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―集会場の外―
[団長は枯れ木のような老人だと思っていたが、シーツで包む作業をしていてその感想は覆る。これが人1人の重さか、と思うと、その人生の意味とは何だったのかと思う。
人狼がいると信じて、御伽噺のいうところの『場』を作ったとすれば、彼の死の、生の意味とは何だったのだろう。その表情から伺い知ることは、自分の物差しではできそうになかった]
[まさかのミハエルと2人での共同作業ですが、動揺するほど余裕はなかった。自分の言い出したことに精一杯作業に従事いたします
クレメンスが示した場所は、確かに掘りやすく]
春になったらちゃんとした場所に埋めるから、それまでの辛抱だぞ、ギュンター爺さん。
[言葉少なく、穴を掘る。
――知っているギュンター爺の顔は怒り顔くらいしかなかった。そりゃ悪戯大好きだったから仕方がなかったかもしれない。だが、都会の大学にいくことになったと報告した時には心から喜んで笑ってくれた。その顔でお別れができなかったことを残念に思う]
― 集会場の外 ―
[穴を掘りにいくのは、結局エーリッヒと2人だけになったか、それとも他の人と一緒に行く事になったか。
もしエーリッヒと2人での作業になれば、作業途中で]
ところで、何時からボクが女だって気付いてたんですか?
[などと爆弾発言をしたかもしれない。
いや、近くにいるのがユーディットだけだったとしても、してるだろうが]
―広間―
あ。おはよ、う……?
[そのうち顔を見せたアマンダが何事か尋ね>>180、それに応えるゼルギウスの声>>190は此処まで届いただろうか。
そうでなくても、彼女の顔色が変わる>>193のは少女にも見えて、暫くの間じいっとそちらを見詰めていた]
― 外 ―
[広間にはアマンダも顔を出したようだった。
人が多いし中の事は任せても問題なさそうなので、自分は外へと向かう。]
うん、じゃそっちはお願いね。
[ミハエルの指示があれば>>196頷いた。正直どっちもどっちだったので、どちらを自分がやるともいい難く、希望に少しほっとしつつ通りに動く。なもんで>>201爆弾発言してる事にはさっぱり気づいていなかった。
クレメンスと共にシーツで団長を包み、穴が掘られればそこへ運ぼうとする。力はあるので、片側に負担をかける事は無いだろう。]
─ 集会場 西側 ─
おぅ、そっちは頼んだ。
[血に触れさせるよりはその方が良いと、そう判断してミハエルの提案>>196に同意を示す。
ユーディットがこちらと言うのも多少の遠慮はあったが、ミハエルが言うなら彼女は従うだろうし、と異を唱えることはしなかった]
やれやれ、こんなことになるとはな。
[こんな凄惨な光景も二度と見ることはないと思っていたのに、その思いは打ち破られて。
溜息が口から零れ出る。
団長の骸に触れても、最初ほど赤は手に移ることはなく、服にまで付くと言う事態は避けることが出来そうだった]
そっち、持ってもらって大丈夫か?
[相手が男とは知らないため、確認を取ってから包んだ団長を持ち上げる。
ダメそうならエーリッヒに運ばせる心算だったが、そんな必要は無さそうなくらいに安定していた>>204ため、そのままユーディットと2人で掘られた穴に運ぶことになった]
─ 広間 ─
…焦らないで良いから、まずはお茶でも飲んで落ち着いてから話しなさいな。
[ローザ>>191の頭に手を伸ばし、緩く髪を撫でる。
ブリジットも傍にいたなら、同じように髪を撫でただろう。]
あぁ、そうなるのかねぇ…
まぁ、ここに自衛団の人達が残っていたらもっと大騒ぎになってたわね。
…ベアトリーチェ?
[ゼルギウスの返答>>202を聞いて、そも団員が残っていたらそれこそ全員即座に集められたはずだ。
自分が今まで寝ていられる訳がないだろうと思い息をつく。
そこでようやく、自分を見つめる少女>>203に気付いて。
この子には説明したのだろうか、してなかったとして話してもいいのか、と眉を寄せた。]
― 集会場外・西側 ―
ほんと。なんでまた……人狼かぁ。
[クレメンスを手伝いながらも>>206、どこか考え事をしながら返す。]
でも何で今、なのかなぁ。
仮に……もし仮に、この中に人狼がいたとしても、じゃ、今までその……何もなかったのはどうしてなのかしら。
[なるべく障りのない言葉を選びながら、口にするのは問いかけのような、考えを一人まとめているような、そんな風ではあったが。
シーツのおかげか、服も手もさほど汚れる事はなかっただろうか。]
はーい、負担とか気にしなくて大丈夫ですよー。
[とは気楽に言う。言った通りに全く問題なく持ち、運ぶ事は出来ただろう。]
─ 広間 ─
[とりあえず、姉が椅子に落ち着いてくれたので、自分も先の椅子へと戻る。
茶猫はそれに着いてこようとして、妙に力なく見えるベアトリーチェの様子>>198に、なぁぅ? と訝るような声を上げて尾を振った。
それでも、自分から近づく事はまだしないわけだが]
二階から、亡骸を見て。
……振り返ったら、団長殿が、いた?
