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─村の通り─
[ゼルギウスに睨まれるとやっぱりびくっとはするものの、
至極真面目な顔を作って、エーリッヒに言い返す。]
一度くらい負かしたいじゃないか。
んー長続きはそうだね。
でもエーリッヒ。
絵は、才能もあると思うよ。
[神妙な顔だった。
ゼルギウスに渡した中にも、やっぱりイラストはないのである。]
エーリッヒは凄いと思うよ。
まあ僕は、そもそもそんなに食べてないから試食係にはなれないけど。
でも苦手なものでも作ろうっていうゲルダは凄いよね。
エーリッヒは行かないんだ。
何、大切な用事?
うん。
ええと、また買いにいきます。
[ゲルダには、神妙に頷いた。
いつもどおりの笑顔に、ちょっと困ったような笑顔で返してしまうのだった。]
ゲルダもいつでも来るといいよ。
ちゃんと原本、救出しておいたから。
[それから、イレーネの言葉になるほど、と頷いて。]
そっか。
でもこんなに大勢で行くのは珍しいね。
─村の通り─
[ゼルギウスに睨まれても、常の笑みでさらりと躱す]
ああ、それは否定しないかなー。
[ウェンデルの返答に至極真顔で同意を示した]
才能ねぇ。
俺は努力の賜物だと思ってるけどなぁ。
[神妙な顔に、こちらも先程よりは真面目な表情で呟いた]
うん、苦手でも挑戦するって言う姿勢は凄いと思う。
そう言う姿勢は、俺は好きだな。
ん? ああ。
仕事が残ってんの。
早めに完成させたいんでね。
それじゃ、俺はこれで。
[ウェンデルだけでなく、ギュンターのところへ向かう全員に向けて告げるとその場を*後にした*]
─道具屋─
大丈夫そうには見えないよ。
[寄りかからせるようにして頭を撫でる]
[強張る力を少しでも抜かせることができたらいいと]
謝らなくていい。
普通はもっと混乱したり怯えたりするものなのだろう。
死が近くにあると思えば。
けれど私は。
少し感じ方が違ってしまうからね。
[体温は安堵をもたらす]
[初めての狩りの時に母がしてくれたのと同じように]
[死を感じているのだろう少女を抱きしめた]
―村の通り―
[傍に寄るユリアンを横目で見る。
耳打ちされた言葉に、僅かに目を見開いて]
……『死神』が。
[周りに聞き取られにくいよう、低く落とされた声]
……それなら、
なるべく早めに言うのが、いいんじゃねぇか、とは思う、……が。
[長の元へ向かう他の者の雰囲気を見て、言い淀む。
薬を握る手に僅か、力が籠った]
―村の通り―
[なぜにそんなかわせるのか、という顔でエーリッヒを見てみたりもした。
否定されなかった願い…否、野望には、だよね。と言わんばかりである。]
じゃあ努力と才能だ。
僕はエーリッヒの絵が上手だということは知ってるから、才能があるんだなぁって思っているけれど。
エーリッヒが言うなら努力もあるんでしょ?
[それから言葉にはうんうん、と頷いてゲルダを見る。]
かっこいいよね。
─村の通り─
なるほど、仕事かー。
お疲れさま。
がんばってねー。
[エーリッヒが去ってゆくのには手を振って見送る。
さてどうしようかと思いつつ、皆を見て、うーむと悩む顔。]
大勢でおしかけても迷惑かな。
僕も一端家に戻ろうかなぁ。
─村の通り─
[道具屋を飛び出し、とたとた、と駆けて行く。
名を呼ぶ声は、完全に通り抜けていた。
もっとも、聞こえていたからといって、止まることはないのだけれど]
……なんで、じいちゃ。
かたつむりに会いに行くって、言ってた、のに……。
[そんな呟きをもらしながら走って行く。
意識は完全に、考え事に囚われていたから、足元は見えず]
……にっ!?
