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[腕輪と共に向けられた言葉と笑み。それに、わかった、と頷いて。
館の一角にある書庫でしばし、時の旋律を内へと取り込む]
……は。
[零れる息。大丈夫か、と問う白梟に頷き返して]
さて……と。
これをどうするか、が問題なわけだが。
……取りあえず、ここにいるよりは、外に出る、か。
[小さく呟き、書庫を出る。広間にはどうにも戻る気になれず、歩みは自然、外へ]
てめっ、離せこのっ。
[勢いは無いが、かぷられた指を下にして魔獣の仔ごとぷーらぷら。ミハエルの言葉には]
は? 100年先?
[聞いてないので分かりません。魔獣の仔に視線をやっているためにミハエルの周囲の煌きには気付けなかっただろうか]
はー、とんでもねぇ魔獣なんだな。
今はこんなにちまっこいってのに。
――森――
[「つらそう」とセレスに言われれば、はっとなり]
わかったよ。辛いときはちゃんと弱音吐くさ。
そこまで僕は我慢強い子じゃないしね。
大丈夫、大丈夫。
そうだよね。ハーヴェイさんがいるから、
最悪の事態は免れるよね。うん。
[くしゃり、セレスの頭を撫でた]
[屋敷の中に入った直後の様子は
実はユリアンの記憶にあまり残っていない]
[精霊王がずらり並んでいる光景は圧巻というより
凄まじ過ぎて、ユリアンは卒倒しそうになった]
[その中には影輝王の姿もあり、話かける。
やはり自分以外には(時空王は自主的なので除く)
此方側に「落ちた」者はいないようで一安心。
とりあえずハーヴェイには向こうと接触した折に、
自分とセレスが無事保護されていることを伝えるように頼んだ]
[精霊王が居並ぶ中にいるほど、ユリアンの精神は図太くなく
お茶会会場を後にして、屋敷を散策する]
セレスくんも一緒に散歩するか?
何か面白いところない?
[側にいたセレスも誘って、歩き回って、
とある部屋にたどり着く]
なに?これ。何か物々しい装置が置いてあるけど。
[壁の一面を陣取ったスクリーンに首をかしげていると
突如、映像が映った]
[広間の中に視線を向けた時、アーベルがクレメンスへと寄るところ。
一部始終をしっかり見た。
そんなに仲が良かっただろうかと、本気で考えたが――
アーベルが出て行って、クレメンスの方に寄る。]
今のは何かの嫌がらせ?
[悪気はない。本心からの質問だった。]
[その映像を見た瞬間、ユリアンの思考は止まった。
コエに言われるまでもなく、慌てて目の前のセレスの目を塞ぐ。
セレスはじたばた暴れているかもしれないけど、離さなかった]
[体勢を直す][枝が軋んだ]
余計なものを、与えやがって。
[口調は幾らか荒い]
[腰へと手を滑らせて鎖を握る]
[館から出て来る力に意識を向ける]
[揺らぐ己の気配も察され易いか]
お前のような呆けた人間に説明をするのは手間だ。
[とりあえず色々説明する気は無いらしい。
魔獣と戯れ(?)るハインリヒはさておき
クレメンスを一睨みして席を立った。]
……空気が悪い。風にあたって来る。
[ブリスの、見たてをねだる言葉にはそりゃもうとばかりに頷いただろうか。
紅茶を冷ましながら]
…100年ねぇ。
[そんなの、長命種の自分や竜たちにしてみれば5年や10年そこらの体感感覚なのだろうけれど]
……この気は……機鋼……ではあるが。
なんだ?
[仔竜に器を明け渡した経験もあってか、それを悟るのは容易く。
そして、乱れも読み取りやすく。
先の広間でのやり取りの事もあり、感じた気の方へ、歩みを進め]
あら……その心配でしたら問題ないですわよ
[にゅっ。唐突にユリアンたちの背後に出現]
ほぉら、この通りまだ向こうに
[そう言いつつユリアンの肩に腕を回して絡みつつ、パチンと指を鳴らすと、目の前には向こうのリアルタイム映像が複窓で開く]
それに、仮にどこか変なところに落ちても、キミ可愛いからサービスで拾ってきてあげる
だからぁ、心配なんてぇ、不要なの
[そう言うと、ユリアンの耳にふー、と息を吹き込み
当座はユリアン『で』遊ぶことに決めたようだ(ぇ]
うん、一緒に行くー。
[誘いを断る理由はなかった。
理屈はわからぬものの、最も信を置く保護者の一方が、その意を託す相手であれば、警戒する必然もなく。
行ってきまーす、と精霊王たちへと無邪気に手を振り、共に歩いていく。
見つけた装置が何か、は感覚ではなく知識が理解し。
説明しようとするのと、突然目隠しされるのとは、多分、同時で]
な、なーに、なに!?
[ちたちたちたちた]
ああ、アーベルが弱っていたようなので、少しばかり食事を提供したのですよ。
ほら、私と彼は、対ですからねえ。どうやらお役に立てたようで何よりです。
[リックの問いには、にこにこと答え、こちらを睨むミハエルには、ゆるりと手を振って見送った]
どうぞ、お気をつけて。あなたに何かあっては、可愛い影精殿が哀しみますからね。
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