[促しに答えて話し始めた姉の言葉>>207に、天鵞絨が瞬く]
それは……つまり……?
─ 広間→台所 ─
[少女から何か言われたらそれに答えて、何も無ければローザやブリジットにしたようにベアトリーチェの頭も撫でてから台所に向かった。
それから大きめの薬缶を火にかけて、お湯が沸くのを待つ間はこの場に居た。**]
―広間―
[先程焦った様子で飛び込んできたローザに、視線を向け。
自らに視線を送ってくるゼルギウス>>202を見て。
こちらの視線に気づいたらしいアマンダ>>209に、もう一度目を向け直して]
…… えっと。
[誰に向けたものか、言葉を紡ぎ出す。
一度迷うように顔を俯け、すぐに上げて]
……みんな、どうしたの?
[結局出たのは端的な問いかけだった]
― 広間→台所 ―
…有難うございます。
[テーブルを離れる間際、頭を撫でてくれるアマンダの掌>>209に目を細める。小さく一言、零す感謝。
その後、台所に向かう途中聞こえたローザの言葉>>207に目を開き歩みを止めて、一度其方を振り返る。続きは聞こえただろうか。その後、台所へと入り。]
……アマンダさん、大丈夫ですか。
[逆に皆の頭を撫でてくれた彼女自身には、心を落ち着ける間すら無かったように思えたから、思わずそう問いかけた。会話は有ったか。今この場では自分がその邪魔に成っている気もしたから、紅茶を淹れたなら直ぐに広間へ戻る心算では居たけれど。**]
─ 集会場外 西側 ─
そりゃあ……何かしら切欠でもあったんじゃねぇの。
[ユーディットの言葉>>210が耳に入り、ぽつりと言葉を漏らした。
その切欠が何かは、想像がつく。
それを口にしなかったのは、問い詰められる懸念が頭を擡げたためだ。
問い詰められたところで完全に説明出来る自信は無い。
それは余計に不審がられるだけであるため、曖昧に返すに留めた]
結構力あんのな。
んじゃ行くか。
おい、そっちは穴掘れたか?
[気楽な返答に感心したように行ってから、穴掘り担当の2人へと声をかける。
諾の返事があったなら、ユーディットと2人で穴に入れるまでの一連の作業を行った]
─ 広間 ─
[アマンダとブリジットが台所へ向かうのを見送り。
ベアトリーチェの疑問>>213も、聞こえてはいたものの]
……え?
[そちらへ説明するより先、届いた姉の告白>>215に、幾度目か、言葉が失せた]
死を、見極める者。
『双花支えし、見出す者』……?
姉さん、が?
[間を置いて、零れ落ちた声に込められるのは、戸惑いの響きだった]
(あ、あれ?)
[大丈夫かだの、笑いを取りにだの>>205言われれば、ちょっと驚いて一瞬手を止めたかもしれない]
……熱はないですよ。
ええと、もう世界の終わりとでもいうような顔をしておられたので。
[微塵も信じてない様子には、とりあえずそう言って誤魔化そうと]
こういう作業は確かに、使用人任せですけど。
これでも一応、騎士としての訓練もしてますから。ボクは問題ありません。
むしろ、エーリッヒさんこそ大丈夫ですか?
昨夜のお酒も残ってらっしゃるでしょうし、日ごろ研究室に篭ってばかりなのでは?
(え。バレてた訳じゃないの?
じゃあ、あの妙な態度って何???)
[疑問を残しながら、手だけは再び動かし。そんな応答をしておく。
実は、エーリッヒの反応に、ちょっぴりムカムカしてたりするのだが。それが何故なのかは、当人は全く気づいてない]
[>>219 うんうん、と唸って]
確かにな。何だ、当たり前のように人狼が闊歩していることを前提に話が進んでいるのに、自分だけ取り残されているように思えてな。表情に出てたかもしれん。
[青年から見たら、人狼が最初の殺人起こったんだったら、どうして教会からの文章を回収しなかったんだ、とか、どうしてこうも目立つようにギュンター爺を殺したんだ、とか、そんなミステリー小説にケチをつけるようなケチがたくさんあって、それが現実として進行しているからなのであるが、まぁ複雑な心理である]
酒なら醒めたし、研究っつっても体資本だし、やっぱ付き合いとかもあるからなー。
休日はコネの為に狩りに付き合ったり、玉転がしたりいろいろだよ。
まぁ、早く終わりそうでよかったよかった。
[都会もいろいろあるんです。そうこうしていたら気もまぎれただろうか、どんよりとする気持ちは少しは晴れた。日常の話は、ほっとする。こんなときでも]
─広間─
え?
[ゼルギウスから返った言葉>>221に目を円くしたあと、俯いた。
ジュースの入ったコップは先程からあまり減っていない]
そっか、……帰れないんだ。
[相手の目が泳ぐのには気がつかなかった。
呟きを落としたのとローザの声>>215が聞こえたのは、どちらが早かったか]
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