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[ヴィリーやダーヴィッドもはいってきた事に気づけばひらり、と手を振ってみせる。]
…………いったい、どんな用事なんだろう……
[ふしぎそうに首をかしげ。]
うん、あたしも、みたい。
[クロエにこくりと頷き。
ふと刺繍、と聞こえてユリアンのほうへと視線を向けた。]
ゲルダさん、こんにちは。
昨日は避難場所の提供ありがとうございました。
[新たに入ってくる人にも、それぞれに挨拶を。
幼馴染みの姿が見えれば、少し首を傾げて見せることで是を示し]
…――なんの集まりなんでしょうかね。
[流石にこの状況は変ですよね、
と言いたげな視線を幼馴染に一度向けた。]
え、ああ。
……いるよ、今、来た。
[ユリアンの問いに、ゲルダと彼との間で視線を動かす。
ヴィリーの連れてきた見知らぬ男性には、きょとり、と一つ瞬いた]
……ほんとに……何なんだろ、ね。
[アーベルから肯定が返れば、訳のわからなさにため息を落として。
ぶち猫を膝の上に呼んで、そう、と撫でる]
[素振りをしていたところに帰ってきたヴィリーに気付くと剣を鞘に納めて一礼。]
…………人が……殺された?
[告げられた言葉に、眉根を寄せる。]
……なるほど。私はよそ者ですからね、仕方ありません。
[けれど、騎士として祖国で何か起きたときに旅人から話を聞くこともあったから、自警団側の状況も理解できる。
頷いてヴィリーの家に戻りかけたが、彼も呼ばれていると聞き、軽く首を傾げた。]
大事なもの、ですか。
では、鎧とこの剣と……
[続く言葉に頷いて、鎧を身に付け剣を佩き。
カレーの入った鍋を抱えた]
ああ、それは構わんが。
…詳しくは聞いとらんが、集まっとると言うことはそう言うことなんだろ。
俺も場所を貸して欲しいってのと、俺も参加してくれとしか聞いてねぇんでな。
[ゲルダが拾ったと聞けば視線は一度ゲルダに向くか。次いで飯を、と言われると承諾し、テーブルにあるピザを示し、他に欲しければ用意する旨を伝える。眉根を寄せることに関しては、肩を竦めながら知り得る事実を告げるしか出来なかった]
どうもそうらしい。
団長が来てからとしか後は聞いてねぇな。
[アーベルにもそんな言葉を返し。オールドファッショングラスにラム酒を注ぐとアーベルの前へと差し出した]
[クロエの溜息と猫の声に、ふ、と軽く息を吐く]
まぁ。
ここまでしといて大したコトなかったら、それはそれで微妙だけどな?
[そう言う時には、声の調子はいつもの風に戻っていた]
……って、あぁ。
旦那も来たのか。
[新たに来たヴィリーに視線を遣って]
……ふぅん。
例の人ってワケか。
[その後ろの男を一瞥し、説明を聞けば僅かに目を細めた]
そのうち、おんなのこにうしろから刺されたって、知らないんだから。
[アーベルには、続けさまの呪詛]
言ったわよぅ、目が言った!