[例によってというか、転んだ]
ただ、確証は、ない。
[もしそれがただの夢ならば、それで済む話なのだ]
望んでいるのかもしれない、ただの夢であること。
[そうぽつりと、
親友の言いたことはよくわかっていた、そして言いよどむ様子に自分も周囲に一瞬だけ視線をめぐらせ]
村長の家につくまでには、覚悟はしておく。
いっそ、悪者なら、楽なのかもしれないな。
[それなら皆は怒りも何も、自分にぶつければいい。
自分ひとりならばあるいはそうなる選択肢もあったかもしれない]
─村長の家への道中─
[少し離れた所で話すゼルギウスとユリアンにちらりと視線を向け首を傾げる。]
あ、そうそう。昨日のあのキノコ、とりあえず調理してみたんだけど。
[そう言って、ごそごそと手に持っていた籠から小壷を取り出す。
中身は浅漬け風とキムチ風。]
いたあ……。
[起き上がり、まず最初にやったのは周囲の確認。
幸か不幸か、周りには人はいないようで。
とりあえず、安堵した。方向性はかなり間違っているが]
にぃ……また、怒られるかなあ……。
[立ち上がり、ぱたぱたと埃を払い落としながら、呟く。
昨日ほどは派手にやってはいないが。
やはり、擦り剥け数箇所発生しているわけで]
……でも、いかないと、なんだよ。
[小さな声で呟くと、また歩き出す。
右足の動きが少し思うようでないのは、とりあえず、無視**]
―村の通り―
[ゲルダの様子には、本当にかっこいいと思ってるんだよ、と言いたげな目を向けるのだった。]
まあ、本の位置とか、僕がやりやすいようになっているし。
やっぱり出しておかないと、もし集中しちゃってたりしたら悪いなって思って。
うん、ぜひ来るといいよ。
楽しみにしてる。もてなしは出来ないけど。
[水くらいなら出すよ、と真顔。
お礼と聞けば目がきらきらと輝いたりもした。]
─道具屋─
[>>316 撫でてくれる手も、暖かな体温も、
抑えている感情を揺らす。]
っ、ボク──より。
ユーディが。レナーテの方が…!
よ、ほど、心配なんだ。
[話す声が揺れて、それを抑えるように声が軋む。]
レナーテが狩人である、ように、
… ボク、は、語り部……、 だから。
[なのに。と、唇を噛む表情は、悔しげで]
[駆けていく友人に、声をかけるも、走り抜けられるが先か]
…っ、ユーディ!
[村長の所へ。と言って駆けていくユーディを追おうとするように、あやしてくれる手を抜けるようにレナーテの肩に手をついた。]
―村の通り―
[ゼルとの会話は、ベッティから声を掛けられてそこで一度中断し、
調理してみたと見せてもらった壷の中身を覗き込み]
漬け物?
[見たままの様子、聞くまでもないのだろうか、そう口にしていた。
エーリッヒとウェンデルが皆と一緒に行かず、それぞれに帰るのにはわかったと見送り、
後で見たままを伝えるべきは自分だろうかとは、胸中に]
―村の通り―
[夢であることを願う言葉に、返す言葉はなかった]
ああ。
……悪いのは『死神』だ。
お前だって、被害者だろ。
[ある意味では一番の。相変わらず低めた声で囁く。
だが、他の者にまでそれを理解して貰えるかは分からない。
己も先に親友に明かされていなければ、どうしていたか]
─道具屋─
[軋む声と悔しげな顔]
[落ち着かせるどころか苦しませているようだった]
語り部は語るべき時に語るのだろう?
すまない。
無理をさせたいわけじゃなかったのだけれど。
[手の力を抜く]
[声だけでは止まらないユーディットを視線で追った]
[その後を追おうとするミハエルを開放する]
─道具屋─
…っ、レナーテ。行かなきゃ。
[酒瓶を抱きなおして、紅い瞳を翠の眼が見上げる。]
ボクは、語り部だから
生も、死も。
この目に映して、
本当は、…等価に、人に、語れなければ、
一人前とは──言えない身なのだよ。
[目を閉じて、息を吸ってゆっくりと吐く。語り部見習いが、死神の降る刻を越えなければ── 一人前と認められないのは、きっと、それが理由で、]
…、だから、
だから、本当は。
本当、は、朝、気づいたなら。
師匠と、一緒に、
真っ先に、その確認を、しに、行くべきで。
他の皆に、それを、伝えるべき役で
なのに
ボクは、
なのに、────逃げて、きたのだよ。
[見るのが怖くて。情けないと、困ったように腹立たしいように──怒って見える、複雑な笑みを浮かべて]
… だから、ボクは、レナーテに、
甘やかしてもらって良い身分では…ないのだ。
―村の通り―
[共に行かないエーリッヒやウェンデルへはおざなりながら手を上げたか。
ベッティが声を掛けてきて、会話はそこで途切れた。
親友と彼女が話すのを横に、暫くは何か考え込むように黙って。
途中でユーディットを見掛け、違和感のある歩き方とその足の擦剥けを見たならば、礼の如く眉を*顰めたか*]
―村の通り―
[ベッティに話しかけられる前、親友に最後に返された言葉には]
そう、だな。
全ては『死神』の、か。
[そう言葉を返し、その免罪符でもう一人の心が晴れるのならばいいがと。
少なくとも自分にはこの親友がいることで、楽にはなっている。
向こうには同じような相手がいるのだろうかと]
─道具屋─
ミハエル。
誰も最初から全て上手くなんてできないよ。
ミハエルがそれを必要としたのなら。
それは悪いことではない。
まだ敵わないと思えば逃げなければいけないこともあるんだよ。
[身体を離した状態でもう一度頭を撫でる]
師匠もここに来るのを止めはしなかったのだろう?
だからミハエルは逃げたと思って悔しく感じていても。
意味のないことではないよ。きっと。
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