は無い。]
[元々人との交流は少ない方なので、珍しいその光景に何度も瞬いた。]
[声をかけられ、戸口から顔だけ金の髪の青年の方を向いてぺこりと頭を下げる。]
あの、自警団の方にここに暫く居るように言われて。
…ここでいいんですよね?
[先ほど目の前まで案内されたはずなわけだが。]
[違和感を覚える顔ぶれに今更不安になってくる。]
うん、一番だ。新鮮味があって良いから採用ー。
[そんな基準らしい。呼び名にそう判決を下したところで、また新しい人に気付く。]
こんばんは。
寒いですねぇ。
[恐らくは初対面だというのに、金髪の青年の言葉に極自然に返答をした。人の良さそうな笑みが原因だったのかも知れない。
それから彼の視線を追い、扉へと眼を向けた。]
いやー、こっちの地方ってやっぱ寒いよ、うん。
…雪なんて俺の地元じゃ、数年に一度見れたらラッキーくらいなもんだからさ?
[二重に結んだマフラーを解きながら、修道女に肩を竦めて見せる。]
[アーベルの自衛団長に対する言葉はいつものことだったけれど]
相変わらずなのね、アーベルさん。
確かにギュンターさんは頑固な所はあるけど…。
まだ言えない事があるのでしょうか…。
[と小さく溜息をついて]
あー、うん。そうみたい。
…ほら、早く入った入った。
そんなところに立ってたら、寒くない?
[まるで自分の家に招くような調子で、少女に手招き。]
あ。
お風呂いいな、お風呂。
寒いときには、熱いお湯。
[仕立て屋の人――だったかな。
女性の声を、耳ざとく聞きつけた]
……いくらなんでも、大浴場はないよねえ?
[こちらに肩をすくめる金髪の青年の様子に軽く微笑んで]
では、この辺りの方ではないのですか?
もっと、南の?
[では彼は違うのだろうか?と心の中で思いながら]
[シスターの相変わらず、という言葉にはただ苦笑するのみで]
どんな事情があるにしろ、これだけの人間拘束してんだから。
大した事なかったら、ただじゃ済みませんけどね。
[ひょい、と肩を竦めて。
ユリアンの呟きは、その場を離れた事もあってか、届かなかったらしい]
[ユリアンが紅茶に口をつけたのをみて、自分の一口飲んで]
ええ。嗜む…というか、
今は一応、陶芸家として身をたててるわ。
まだまだ、駆け出しだけれどもね。
[その言葉尻には、ほんの少しの矜持が見え隠れして]
ええー、カレーとシチューは同じ味よ。
よく味わってもおんなじ味よ。
黄色か白かの差じゃないの。
[当然彼女は、バターとチーズの区別もつかない]
[ノーラには不思議そうな顔をしただけで小さく首を振り。
貰った紅茶をかなり真剣に飲んでいた。寒いけれど熱いので]
…うん、良く分からないけれど。
お婆様も今いないし、まあいいかなって。
[リディへの返事も遅れがちで。
後からやってきた人々には小さく頭を下げて挨拶をしてゆく。
上から降りてきていたシスターに気がつけば、他の人へよりも丁寧に頭を下げたことだろう]
あっ、アベル…?アベルも来てたんだ。
[良く見知った顔にようやく安堵の笑みを浮かべ。]
[金髪の青年の気安いような人懐っこい手招きもあって、大袋を背負ったままひょっこり中へと入ってくる。]
[村で見たことのある茶色の髪の少女と、知らない大柄な男の人の視線を受けて、少し赤くなってぺこりと会釈を返した。]
それはどうもありがとう。
[どうやら、リューディアのお気に召したらしい。
眼を細めてみせる。
寒いという言葉に誘われるようにその先を見ると、金の髪が目に入る。厚着が少し、いや、かなり羨ましい。……街だと、雪も然程積もらなかったし。
ここまで人が増えると、村の人間なのか異なるのか、一目で察することは難しかった。会話の流れから読み取ることにする]
えぇ、都から。
[脱いだコートをハンガーにかけ、マフラーもついでにぐるりとからめる。]
休暇のついでに、この村の言い伝えについて調べに来たんすよ〜。
ま、それは名目っていうか、そういうの無くても…景色も良いし、温泉…だかもあったり無かったりするんでしょ?こういう村って。
そんだけでも来てよかったなぁ、と。
[修道女にそう言って、手帳を開く。]
貴女は、何か聞いてません?
この村の、むかしについて。
来てたっていうか何ていうか……だがな。
[安堵の笑みを浮かべるブリジットの言葉に。
零れ落ちるのはため息混じりの一言]
それよりほら、火の側であったまれ。風邪引くぞ?
[それでも気を取り直すよにこう言って、火の側を指し示す]
また増えたわね。被疑者被疑者って、
こんなに広範囲にしか絞れなかったのかしら。
[そういいながら視線を迷わせ、目を見開いた]
あきれた。シスターまで?
[ユリアンの言葉を聞いて、小さく笑う]
観光施設じゃないんだから、大浴場はないんじゃないかしら。
[新たなるお客さん2人分の紅茶を入れる]
[大浴場かどうか、お風呂を見に行った]
へえ! そうなんですか。
見てみたいな。
[力強いのだろうか、繊細なのだろうか。
想像を巡らせると、それだけで楽しくなった。
が、後の言葉には、たちまち不安になる]
……いや、色だけ……て、
それはない、と……
よね?
[自分が間違っているような気になって、半ば助けを求めるように(主に、隣にいたリューディアに)問いを向けた]
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