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[それから、出かけて行った者が戻るまでに。
蒼鷹に餌を食べさせたり、手遊びにカードを弄ったりしながら時間を潰して]
……やぁっと、帰ってきたか……。
ったく、あんまり周り、はらはらさせんじゃねーぞ。
[飛び出して行った者たちには、やや大げさなため息と共にこんな言葉を。
疲れきった様子のライヒアルトには、お疲れさん、と声をかけて。
食事とその片づけが終わると、自室へと引っ込んだ]
……って、と。
[自室に戻ると、表情は険しさを帯びる。
窓際に寄せた小さな机、その前の椅子に座り。
瑠璃のダイスを出して、机の上に並べ。
荷物袋の中から愛用の短剣を出すと、その刃を手首に掠らせ、ダイスの上に滴を落とした]
……我が身に流れし血の盟約に基きて。
我は求む。
彼の者の真実の姿、示されん事。
[低く呟くのは呪いの言葉。
父の家に、代々伝わっているという、血と瑠璃を媒介にした呪術。
盟約が何と交わされているか、何故そんな力があるのか、までは知らぬけれど。
以前も、そして今も、それを使う事を躊躇う理由はなかった]
……ん。
当たりなんだか、ハズレなんだか。
[『視えた』色は、白。
白は、人を示すいろ、と父は教えてくれた]
ま、ある程度とはいえ、手の内知られてる相手だからな……敵じゃねぇのは、助かる、か。
[短剣を掠らせた所には軽い手当てを施し、瑠璃のダイスの滴を拭ってポケットへ]
とはいえ……人だから、ってんで、油断もできんわけだが……ま、ここは言っても始まらん、か。
後は、どのタイミングで、このカードを切るか、かね。
[そんな呟きを漏らしつつ、ベッドに倒れこむ。
傍目、簡単に見える呪いだが、身体にかかる負担は大きく。
そのまま、意識は眠りの闇へと堕ちて行った]
[ゲルダがライヒアルトの手当てを受けているのを見守っていたところで、くらりと視界が揺らいだ。]
あ、れ?
[ミハエルも無事みつけられたし、幼馴染の姿も確認できて安心したのだろう。
昨日から一睡もしていなかった身体は急激に睡眠を欲して。
ただでさえ今日は色んなことがあり、心も体もいっぱいいっぱいだったことも大きいだろうか。]
ごめ、ベッティ…
へや、どこでもいいから、貸してくれ、る?
[そう言う声も、語尾は眠気に濁されて。
部屋に案内されればかろうじてベッドに倒れこんだものの、そのまま眠り伏した。**]
―昨夜・宿屋自室―
ライさんが捜しに行くなら俺は残る。入れ違うかもしれないし。
荷物少し片付けたら食堂に行くよ。
[借りた部屋に持って戻った荷はそのままベッドの脇に。
それとは別に取り出したのはイレーネが持ってきた革箱と少し似た、けれどもっと古い箱だった。
中から出てきたのは黒く変色した短剣。波打ったような刃が特徴的で深く細い溝が刻まれている]
っとに。俺は使ったこと無いっての。
どうすんだよ。
[暫く眺めてから箱の中に戻す。
尖った気分を振り払うように、ライヒアルトから貰ったワインを開けると一口飲んだ]
……手伝い行かないとな。
─翌朝/宿屋・食堂─
[呪いの疲れは重いものの、夜明けが近づけば目が覚めるのは、恐らくは習慣で。
起き出したなら蒼鷹を伴い、動き出す。
調理場の支度は既に始まっていたか、否か。
いずれにせよ、それはベッティに任せて自分は掃除やら何やらに手をつける]
……あれ、ゼルの兄貴、でかけんの?
[その最中、外へと向かうゼルギウスに問いを投げはしたものの、思いつめた様子の彼には果たして届いたか。
ともあれ、その背を見送って。
騒々しい来訪者が訪れたのは、それが一段落した頃]
……ん? 自衛団の……なんよ?
まだ寝てる奴らもいるんだから、静かにしてくんない?