[きぃ、と怒りにも似た様子で騒ぎたてる。
ニヤリとした笑みにはそっぽをむき、応じない姿勢]
やがて自衛団長も宿屋へとやってきた。
その表情は固く、何かの覚悟を決めているかのよう。
酒場の中を見回すと重い口調で話し始める。
そっか……。
この上更に、カヤまで……ってコトは、ないよねぇ……。
[ゲルダに返し、小さくため息をつく。
ここまで来ると、そうであってほしくないような気もして。
それが、儚すぎる願いなのは、程なく知れるわけだが]
呼んだ者は集まったようじゃな。
先に結論を言ってしまうとしよう。
お前達は容疑者だ。
嵐の後で遺体が打ち寄せられたのは既に聞いているかと思う。
検死の結果は獣のような何かにやられたという結論となった。
実は少し前に結社から手紙を受け取っておる。
人狼がこの島に居る、ないしは今後やって来る可能性が高いというものだ。
半信半疑だが色々と調べてきたのじゃよ。
そこにこのような死体が出ては、無視してるわけにもいかん。
乱暴な手段なのは百も承知の上じゃが。
お前達自身で探し出し、原因を排除してもらう。
日に一度、ここに集まり相談してくれ。
その結果に従って一人ずつ処刑してゆくことになる。
決められないのなら、自衛団で勝手に決めさせてもらう。
他の者達には既に了解を得てある。
これ以外の方法というのは見当もつかないからな…。
[ふらつく足でなんとか宿にたどり着き、扉を開けてみれば、思った以上の面子が宿に集められている。その空気に呑まれたのと、風邪で余力が無いのも手伝って彼女には珍しく、小さな声で「こんにちわー…」と会釈をして近くにあった空いた椅子へと座り込んだ]
…あ、クロエにゲルダねー、ヴィリーも来てたんだ…。
[クロエに昨日の約束を違えてしまった事を謝りにいこうとも思ったが、風邪のダルさに雷で怯えるクロエをほったらかしにした事の気まずさが後押しをしてそばにいくことができなかった]
[ゲルダから手を振られると、ライにしたように軽く手をあげることで返し。
ライの視線を受けると、頷くことで同意を表した]
…女子供まで、呼ぶというのは…何だろう、な。
[そう言いながら、周囲を見回し。]
[アーベルの顔に「よお」と一声。
連れて入ってきた娘に視線をやって]
…アーベルの方がよっぽどな気がするんだけどなー。
[ぼそりと。
クロエの声とその娘の視線に]
へえ、あんたがゲルダね。
今日クロエの店であんたのモノ、見せてもらったんだ。
[素直に賞賛の言葉を述べる]
ああ、俺はユリアンね。
[遅すぎる自己紹介も交えて]
[どうやらリディは、納得はしていないが理解はしたようで。
フーゴーが少女の頭を撫でて去るのを見送って、
自身もデザートを小皿に少しばかり注ぐ。]
…―――。
[相変わらず納得はしていないリディに更なる説明はせずに、
マイペースにヨーグルトを口に運んでは、
静かに周囲の話に耳を欹てて。
やがてやってきた自衛団長に、碧の双眸を向けた。]
質問には言葉少なく答える団長。
他団員たちの表情も固い。
団長共々、好きでやっているわけでもないのだろう。
だがその決意は変わらなさそうだとも感じられた。
嬢ちゃんは自分が嫌なことを他人にされて喜ぶか?
違うだろう。
そう言うことなんだよ。
[不思議そうなリディには少し抽象的ではあったがそう言葉を向けて。
粗方の給仕を終えればカウンターでカットフルーツを手にヴェルトへと餌やり。大人しくしていたヴェルトを撫で、大きな嘴の中にカットフルーツを投げ込んで居た時だった。店の扉が開き、姿を現す自衛団長。口を開く様子を静かに見やった]
まあ、それならそれでいいんだけど、ね。
[ウェンデルの軽い言葉。
それに軽く返した直後にやって来たカヤに気づいて、立ち上がるものの]
……え。
ちょ、ギュン爺……さま?
なんよ、それ……。
[やって来た自衛団長の言葉に、その場に立ち尽くした]
[やってきたカヤの様子がおかしい事に気づき、声をかけようとした所に自衛団長が入ってきて。
つらつらと言われた言葉の乱暴さに、瞬きをして。]
…いきなり、何を。
こんな時に、冗談はよせ。
ほぉ、そりゃぁ怖い怖い。
[ヘルムートに返すのは全くの棒読み。
続く言葉や態度にはヒヒ、と笑いを洩らすのみであった。
が、その声は団長が現れたことでぴたりと止まる]
カヤも、なんてなったらいやすぎる。
[クロエの言葉に、宥めるように肩を叩き。
そしてカヤがやってくるのをみれば、僅かに吐息を零すだろう。
人々が集まったころにやってきた自警団長を見れば、暫し口を閉じて大人しく話しを聞いている。]
えー?何?何?
[宿へと入ってきたギュンターのいきなりの言葉が、中身が中身だけにすんなりと頭に入ってこない]
あー、こりゃ熱のせいだね。幻聴聞こえはじめてる。早く帰って寝なくちゃだ。
[そうは言っても身体を動かすのが億劫で、考える事も億劫で椅子に座ったまま目を瞑って伏した]
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