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…ふふふ、あははははは!
血を見たのはアナタの方だったわねぇ?
意外に綺麗な紅じゃない。
[襲い掛かった槍がユーディットを貫くのを楽しげに眺める。
それでも尚立ち上がる様子には驚いたように目を見開く]
ホントしつこいわぁ。
けどその怪我じゃろくに動けないわよねぇ。
[何かと話し、笑んだ後に倒れるユーディット。
倒れる拍子に鎌に付着していたユーディットの血が飛び、ルージュの頬へ小さな紅い班を散らす]
アナタは、ここで終わり。
けどまだ殺さないわ?
終わるまでは生かしておけ、って言われてるの。
遊戯の結末、別のところで指を咥えて見ててチョーダイ。
[頬に飛んだ赤を人差し指で拭い取る。指に広がる赤。
それをちろりと舐めると、ユーディットを見下ろし微笑んだ]
気安い、のかな?
わたしは、ここで、初めて会いましたけれど、
……余計な事を喋りすぎるから、かなあ。
[ずうずうしいってこと?と、腕を組んで眉を寄せた。
先日のアーベルとの会話も、思い出していたかも知れず。
それから、はたりと瞬いて、]
なんか話してた……
って、あれ。
そもそも、何話してましたっけ。
[覚えていないらしい。
蟀谷に指を当てて、ぐりぐり。]
忘れっぽくていけないなあ。
[ぱちくり。]
…………ユリアン黒猫…?
[てぃるの言葉にポツリ。
もう一つの球体が猫の方に向き。]
……本当は…声、許可ないと行使駄目……
[話せないではなく、話さない理由をポツリ。]
[少女は操作盤に指を伸ばしつつ]
[頭を撫でるアーベルの姿をじ、と見上げる]
我慢をして、勝たなきゃいけない。
我慢をしても、負けたら――いけないの?
[それで負けるなら、最初から我慢なんてせずに泣いてしまいたい]
どうして、誰が、みらいを取ろうとするのかな。
みらいは、皆持ってるんだって――言ってた。
自分のみらいで満足すれば良いのに。
誰かを我慢させて、負けにして、みらいを取るなんて。
そんなの、ずるい。
[空色の瞳は、小さくも強い力を持ってそう訴える。
理不尽の理由も正体も知らないけど。
それでも、理不尽を感じる事くらいはできるから]
[見下ろすルージュを睨むようにして見、大の字になって地面に横たわった。]
…ボクを殺さなかったら、キミを殺しに行くよぉ…?
[言って、虚空に視線を泳がせる。]
ご主人様ぁ、ゴメンナサイ…ボク…。
ご主人様の事だから、ボク捨てられちゃうんだろぉな…
[眉尻を思いっきり下げ、眉間に皺を寄せる。
じ、と天を見て、背中に広がる赤の暖かさを感じる。
息を吐くと、ひゅー、とまるで空気が抜けるような音がした。]
…僕ですか?
あまり女性に好意を持たれた記憶はないんですけど。
[そもそも、あまりそういう事に興味無いですし。
相手の様子に小さく笑いながらも、何処か不思議そうに首を傾げ。]
…空気、ねぇ。
まぁ、ちょっと僕が先程まで、不機嫌だったので?
[その所為じゃないですかね。
首筋へと手を添えて、こきりと首を鳴らす。
何処かはぐらかす様な、曖昧な言葉を返して。]
あまり、人を詮索するのは好きじゃないんです。
気安いんじゃなくて、当たり障り無い会話をしてるだけですって。
それ、彼の猫だろう?
だからかな、そう呼ばれることもある。
[流石に通り名その他についてを細かく説明する気もなく。
猫の動きを追っていた視線を少女へと戻し]
許可?
それを出すのはユリアンなのか?
[それとなく探りを入れるように尋ねてみた]
んっと……
[首を捻っていたが、不意に、手を打った。]
ああ、エーリッヒさん、
何処かへ行く途中だったんでしたっけ?
お邪魔して、ごめんなさい。
[くるりと向き直って、頭を軽く下げる。
開いたままだった端末を、ぱたりと閉じた。]
……ここ、変な感じ…… 臭いも、するし。
わたしも、他、行こうかな。
ああ、負けたら、取られちまうしな。
[静かに、頷く。
特に自分やこの少女のような特異な力を持つ者は、生きながらも自身の未来はない、という状態を強いられるのは目に見えているから]
……確かに、ずるいな。
自分の都合で、人に痛い思いさせて。
それで、未来まで取ろうとする。
とんでもねぇ欲張りだ。
……ま、だからこそ。
大人しくいう事聞いたり、負けるわけには行かないんだよ。
[口調は、静かで。
そこに込められるのは、自身の決意でもあり]
[睨みは意に介した様子も無く。
むしろ笑みを湛えていて]
いつでもどうぞ?
けど”今は”殺さないだけ。
アナタは『遊戯』に負けた。
どの道死ぬ運命にあるのよ。
[それがこの『遊戯』だから。
殺さないとは言っても、進んでユーディットの手当てなどしようとはしない。
そのうち『遊技場』のスタッフが回収しに来ることを知っているから]
ボク、死ぬのかぁ。
まぁ、仕方ないよねぇ、悪いコトいっぱいしたし。
[自分の意思で動かせない重い体のまま、ルージュを見上げて]
ねぇ、キミ最初イレーネさんだったよねぇ。
イレーネさんなの?
[てぃるの説明に納得の表情で頷き。
その後には、ふるふると首を横に。
詳細を隠すために、首ふりだけで済ませたのではなく
単に話さないことが多いから、その癖だったのだが。]
………強制制御強化
[少女は操作盤に向き直り
球体を4つ操作二関わらせ、
ユリアンの現在地を…モニターに映る場所の
位置特定にかかる]
気安いって、あ、ええと。
なれなれしいとかそういうことじゃなくて…うーん、無理だ。
俺、あったま悪いからさぁ…。
[語彙のない自分をさらしながら小さく肩を竦めた。
隣人の言葉にも、ただ曖昧な顔してうーん、と唸るだけ。
けれど、青少年の頭ではシリアスがそんなに長続きするはずがなかった]
[静かにこくりと頷くと]
私、まだみらいが分かんない。
だから――先に他の人に取られるの、嫌。
分かっても、取られるのは嫌。
欲張りさんは、懲らしめてあげなくちゃ。
取られたみらい、取り返してあげなくちゃ。
[そうだよね、と同意を求めるようにふわ――と翼が一呼吸]
あっと。
ユリアンさん、李雪の面倒、ちゃんと見て下さいね?
[釘を刺すのは忘れない。
気安い、云々の話題に対しての理解は諦めたようで。]
きっと、李雪にとっては、
……すっごく、大切なんだから。
この『遊戯』で未来があるのは勝ち残った者だけよ。
弱者にはそれなりの未来が待ってるわ。
[問われた言葉には少し考え込んでから]
さぁ、どうなのかしらね?
誰かがそうだと言えば、その人にとってはそれが事実となる。
アナタはアタシがイレーネだと思うのかしらぁ?
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