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[ゼルギウスに誤解されているとは、知らず。
ただ、問われたことを答えるために眼差しを向ける]
俺は…先にゲルダちゃんと。
話、したから…。
[強張ったような声を作り、嘘ではない程度の言葉を]
…だから、ずっと。考えてるだけだよ。
どうしたらいいのか、さ。
ふむふむ…そいじゃ、もう一つだけ。………言い遺すことは?
[とゲルダに無情なほどにあっさりと告げる。それはこれから行うことを暗示させるもので]
番外としちゃあ、ロミちゃんをハインリヒさんが殺したってことにして、解放されるまで待つっていうのもあるが、「喰らえ」って声はあんたの意志じゃないしろ。逆らえなかったってことだろ?
[ことの真贋など知らず、演技であるか否か。考えるでもない…いや、涙は胡散臭く感じたが、ただ与えられた情報からのことを口にするだけで]
ってか「場」って…俺いい加減わけわからなくなりそ
[なんだか違うところで愚痴った]
私に聞かれても、わかりません。
此処に来て、「声」――声ではない、何かが聞こえて。
お前は人狼だと言われた。
それだけの話。
[抱えていたロミルダを、ゆっくりと、横に寝かせる。
疑問に答えた後は、カルメンの言葉に顔を向けて]
――一つだけ?
[続きを促すように、問う]
あんたは本当、かわんないね。
[ゼルのずれた愚痴に、くす、と笑みを零して。
でも、それで良い。
恨みとか、怒りとか。
そんな感情は彼には似合わないから。]
頑張れ。
生きて、また、好きなとこに行く為に。
アイツ、って、ハインさん?
[ふと過ぎるのは、いつか聞いた御伽噺]
場を壊す……条件を、崩すために。
喰らった?
[一つひとつ、自分の中で考えをまとめていた矢先。
聞こえた、カルメンの声に蒼をそちらへむけた]
エーヒュ……って、あのにーさんか。
人狼を、救う……。
[唐突な言葉に、瞬く。
話はぼんやりとしか聞いていなかったけれど。
言わんとする所に、察しはついていた]
[ユリアンとゼルギウスの後ろから、一歩、また一歩と歩を進める。
歩む先はゲルダが居る場所。
広がる真紅を踏み、声で判別した方向へと歩み進めた]
うん、ひとつ、だけ。
[問いにはその一言を返す。
そうして歩み寄ったゲルダの前。
しゃがみ込んで、ゲルダの顔に手を伸ばした]
うん。一緒に探そ。
どこで無くしたか心当たりはある?
[ぱっと明るい表情になったロミの頭を撫でて。
暗に記憶を遡らせるように問いかける。
見えないことは、きっと、良くない。
それがどんなに哀しいことでも。
だから、本人に気付かせられるように。
問いかけた。]
へぇ…なのに黙ってたんだ
[ダーヴィッドさんのこわばった声に胡散臭そうな目で見る]
どうしたらって…半分は人だから?ってことか?それとも他に何か?
[昨日からのことを思い出すように重ねて問う]
[エーリッヒのその言葉は、語った事は。
直接聞いていたわけではない。
だから。
カルメンの言わんとすることは、理解出来ず。
ゼルギウスの言葉には、まだ、答えない。
ただ。
近付いてくる盲目の少女を見やりながら、影になる位置で――手を動かす。
ポーチは付けたままだった]
…俺としては、現世利益以外信じたくないんだがね。
今のゲルダちゃんに、幸せになってほしいわけで。
[一番先に動いたのが、カルメンなのは予想外だけれど。
その目的は、予想が付きそうで。
伸ばす手を遮るために、腕を出す]
よし…絵本の不思議話はやっぱり不思議話ってことはわかった
[ゲルダ自身もいまいちわからないようにいってること。それを己がわかるはずもなく。無理矢理にでもそう理由付けて、カーラには道を空け。手は懐へといれる]
……カルメン?
[唐突な動きに戸惑いながら、蒼はその動きをたどる。
握り締められていた右手は、ポーチの中へ。
そこにある、銀の刃を確りと、掴んでいた]
[昔聞いた御伽噺]
[人・場所・そして、時]
[全てが揃ったら…]
時が過ぎるのを待てなくて
場所も壊せないなら……
そう、思っていたんだ。
ありがとです。
[撫でる手と返事に、嬉しそうにお礼を言った]
心当たり、ですか?
んーと…
…あれれ?
