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― 宿一階 ―
それは。
[加工師>>184にまた向き直る]
分かるけど。
僕だってそうだけど。
[確かに少女が元歌姫のように殺される可能性は減っただろう。
それ以上は詰め寄ることもできなくて唇を噛んだ]
[フォルカーの呼ぶ声>>181にことと首を傾げる。
案じてくれているのは
彼がゲルダに向けた言葉と声音>>173で知れたから
少しだけ困ったような笑みが浮かんだ]
私は私のこと知ってるけど
私以外の人には分からないもんね。
[エリザベータが違うなら人狼はまだ居る。
犠牲が出なかったのは人狼の気まぐれか
守り手が誰かを守ったかまでは知れない。
フォルカーを安心させるために大丈夫と紡ぎたいのに
それを言葉にすることばできないままへにゃりと眉を下げた]
―外―
アンタが死ねバ、死者ヲ見分けるもノがアンタの色を見てくれルしナ。
[そんな利己的な話には向こうも承諾しないだろう。
分っていて、口にする。
くっくっ、と、少し笑った。
それから、喉に手を当てる。音量をなるべく調節する時の癖。
喉の震えを感じながら、ごく小さくささやきを落とした。]
狼ハ死んでいない。
それは お前も 分っているンだろぅ?
[唇が素早く、”守護者”と動いた。
それを相手の反応どうだったか。]
……
[いろいろと入ってくる情報をだまって咀嚼している。
数字には強いがこういったことはよく考えないとわからない。
アーベルはあまり疑いたくないがゲルダはそこまで信用できるかわからない。
だからといって疑わしいとはではいえず]
――確証がないのが辛いねぇ……
[ため息を零して、ライヒアルトがアーベルと出て行った外のほうへと視線を向けた]
アーベルは、どこに行ったんだ?
[別に席を外すことくらい普通だとは思うものの、自分に声をかけないままに居なくなったことに不安を覚えた。
誰かから返答はあったろうか、無くても此処にいなければ二階か外のどちらかしかなく。
女は、外を選んで飛び出した。]
───アーベル!!!!
[声を張り上げて、幼馴染の名を呼ぶ。
修道士と彼の姿を見つけることはできたかどうか。]
[狼かと思われたなら、歪んだ笑みが浮かんだ。
そうだとは、言わない。
向こうも殺意は十分湧きあがっただろうか。
死にはしない、死ぬ気は無い。
ここで殺しきって、自衛団に差し出すつもりで。
刀を抜き去り、地を蹴った。]
― 宿一階 ―
そうなんだけど。でも。
それを言うならゲルダさんだって…。
[加工師も世話になった人だから疑い難かったのだけれど。
少女>>192の眉がへにゃりと下がって、同じように眉尻が落ちた]
─ 宿屋 一階 ─
[張り上げられた声>>195に、描く手を止めて顔を上げる。
虚ろな瞳は出入り口へと向けられ、飛び出していくゲルダの後姿を見た]
……何か、あった?
[ライヒアルトとアーベルが出て行ったことは見ていなかったし、何より意識はデザイン画に向いていたから、周囲のことはほとんど聞いていなかった]
私にはゲルダさんが本物か偽者か分からない。
――…嘘を言ってると分かれば偽者だと言えるけど
[少女の知る真実とゲルダが見定めた其れは
食い違わないから判断しきれないのだと
フォルカー>>197にひそりと声を返した]
でも――…
名乗り出てるのはゲルダさんだけだから
[他に名乗り出る者がいないなら
信じても良いような気持ちになってきていた]
―宿・一階―
ライヒアルトさんが、アーベルさんを連れて外へ出たのは見えたけど。
[ただそれだけ。特に何があったとも思えない。]
─ 宿屋 一階 ─
[リズの言葉>>200で出来事の一端は知るも、「へぇ」と声を零すに留まる]
……………。
[それから僅かに視線が落ち、虚ろな瞳が傍らの床に転がる剣へと向いた。
けれど、ただ見るだけで手を伸ばすようなことはせず。
瞳は再び宿の中を見回すように彷徨う]
─ 宿・一階 ─
……それを言ったら、付き合いのそれなりにあった俺はもっと複雑ですよー。
[息吐くクロエ>>187に、ぽつりと返して。
冷め切った茜色を手に取って口に含み、乾いた喉を潤す]
……ん……あれ。
ライヒ、は?
[それからようやく、不在に気づく。
ゲルダが飛び出して行ったのは、それと前後していて。
状況がつかめず、きょと、と瞬いた]
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