[派手な音を立てて扉を開いた団員に、向けるのは、突き放すような口調の言葉]
―昨夜・宿屋食堂―
[カルメンがまだ居て家に戻るなら送っただろうか。
アーベルもいたならそっちに任せたりしたかもしれない。
野暮じゃないですからと笑って]
ラヴクラフトさんだけ?
ってまた面倒なのが……これ先に片付けた方がいいんじゃないか。
[連れて来られた赤毛の男は冷たい目で見た。
ミハエルを送った者達が戻って来たら、首を振って雰囲気を変え迎えただろう。疲れている者が休むのを見届けて、食事も終わればまた部屋に戻ってベッドに入った]
―翌朝・宿屋厩舎→食堂―
まったく参ったよ。
親父は選ぶ時どうしてたんだろな。
野郎より娘さんの方が楽しい、なんて話じゃないし。
[ブラッシングをしながら相方に相談する。
呆れたように尻尾を揺らすナーセルの身仕度を整えると、後で散歩でもしようと思いながら食堂に顔を出し]
……どうしたんだ。
[アーベルに挨拶するより先に扉が派手に開いて動きを止めた]
─宿屋・食堂─
[自衛団に当たっても仕方ない、とわかってはいるが、どうにも癪に触るのも事実で。
対応が素っ気無くなるのは、その表れ]
んで、こんな朝っぱらからなんの用だよ?
[ジト目で睨むように見つつ、来訪の理由を問うたなら。
返されるのは──自衛団長の、死の報せ]
……じいさま、が?
ち……最悪のケースだな、おい……。
[予測していなかったとは言わないが。現実になると、やはり、微かに苛立ちめいたものが過る]
昨夜、どこにいたか? ……宿の仕事して、そのままいたよ。
他の連中がどうしてたかまでは知らん。
っつーか、現場不在証明なんざできるのは、一緒にいたもん同士くらいだろうが。
[なあ、と。同意を求めるのは、ちょうどやって来ていたユリアンの方]
―宿屋食堂―
……は。
[ギュンターの事を聞けば、吐息のような、間の抜けた声が漏れる]
容疑者同士で一緒に寝てた、てのも証明になるならね。
一人で寝てた俺なんかはもっと証明のしようがない。
[求められた同意に頷きながら、皮肉げな口調で答えた]
殺気立つなっての。
疑われてる俺らの方がよっぽど苛立つ状況だぞ、これ。
[自衛団員をじろりと見る]
―回想/出かける前のこと―
あ、アーベル君、おはよう。
朝からお疲れさま。
[日よけの帽子を被り、色眼鏡をつけた井出達で
名を呼ぶ人を振り返りみた。]
……うん。ちょっと、ギュン様に用事。
[思いつめたような貌、どことなく泳ぐ紅で応える。]
イレーネまだ、寝てるから。
もし、何かあったら、宜しくお願いしていいかな。
直ぐに戻ってくる、けど。
[どこまでも妻第一の願い事を付け足してから、脚を外へと運んだ。
このとき、アーベルも昨夜自分を運んでくれた人の1人だと知れていれば、礼を言えたのだけれど、残念ながら謂うことはできなかったか。]
―昨晩・→宿屋―
[宿屋に戻る途中のこと]
ブリたん、きてたのか?
[自分もそのことは知らず、途中雑貨屋に寄ってから宿屋に戻るとブリジットが気絶しているダーヴィッドをつれていて、
詳しい話を聞くとにっと笑って]
そいつ姿見ないと思ったら、逢引だったか。
[口元に手当ててきししと笑っていたら、周囲から冷たい視線のようなものを感じて]
冗談だよ、そんな怒るなって。
あ、片付けとかしなとー。
[なおも冷めない皆の視線に逃げるようにそう棒読みで言い、片付けに。
ライヒアルトから食事のことを言われれば、パスタの残りを一緒に食べたりした]
―昨晩・宿屋―
[片づけや掃除をしている途中、クロエが倒れそうになるのに]
今日はいろいろあったからな、ゆっくりやすんでけ。
[そう笑いかけて部屋へと案内した。
クロエを部屋に案内した後、自分でも疲れているのは自覚できていて]
今日も、もうひとふんばりだしな。
[そう自分に気合を入れるように両頬を軽くぺちぺちと、そのまま片付け作業や皆の部屋の案内を済ませた]
─宿屋・食堂─
……だよなぁ。
[返された言葉に、は、と息を吐き。
それから、改めて報せに来た団員を見る]
それに、不在証明ができたとしたって、対応は変わらんのだろ?
