情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[呟きの後、しばし物思いに落ちていたが。
えいかが色を落とすのに、我に返り。
眠る音彩の頭を撫ぜ、その側を離れる]
……あ、鞠。
[その時まで、気づかぬままだったのか。
今更のように、朱と金の華を捜してきょろきょろと]
[おのこが目を細めるには気付かぬも、続く言葉は眉根を寄せる。]
迷子とな。
隠されし皆、そうではないのかえ。
[虫の居所悪いのか。
それとも腹が減りすぎて、虫が怒っておるのやら。]
さて、そなたは迷うてはおらぬのか。
我は…
[荒れる心のままに募りかけ、黙り込んだよな風漣の様子にようやく気付いて口を噤む。]
…すまぬの。
腹が減りすぎて気が立っておるわ。
ありがたく馳走になるとしよう。
[道具箱を引き寄せるを目の端に、二人の傍を過ぎ膳へ着く。]
[背負い箱の隠しから、昨日と同じ水飴を取り出し、えいかの膳の横に、そっと置く]
明日もお出かけなら、ひとつお持ちになるといい。
[囁き残して、己も夕餉の膳に向かう]
[ころり、転がり来る華の紋。
それに気づいて、笑み浮かべ。
差し伸べた両手で受け止め、そう、と抱きしめる]
よかった。
[それが、何に対するものかは、わからぬものの。
呟きには、安堵が込められようか]
[膳に置かれたは見覚えのある甘露。
未だ手にしたままの棒と見比べれば、同じであるは明らかで、]
そなた…!
否、なんでもない。……すまぬの。
[森で醜態を見られたかと、さっと面に朱が走る。
なれど囁き残し離れる姿に、威勢は萎んで消えそな礼を。]
[琥珀は揺れて、鞠抱く童へと。
安堵が込められた声音に、己の舞扇をそうと押さえた。]
……どうしたの?
[揺れる琥珀が自身に向けば。
紅緋はひとつ、まばたいて。
朱と金の華の紋は膝の上。
鮮やかなる色彩は、白花色の上に映えようか]
[えいかの礼には笑みだけを返し、あやめには、別の飴をひょいと差し出した]
あやめ嬢もおひとついかがです?
滋養にもなる、水飴ですよ。
[まずは腹を満たすと決めたよに、凍り豆腐を口へと運ぶ。
瞼伏せ箸運ぶその前に、あやめを窺ったは気づかれたや否や。]
迷い惑いはすれど、迷わせはせぬが。
人でなくば定めも異なろうか…
[耳へと届く烏の言の葉に、箸を休めて小さく返す。
眉を寄せるは酒精ゆえではないが、そう思われても否定せぬ。]
なにもない。
なにもない…はずじゃ。
[紫黒を見ずに言い切り、言い澱む。
なにせ惑い疲れて眠りの内、膝の飴にも気付かなかったゆえに。]
言の葉を紡ぎて他の心を揺らすは、
迷わせるにも繋がるだろうよ。
[視線に気づきしかは不明なれどもそう呟いて]
其方がそう言うのならばそう言う事にしておこう。
なにかあるもなにもないもまた、己が心次第。
俺の風情が職人に見えますかい?
なんのしがない薬売りですやね。
[ふいに詠ずる口調になって、ぽん、と箱の胴を叩く]
粉薬に水薬、煎じ薬に、膏薬と、なんでも揃えてございますよ。
[鮮やかな紅緋が瞬くを見る。
その無垢とも言えそな眼差しに、琥珀はゆらりゆらと揺れ、]
ああ、そなたが鞠は大事なのじゃなと。
そう思うただけじゃ。
[吸い寄せられるは白花の上の朱と金の華。
鮮やかなる色彩に、琥珀はしばし魅せられる。]
[調子良く、口上述べたすぐ後に、箱にもたれて、欠伸を漏らす]
…とはいえ、ここでは…用も無し……
[うつらうつらと、*頭が揺れる*]
[えいかの言葉に、紅緋はまた、まばたいて]
うん、大切。
手放してはいけないの。
[言いつつ、片手でそう、と華の紋を撫ぜ]
……約束なの。
[呟く声は、果たして他者まで*届こうか*]
そういったものには疎いものでね、
見えるかと言われてもとんとわからぬよ。
薬売りか、なるほど、はてなさてな。
――……おやおや、眠りの刻限かな。
[朱の唇が紡ぐ言の葉に、琥珀は朱と金の華から離るる。]
ああ、そうじゃな。
かくも我はたやすく迷う。
…なれど言葉を交わさずば、何のための言の葉か。
[琥珀を逃げるよに伏せて、膳も半ばに立ち上がる。]
さて、どうやら我はもう十分なようじゃ。
眠り込まぬ内に、下がらるとしよう。
[うたた寝する烏をちらと見やり、童子に袖引かれ*座敷を後に*]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新