[腕を組んで、記憶を辿ろうとして。
ロミルダは眉を下げる。
怖いもの、悲しいものをすべてなかったことにしたら、記憶はとぎれとぎれで虫食いだらけになっていた]
[伸ばした両手はゲルダの頬へ。
途中、何かに遮られてもそれに触れてからすり抜けるように伸ばす。
服に触れたなら、それが肌では無いことに気付くから。
ゲルダの頬に触れて、濡れていることに気付くと拭うように指を動かした。
かつて自分がクロエにしてもらった時のように]
じんろー、なおる、ものじゃない。
ここ、でれて、も、おなじような、じょうきょう、なったら、おなじ。
でれて、も、ゲーダ、かくれて、すごさなきゃ、ならない。
かわいそう。
ゲーダ、くるしむ、やだ。
だから、ゲーダ、すくう、の。
[そのまま両手はゲルダの首へと落ち。
包み込んで締めつけようとした]
考えながら喋れる程、器用じゃなくてね。
[舌で唇をなぞりながら、短く反駁して。
いたむように細められた眼差しがゼルギウスへと向けられる]
…そうだけど?
それに、俺、ハインリヒのにーさんのこともさ。
ゲルダちゃんのことも好きだし。
[好意と呼ぶには、その感情が歪つだと知っているけれど]
うん、心当たり。
どっか、ない、かな?
[それを聞くのは、小さな子にはきっと酷なこと。
でも、今を理解できなければ、もっと辛いことだと思えた。
だから。ロミの目の前にしゃがんで、ただ、じっと見つめた。]
……あは。
[笑いが零れた。
今までの全てを無為にするように。
聊か――わざとらしくもある笑いを]
そんな同情は要りませんし、生憎と。
[手が落ちてくるまでの間に、座り込んだ姿勢から片膝を突いた体勢へと。
ポーチから取り出したのは鋏。
逆手に握り、伸びた腕に突き立てようと]
死ぬ気もありません。
…はぁ…またここでも庇うんだ…
[ダーヴィッドの行動を見て、すたすたとカーラ同様に歩を進め]
いや、ダーヴィッドさんは器用だろ。ま、それはともかく。
ハインリヒさんやゲルダさんの幸せを願うってことは今の状況でいえば、他のものが死ぬ…ってこともわかってるんだろ。それとも裏技みたいな方法でもあるのかは知らんが…あったらいうよね
ってことで、寝とけ
[下された結論は邪魔。
カーラの腕を遮るために伸ばす腕の横、側面より思い切りダーヴィッドの頭を殴りつけようと腕を振るう]
うん、こっちに慣れちゃうとね。
[接し方に悩みながらロミと核心を避けた会話をした。
気づけばローザもやってきていて。
自然と気づかせるような物言いに小さく息を吐いた]
……あ。
[向こう岸ではカルメンがゲルダに手を伸ばしていて。
痛む胸元で左手を握った]
[カルメンとゲルダ、双方の様子をじ、と見つめ。
ゲルダの手に握られたものと、その行く末に、止めていた息を吐き出す]
……カルメン、下がれっ!
[ポーチから抜き出された、刃。
鞘が払われ、銀が閃く。
左手は、引き戻すために伸ばされて]
……っ!
[ゲルダの動きは見えない、故に突き立てようとする鋏に気付けるはずもなく。
腕に熱が走るのを感じた。
絞め付けようとしていた手は緩み、反射的に、身体がゲルダから離れるように動く。
そのまま、後ろへと尻持ちを突いた]
い、た…。
……で、も。
おわらせ、る、には、これしか、ない、の…!
[死ぬ気が無い。
それはカルメンとしても同じ。
おそらく、ここに居る誰もが思うことだろう。
痛む左腕を右手で押さえながら、見えぬ瞳をゲルダに向け、キッと睨みつけた]
…カーラ!
[届かないとわかっていても、つい叫んだ。
もう触れられない命、それでも。
誰かが傷つけ、傷つけられるのを見るだけの自分に、心が、痛んだ。]
やっぱり、同情買うのって――むず痒いですねえ。
多少でも信じていただけたのなら、ありがとうございました。
[カルメンの引いたタイミングで立ち上がり、距離を取る]
あははは。
ありがとうございます、ダーヴさん。
でも、私。
貴方の事、嫌いですよ。
いえ、皆。
同胞すら見殺しにした女ですから?
――性悪っていうのは、正しいんでしょうねえ。
ぅ…
……えと…
[覗き込んでくるローザの目から、まるで逃げるように視線は彷徨う。
離れた場所にいるクロエを見て、次にハインリヒを見た]
……ふぇ?
[ふっと脳裏に浮かぶのは、赤い月。
なぜだか嫌な気分になって、ロミルダは両手を自分の頭に添えた]
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