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私は……、んん。
[ベティの問いかけには、少し、詰まった。
物思う素振りを見せるも、すぐに笑って]
そうね。寂しいわ。
だから、今のうちに甘えちゃうといい。
[ね?と指を立てる]
ん――その理由は本人に聞くといいと思う。
伝えていなかったっていうことは、知られたくなかったからかもしれないし。
本当なら、居たことも言わべきじゃなかったのかも
[噂をすれば。当人の姿が見え、口を噤んだ]
カヤでいいの?…じゃ、じゃあカヤで!!
[ちゃん付けに対してハッキリとした嫌悪を感じていないような様子を見て、自分が勘違いしていた事が明らかになった気がして、ひゃあーと自分の頬に手を当てる。]
ううん!あれよ、宣伝してくれればいいの!
カヤがちょぴっと香水付けて走り回ってたら、
香りを気にしてくれる人が居るかもだからね!
[男女を勘違いしていたのが申し訳なかったから、お詫びのつもりで受け取って欲しいとはさすがに言えない。]
[…が、ゲルダに思いっきり言われちゃったりなんかして]
しー!ゲルダさんしー!
[唇に指を当てる。否定はしなかった。]
あー。
親父の強さは、鬼神並みだね。
それに、面白い人間ってのもあってると思う。
あんだけ枠にとらわれない奴も珍しいわ……って、どうかしたか?
[天ぷらを次から次へと口に運びながら、エルザの様子をいぶかしげに見た]
ん?
大丈夫、って何が?
[ライヒアルトにそんな言葉を投げ返す時には既に17つ目の天ぷらを口に入れている。
まるでブラックホールのようだが、本人あまり自覚が無いようだ]
そうですか。
よーし。アタシも頑張って運動と食事でレナさんみたいになる!
[天ぷらを食する姿を見ながら闘志を燃やしていると、かけられた声に振り返る]
あ、師匠ー!
……あ、べ、別にサボってたわけじゃなくてですね、これはあの、その……そう!
市場調査なんです。今、この界隈ではどんな物が求められてるのか……だめ?
[首を傾げてみた]
─裏通り─
[沈めたチンピラを何人か山積みに重ねて、その上に腰を下ろす]
[下から呻き声が聞こえるがそんなものは無視して]
[胸ポケットからセルロースペーパーを一枚とスタッドオートマールスムの葉が入った包み]
[そしてそれとは別に小さな包みを一つ取り出し、広げる]
[タバコ葉を適量取り、補助器具に設置したセルロースペーパーに乗せ]
[その上に更に小包の中身を少しだけ乗せて軽く混ぜる]
[二種を調合した手巻きタバコをいくつか、その場で作り上げて胸ポケットへと全て戻した]
とりあえず準備はOK、と。
後は…。
[腰を上げ、再び裏通りを歩く]
[目撃者を探すついでに締め上げて引き出した情報]
[その場所を目指し足を動かす]
[時折現れるチンピラを沈めることも忘れない]
[アーベルの にや、という笑いに思わず
ぺち、と叩こうと、ぴょいと飛んで手を伸ばした。
その後、ゲルダの言葉が聞こえて目をまんまるくして。]
…ゲルダは変だ。
[自分を可愛い、と言った彼女をまじまじと見た。
ローザの言葉には、キラキラと目を輝かせて]
本当?じゃあ、その瓶…!
[香りも嗅がずに綺麗な造形の瓶を指差して。
続いた言葉には、けらけらと笑った。]
俺が男だとか女だとか気にするよーなタマジャネーヨ!
[剣士に呆気に取られながらも、楽師から言葉が向けばそちらに意識を向けた]
どれ程お役に立てるかは分かりませんが。
彼女も過去の祭は見ていますし、重要性は分かって貰えるかと思いますよ。
[その表情が翳ったのを見て取ったか、励ますように言う。
こじ開ける、という言葉には僅か苦笑も洩らした]
―広場・露店―
どうも。
エルザとライヒアルト君に、ええとそちらは。
[共に移動していたらしき人々にもかるく会釈しつつ]
[レナーテも前にすれ違った相手とは覚えているが]
[名前までは知らないままだったと思う]
[頼んでいるものの量にはやはり驚き眉を上げた]
ックク。
じゃあそういうことにしておこうか。
別に店を放り出して行ったわけじゃないから構わないよ。
[ベッティの釈明を真顔で見ながら聞いていたが]
[小首を傾げる姿につい笑った]
[我ながら甘いかもと思いつつ頷いた]
[エルザとの会話の中身には気づいていない]
師匠?
[ベッティが慌てた様子で師匠と言った人物を見つめる]
どう見ても、戦いが強そうな体つきはしてないが……。
[ハンスを見つめながら漏れるのはそんな失礼な感想。
レナーテの中で師匠と呼ばれるのは戦いの師範だけらしい]
……え?
ああ、いえ、なんでもありません。
[口を噤んだついでに、少しばかり、考え事に耽っていた。
レナーテの問いかけに、ふるふると首を振る。
積みあがった衣の塊が次々に消えていくのを見て、食欲が失せた――などとは言わない]
子供には子供の武器があるってことですねー。
でも大人になっても、甘えたい時には気にせず甘えちゃえばいいと思いますよー。
[指を立てたエルザに笑んで]
はーい、わかりました。
じゃあ、機会があったら直接師匠に聞いてみることにします。エルさんから聞いたってことは内緒で。
[ハンスに声をかけられる直前の言葉]
─裏通り─
[辿り着いたのは裏通りにひっそりと佇む娼館の前]
[こんな奥まった所に来る者は曰くありの人物も多く]
[裏の情報収集に適した場所でもある]
邪魔するぜ。
ちぃと聞きたいことがあるんだが……。
[扉を潜り、中に居る人物へと声をかける]
[最初こそ訝しがられたが、そこは裏通り]
[客として世話になる旨を伝え、更に金を掴ませればどうにでもなるもの]
[しばらくはその商館で情報収集と休息を兼ねることに*なるだろう*]
[ハルフェが羽を広げれば、負けた!とか言ってみたり]
男の人だもんね、あんまり興味ないかー…。
でもあれなの、あのねのね、えーっとー…そうだ!