……じいさまの事だから、どーせ、自分に何かあってもやり方変えるな、とか言ってそうだし。
[投げやりな問いに、返されたのは肯定。
犠牲者が増えた以上、人狼がいるのは確定。
故に、方針は変わらない、と]
……は。これだから『結社』は。
頭固ぇんだ、っつーの……。
はっ
ここは城か?
く、私は敗れたのか……
どうやら神は、先方の貢ぎ物の方が気に入ったらしい
[ブリジットに向かい、]
私を介抱してくれたのはあなたか、姫よ
「ひ、姫?いや、俺は……」
不甲斐なき我が身を許されよ、
次は決して不覚など取りませぬ
「いや、だから……」
必ずや騎士の務めを果たしましょう
その時まで、しばしさらば!
―宿屋・食堂―
[翌朝、目を覚まして厨房で朝食の準備をしながら、
アーベルがおきてきた姿にはおはよと笑いかけて]
新婚さんみてぇだな。
今ご飯作ってるところなのよ、ア・ナ・タ♪
ってかぁー。
[けらけらっと笑っていたら常の突っ込みをアーベルから受けた、
朝食に用意したのはスープにパンとサラダと簡単なもので、ゼルギウスが思いつめた様子で出かけたことをアーベルから聞き]
ああ、私もちょっと詰め所の方でかけてくるな。
皆おきてきたら朝食の方だしておいてくれ。
[そうアーベルに伝えて、偶然にも行き先はゼルギウスと一緒になるだろうか、
宿屋を出るのはゼルギウスより後、自衛団員が来るよりも前のこと]
―宿屋食堂―
死にたくなきゃ殺せ、てか。
随分と簡単に言ってくれるぜ。
[決められないのならと続いた説明は睨んで黙らせた。
やられてたまるか、とでも言いたそうな目だった]
お前らだけが被害者じゃねえんだっての。
せっつかれてはいそーですかと出来るような問題じゃねえ。
先走って何かしてみろ。落とし前はつけてもらうぞ。
[アーベルならば知ってもいるだろう強気な態度で自衛団員に迫る。
他に誰かが来れば、もう少し矛先を収めるだろう]
[そのままバタバタと飛び出そうとして、自警団員たちの来訪の場へ出くわした]
……犬だ
戦いの犬が放たれたのだ!
吠えながら駆けずり回り、闘争の渦へと追い立てる
しかし望むところだ
[がしゃり、と提げた剣を鳴らす。自警団は刃物を持ったキチ○イに怯む]
勇気と正義の前に、邪悪は屈する
屈服させて見せよう、
必ず、必ず!
─宿屋・食堂─
[呼びかけに振り返ったゼルギウス>>232に、イレーネの事を頼まれたなら了解、と返し。
それにやや遅れて、出かける、というベッティ>>237に後を任されるとはいはい、と頷いておいた。
こちらへの対応がびみょーに投げやりだったのは、新婚さん云々への突っ込み疲れの可能性もあったから……というのはさて置いて]
他人事っちゃあ、他人事だからな。
[団員を黙らせたユリアンの言葉に、短く吐き捨てた後。
突っかかる様子に、がじ、と頭を掻いた]
……やめとけやめとけ、突っかかるだけ無駄だから。
下手に目ぇつけられるような事すんじゃねぇよ、お前は。
[口調は投げやりなまま、ユリアンを押し止め]
んで、用はそれだけなんだろ?
……袋叩きにされたくなかったら、早めに戻った方が良いぜ?
どーせ、俺らにゃ逃げも隠れもできねぇんだから。
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