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まぁ…別に構いませんが…。
[ そう言って深く溜め息をつく。]
いろいろと考えなければいけないのに…。
あまり、面倒なことが増えるのも考え物ですね。
[ 左目から手を外して、男を見た。]
…叩きだされるなら自分で消えるよ。
近くで、利用はさせてもらうけどね?
[面倒のひとつは俺だな、等と言うと、大の字に寝転んで楽しそうに笑った。]
人の家をお手軽、便利、みたいに言わないで頂けますか?
元気になったなら、早く戻りなさいな。
誰かに見られては困りますから。
[ 大の字に寝転がる相手を睨むように。]
嗚呼、それから。
面倒の1つどころか、多大に面倒です。
そこら辺、自覚して下さいね。
[ 空いた水差とコップを拾い上げた。]
……謝られても困りますが。
私に迷惑がかからないのでしたら、どうぞご自由に。
ベランダはいつも開けっ放しですし。
あまり、ここに人は寄り付かないので。
[ もう一度、水を足した水差を傍に置いた。]
…すまん、さんきゅ。
[小さく言うと、次の水差しの水は頭から被る。
再び水蒸気に包まれると、黒い翼で翼を包んで大きな卵のような形になり、小さく寝息を*立て始めた*]
−蒼穹−
[空を行きながらカルロスの姿を探すが見えず、眉を寄せる。]
………争いの後は特に見当たらなかったがな。
お袋さんが目を覚まして逃げたか?
[翼を捨てた立場ならそれもありえるかと、鼻を鳴らす。
逃がした事については、責められる立場にない。
それ以上探す事なく聖殿を目指す。*長老へ告げる為に*。]
[ お礼を言われると、また水差を受け取る。]
……困ったものですね。
[ ベランダで寝息を立て始めた男に、不満そうに呟く。
とりあえず、水だけは用意して。
自分は部屋のベッドに腰掛けた。
背中の羽根は*広げたままで。*]
―回想・広場―
[オーフェンのそばにより、声をかけ、体をゆすれば、やがて意識は戻るだろうか。しかしそれでオーフェンがずいぶんと弱っている事にようやく気がつき、表情がわずかに曇る。口が、への字になった]
君、一体何を隠している。
[――と、凛とした声が響いた。
自らの力について語る、エリカの声。
銀の翼を広げた少女は月下に宣言する。ネロが堕天尸ではないと。
不信と好奇にざわめく周囲。リディアが堕天尸ではないとの言葉には、昨日のエリカの様子を、短く言い添えたかもしれない。
そうしてオーフェンに傍らに膝をついたまま、一部始終を聞き、見届けた。
やがて話が終われば、鳥と少女はこちらにやってくる。
金の鳥は、ふわり、ふわりとあたりを舞う。思わずそれに目を奪われていると、エリカの声がして>>77 >>79疑わしそうに言うだろうか]
今度こそ、本当に大丈夫なのか。
……連日倒れている患者を放って置けとは、薬師にずいぶんな注文だな。
先生は、自分の意思で出て行く人は放っておけばいいといっていたけれど…少し残念そうだったよ。
[アヤメの喝が聞こえれば楽しげに目を細めるだろうか。オーフェンの言葉には>>83わずか、考え込んで]
ああ、あの子の事だから、樹の中に入っても、構わず笑っているのはあり得そうだ。……寂しいか?
……飛行、気をつけて。
[言うと、去り行く白い翼を見送り、視線を広場に戻す。周囲が未だ、遠巻きなざわめきに包まれているのを見て、軽く肩をすくめた。そのまま早足で広場を横切り、エリカを追っていったアヤメに追いつこうとする。広場を出て、人気のないところまで行けば、オーフェンが虚の気配に当てられやすいと、先生が考えたことを話すだろうか]
……だから。虚の影響からオーフェンを護るような術が使えるのならば、使ってあげられないか。
[と、相談した。用が済めば、夜闇に銀の光を零す翼を広げ、飛び立つ]
― 森中 ―
ラスさん、来なかった……ね
……家の場所、聞いておけば、よかった……
[立ち去る寸前、何気なく地に落ちている薄金の羽を拾う]
……え、なに?
[痺れるような感覚が全身に走る。間をおいて、快感。驚きの表情で羽をみつめ、ラスがしていたように羽根を]
――くる
――くる
――くるり
[羽根の表と裏が、交互に変わる。何かに憑かれたような瞳は、やがて縦に細まっていく*]
[ぱちり。と目を開けた]
あは
[笑った。
思い出した]
うんうん。あはははは
[それでも笑った。
封印される直前に言われたこと。堕天尸であるということ以外に、反論するようなこともなくて、それがおかしい。ということを改めて知ったから笑った。]
―夜・結界樹―
[アヤメと別れて向かったのは、施療院ではなく……結界樹。降り立ち、幹に背をとんと預けて、頭上に広がる葉の天蓋と、合間に差し込む月の光を見つめる。]
クローディア、ジョエル、リディア。こっちは相変わらず、落ち着かない。
…………………。
ネロ。翼がなくなって、上手く飛べなくなって……それは、本当に楽しい世界だったか?私は、怖い。
[ちいさな、ちいさな声。語りかけるでもない、呼びかけの形を取っただけの、独り言。そのまま、しばらく動きたくなくて、結界樹の根元に座り込んだ。風除けに翼で体を覆うようにしているうちに、やがて、そのまま眠りに落ちる。……目がさめて慌てて施療院に戻ってから、*先生に存分にお小言を食らうことになった*]
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