家族とか恋人とかにプレゼントするのも良いよ!
いや、絶対買えって言ってるわけじゃないよ?
気が向いたらだから!
[自分で自分に決着をつけて、頷いてみせた。]
[カヤが指差した小瓶を見て]
あ、あれだ、あれ、んー…わすれちゃった!
でも多分似合うやつだと思うよ、ナイスチョイス!
[ぐっと拳を握り。その後の勘違いの内容を聞いても気を悪くしていないように見えるカヤの姿には心底ほっとしたように胸を撫で下ろした]
そう?よかっ…たって言ってもいいのかなぁ。
まあいいや、よかったー!ありがとー!
[エルザにそう言われると]
そか。
ならいいけど。
[物事を深く考えない性格なので、何でもないと言われれば、それ以上考え込むことなく、収束に向かわせた。
天ぷらは既に36つ目で、折り返し地点は軽く過ぎ去っていた]
見たところ、油物のようですし。
それでその量は…
[見ただけで胸焼けしそうだった。
思わず黒服の胸元を握り締め、だがあっさりとした返事と、そうしているうちにも次々と消えて行く天麩羅に、やはり呆気に取られるしかない]
はい。ありがとうございます。
お手数おかけしますが、よろしくお願いしますね。
[気を取り直して。
というよりは、レナーテの食事を見ないようにして。
ライヒアルトに向き直り、一端立ち止まって、頭を下げた。
顔を上げたところで苦笑に気づくと、少し照れた様子で]
なんだかんだで、楽団の催しも注目を集めていますから。
しっかりしないといけないって、気合が入ってしまって。
[目を真ん丸くするカヤにこちらもきょとんとした顔を返し]
えー、可愛いよ
ちゃんとおしゃれをすれば、目を瞠る美少女になるのは確定的に明らかだし
人形師の目に狂いはないんだよ!
[何か断言してみたり]
[そして、ローザの反応にニヤニヤとした笑みを浮かべていたり]
あははー。
……コレカラガンバリマス。
[何もかもお見通しのような師匠のお言葉に、頭を下げる]
え、戦い?
[レナーテの言葉の繋がりがわからず、首を傾げる。視線は次々にブラックホールへと吸い込まれていく天ぷらに注がれている]
─広場・大通り側─
[伸ばされたカヤの手は、ひょい、と上げた手で止めて。
ローザの言葉に、何事か思案するよに腕組みを]
プレゼント、なぁ。
姉さんの好みはわかんねぇし、贈りたいような女もいないし。
……あんま、縁ないかな、そっちでも。
まあ、うん。
何か、気が向いたら、ってコトで。
[わりと真剣に考えた。
母の事が話題に上がらなかったのは、恐らくは無意識のこと。
ちなみに、隼はちょっと楽しそうに、ローザを見ていたり]
ああ。
確かハンスさん、でしたか。
[胸元を握り締めたまま、声の主の名前を思い起こす。
笑顔が若干引き攣っていたのは、笑みを向けられた対象、行商人の所為では決してないのだが]
はっはっは。
若いうちは油物を多めに取ったほうがパワー出るんだぜ?
それに、男ならこんぐらい楽勝だろう?
ま。アタイは男じゃあねえけどな。
[笑いながら言う言葉は、一体誰を比較対象に言っているのか。
……答えは、一つしかないわけだが]
[ハルフェに対抗するローザに思わず笑いを零し
綺麗な硝子の瓶を取り上げた。
下から見ると8角形の瓶はその側面に切りこみが入り
光を映して、綺羅綺羅と光り、満足げにわらって。
ローズの言葉にアーベルを振り返り]
…姉ちゃんに何時もの迷惑代。
[思わず小さく付け加えた]
[ベティの返答は内にしまいこんで、先の答えには、そうね、と若干複雑そうな表情を浮かべたばかり。
ハンスの挨拶に、その場に留まる]
迷子探しを手伝っていてくれたのよ。
遊んでいたわけじゃないわ?
[昨日とはある意味逆の構図だとは気づかずに言う。
もっとも、構図は似ていても、やっていることは全く違うが]
[アーベルに止められた手はぺいっと横へ振られてから
ゲルダの言葉に、きょとーんと翠の眼を丸くする。]
え、えーっ?!
やっぱりゲルダは、変だ!変な女だ!
俺はそんなのじゃねぇぞ!
[言いながら、マフラーを口元まで引き上げ
帽子のつばを掴んで引き下げて、顔を隠してしまう。]
おう。
師匠さん。
アタイはレナーテってんだ。
何でも屋やってっから、ご用命のときはよろしくな。
[ハンスにいつも通りの名乗りをあげ、ベッティに向き直ると]
え?
師匠って言うからには、格闘技かなんかの師匠だろ?
[と、返し]
さて、次は何食うかなー。
[手をパンパンと払い、次の得物を捜し始めた]
―広場・露店側―
はは、別に荒事専門ではありませんから。
ベッティと共に旅回りの商人をしているハンスと言います。
どうぞよろしく。
[引き攣りかける顔をどうにか抑えながら]
[レナーテに名乗り頭を下げた]
[引き攣りかけた理由は当然大量の揚げ物だ]
[幾らなんでもその量はないと思った]
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