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[そんなこんなで徹底指導受けながら作り直し開始。
ちょっと不思議風味は残ったけれど、匂いも味もとりあえずカレーらしいものになった…かな?]
こっちのスープはどうすればいい?
[こちらはまだ味も何もつけていなかったから。
マトモなものが出来上がることでしょう。
陽光の精霊も作ってくれてるようですし。きっとちゃんとした食卓に*なるはず*]
[よっ、と言う声と共に木の根元から立ち上がり。ナタ・リェ達の傍へと歩み寄る。宙を舞っていた鳥もその後をついてきた]
よ、もう起きて大丈夫なんか?
[声をかけた相手が完全なる人型を保てぬ姿であるのを見れば、疲弊も大きかろうとその身を案じ。宙を舞っていた鳥はハインリヒの肩へと降り立つ。ぴー?と鳴いて首を傾げるような仕草をしたか]
[その場から立ち去りゆこうとする背に、聞き覚えのある声がかかる。風が吹いて髪を乱すは、主が為に引きとめんとするかのよう]
『…かぜの』
[唇を動かして、小さく頭を下げる。
既に人間と知るが故に、近づくか、近づかぬか…しばし迷う。
その間に疾風の男は近づいていて、私は少しだけ首を竦める。
彼の仔は肩の鳥を興味深げに見つめようか]
『……ええ もう やすみましたゆえ』
[風に愛されし男には、口の動きだけでも滑らかに通じようか]
[首を竦めるのが見えれば、必要以上には近付かず。手を伸ばしても触れない位置辺りで立ち止まる。動く唇、されど発されないその声に僅かに目を見開くか。それでも何を言いたいのかは風がその補助をしてくれて]
そか。
…あんまり疲れは取れて無いみたいだな。
喉も、痛めてるみてぇだし。
[自分の喉を示しつつ。肩の鳥は興味を示されればぱたぱたと羽ばたき己を見つめる従魔の前に舞い降りる]
[恩人に癒してもらえば、とも思ったが、彼の娘はここには居らず。この者を一番心配するであろう流水の猫も居なくて。人間を恐れるとも知っているが故にどう声をかけるか迷っているのが目に見えて判るだろうか]
[歩みの止まる足。私は僅かに申し訳くなりて柳眉を下げる。
僅かに見せる驚きには、少し視線が揺れやも知れぬ]
『……そう みえまするか…』
[疲れているのは事実ではあれど、人目見て言われるは流石に堪えて。私は僅かに眉を寄せる。
なれど風の男の困った様子に、視線が揺れて…黒の猫へと移る]
『あの子は エィリ殿の 仲良き子』
『…探しているので しょうか…』
[そう告げる傍ら。
彼の仔は近づく鳥を触ろうとして、手の中の荷に困り顔]
[何もしないと言う意思表示のように両手はジーンズのポケットへ。尤も、いつも立ったり歩いたりする時のスタイルでもあるのだが]
人型が完全には保てて無いみたいだからな。
そう、思った。
[眉を寄せる様子に簡単に説明して。獣族の詳しい生態までは知らず。憶測で言葉に出したのではあるが。揺れる視線が黒猫へと向かえば、自分もそちらへと視線を転じ]
ああ…道理でさっきからうろついてると。
見えぬ姿を探し彷徨うか。
…居なくなったと言うのが分からないのか、信じたくないのか。
[大抵の猫ならば反応する例の音に飛びつかなかった黒猫。ナタ・リェの言葉にようやく合点がいった]
[パタパタと従魔の周りを舞った鳥は、困っているらしい様子を知ってか知らずか。従魔の肩へと降り立った]
─厨房─
……おかしいなあ、じゃなくて、ね。
[ブリジットの説明にはあ、とため息をつきつつ、徹底指導開始。
それでも、何かに安堵らしき物を感じているのか。
傍目、表情は穏やかに見えたろうけれど]
まあ、うん。
失敗なくして上達なし。これから頑張ればいいよ。
[彼のためにも、ね、と。冗談めいた言葉に無垢な影精は、どんな反応を返したやら。
いずれにしろ、陽精に後を託して厨房を離れ]
さて、と。どちらにおられますかね。
[呟き、気の流れを辿るよに歩き出す。追いかけるのは、雷撃のそれ]
[「人型が保てていない」
さすが情報を扱うだけはあるのか、図星のそれに瞳が揺れる。
乏しい表情と異なり雄弁は獣の耳は、明らかに動揺していよう]
『……いずれにせよ さみしいのだと』
[足元に来た黒猫へと手を差し伸べ、撫でようとする――その目の前で黒猫は黒い髪の子供に変化した]
―屋敷の外―
[時空竜が自分を捜しているとは知らずに、アーベルを探して、屋敷内をうろついた後、外へと出て来た。まだ少し、動きは鈍いと彼を良く知る者ならば見て取れるか]
んー、やっぱどっか行っちゃったのかな。
それとも…
[地下の方なのか?と視線を地面に]
[まだ少し、歩みは覚束なく。
後でまた、刻の旋律を借りるようかな、と思いながら、歩き回り]
─…→屋敷の外─
……と、あ。いたいた。
[外に出てほどなく、地面に視線を向ける姿を見つけ出し]
起きてて、大丈夫なんですか、と。
[お前が言うか、と突っ込まれそうな言葉を投げかける]
[震え伏せられる獣の耳。己が言ったことが図星であるのが分かる。何だかさっきから相手の気持ちを沈ませるようなことばかりしてるような、そんな風に感じ、ポケットから引っ張り出した右手でぼり、と頭を掻いた]
…だろうな。
[寂しい、その言葉に短く返し。聖なる獣が黒猫を撫でようとするのを眺める。その瞬間、黒猫は子供へと変化し。その様に呆気に取られるような表情になる]
……いや、うん。
アイツの猫なんだからただの猫では無いか、うん。
[平静を取り戻すべく、ここでは人間界での常識が当てはまらないんだ、と言い聞かせる。ぺしょりと座り込んだままの黒髪の子供は、寂しげにこちらを見上げる。聖なる獣は伸ばした手をそのままその子供の頭に乗せ、慰めるように緩やかに撫でるか]
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