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[困惑のままに、二人に問いかける]
二人とも、本当に、見分ける力を持っているんですか?
どちらかが嘘をついているんでしょうか……?
自警団の人が言うのが本当ならば、一人しかいないはずですが……二人とも、本当に……?
[後ろを向いたまま、ローズマリーにハンカチを差し出す]
…心配しなくていい。宿のおばちゃんに洗ってもらったばっかりだ。
[ローズマリーは、気丈に振舞うけれど、強い女性ではない。クラークからそう聞いていたのに。
自分を責めた]
-集会所/会議室-
[部屋に入ったとたんに、違和感を感じたのはそこが妙に静かだったからだ。
昨日は集められた人々の声でそれなりに賑わっていた。
今も同じように人はいるのに、彼らの声は妙に抑えられ、老婆と...の教え子を見比べていた。]
……?
何かあったの?
ミッキー様…
私のような使用人では家の秘密など触れる事が無いのは当然かも知れませんが、そのようなお話は初めて伺いました。
まさか、あなたが…
[兎も角、始めて
勤め始めてからほぼ毎日、四六時中の様子を知っていたがその御曹司が始めて見せた、真摯な態度に対して戸惑いが隠せない]
……。
[頭を抱えて大きな溜息をついた。知らず、爪を噛む。そっとデボラの方を窺い見た。この老婆は、既に耄碌していたのだろうか。それとも、この老婆が……]
……そんなはずない。
見分けることの出来る者はただ一人。だからこそ俺の家は代々守られてきたんだ。こんなことになるまで、そんなのただの御伽噺だと思ってたけどな。
第一、贄だなんて……。制約だなんておかしいじゃないか。自警団に狼たちの協力者がいるとでもいうのか。……もし、そうであったとしても、驚きはしないけど。仕組まれているということなのか?
やだよ、ばーさん……。勘弁してくれよう。
また、どこか夢の世界に飛んでるんじゃないのか。
戻ってきてくれよ。ばーさん、しっかりしてくれよう……。
―会議室―
[カオスだった。
サーカスの人――店に来た女性、リーシュと瓜二つであったが、男性の声だ――が背の高い女性に話しているのを聞く。どうやらユージーンの言っていた「見分ける人」が2人居るようだ]
2人居るなら心強いじゃない…って、1人偽者かもしれないのか。
―会議室―
[容疑者たちのざわめきは大きく、雰囲気は張り詰めている。
手近に居合わせた自警団員をつかまえて手短に話を聞いた]
…見分ける力を持つものが、二人…?
はっ!
同じだ。繰り返しだ。オレが居合わせたあの村と変わらない。
[ミッキーとデボラを鋭い目で見つめる]
分かっている。本物は一人だけ。もう片方は偽者さ。
[予想をしていなかった出来事に、周囲の話を聞くだけでいっぱいになってしまっていた。
すぐ背後でまたも知った声がして振り向くと、]
イザベラ先生。
何故ここにいらっしゃ・・・
[馬鹿なことを聞こうとしていると気づいて、口をつぐんだ。]
ならば、2人に同じ人を見分けて貰って、2人とも「人間だ」と言った人は信用していいのかしら。
[語り部の言った「3人目の人狼」の話が頭を掠めた]
―会議室―
[ミッキーの言葉を聞く。ただ一人だけだと彼は聞いているのか。
そして部屋に戻ってきたローズマリーの言葉。
それを否定するように続いたギルバートの言葉。]
……二人が、本物ということは、無いんですか?
[ギルバートに尋ねる。]
……前と同じ、それは……おばあさんの言うようなことなのでしょうか。
[贄という言葉が、よみがえる。祭事という言葉が。]
[むしゃくしゃしたように頭をかきながら外へ向かう。苦悩の表情のハーヴェイとすれ違いざまにささやいた]
辛いだろうが、優しい奴は早死にするぜ?
[いったん外へ出て*頭を冷やす*]
ああ、そうだ。むかしむかしの話じゃない。
ここに集った者たちの、そしてこの婆が巫女として『狼狩り』に加わるのも、これからはじまる伝え語りさ。
たまには年寄りの言う事も信じてみるもんさね。
それはむかしむかしの人たちが伝えた話。だけど今でも、人を守り狼たちを狩るために、たった一つの冴えたやり方なんだよ。
むかしむかし、もしあのときに婆が巫女だったなら……いまごろ、どんなお話が伝わっていたのだろうね。
ミッキー坊や、あんたが狼か、不幸な『成り損ない』なのかはしらないよ。
だけどアンタも、あんたの仲間たちも、魂の全てをぶつけておいで。
『狩り』とは人と狼の戦であり、鎮めの儀式でもあるのさ。
ここにいる者もいない者も、さあ、覚悟を決めな。
生き残って未来の子供たちに、このお話しを残しておやり。
[ノートから目を離さずに]
ふーん・・・、昨日のアーヴァインさんの話が本当だとすると【人狼を見つけ出すことの出来るもの】は一人・・・。でもデボラってお婆さんとミッキー君が自分がそれが出来るって言ってる・・・。
どっちかは嘘つきって事はどちらかを処刑にしちゃえばいいよね?あ、でも、本当に【人狼を見つけ出すことの出来るもの】を処刑しちゃったら人狼が分からなくなるのか・・・。難しい問題だなぁ。
[説明してくれた女性なのか男性なのか良くわからない青年に礼を言って、二人の話に聞き入った。その青年にとも、場にいる皆にともなく、声をかける。]
ねえ、必ずしも見分けるものは一人とは限らないでしょう?
二人いるのがそんなにおかしいの?
他の村が、今迄の人狼騒ぎの例で片方が偽物だったからと言って、今回もそうだとは限らないと思うのだけど。
[確かに、人狼がいるとして、偽の狼を告発し、狼を人と言ってくれる存在がいたら心強い強いだろうと考えたことは口に出さなかった。]
ミッキー君がそんな力持ってたなんて意外だな。
でも人狼事件でクラスが盛り上がってても話に乗ってこなかったのは・・・逆に力を隠すためだったのかしら。
(あのお婆さん近所じゃ見ない顔ね。どこに住んでるんだろう・・・土から這い出てきたみたいな顔してるわね・・・)
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