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―ニ階・客室―
[ はたと顔を上げれば外は深い闇に覆われ、ランプの灯りが室内を照らすも其れは些か心許無い。文机に向かっていたが、ペンを握る右手の側面にはべっとりと黒インクが付着しペンの中身は大分軽くなっていた。]
ハンカチ……も、無いんだった。
[ 靴は回収したものの、其の他は彼の女中に任せた切りで何処へ遣ったか知れない。手を洗いに行こうとクルリとペンを一度回転させてから、卓上に置いて手帳を閉じる。雨に濡れた其れは乾きはしていたものの、紙は収縮し其の表面は多少がさついて、以前に書いた文字は最早読めなくなっているだろう。]
―広間―
こんばんは
[声を投げるけれど、どう続ければ良いのかわからない。
わたしは、料理を見る。
食べたいと思えなかったけれど、彼女が作ったのだろう。少し、悩む。
食べなければいけないと、思った]
――食欲がおありでないなら、無理はせずとも。
[悩んでいる様子を見て取ったのか、女性にそう告げて。
そこにいつものようなぎこちなさはない]
―→広間―
[広間の戸を開けると食事の匂いが届いて、そういえば昨夜から何も食べていなかった事を思い出す。
恐らくこれを用意してくれたであろうネリーは、疲れているのかソファに沈んでいて。
その彼女に軽く頭を下げ、とりあえず食事を、とテーブルに向かう。
そこにローズの姿を見つけ、知らず安堵する自分が居て]
こんばんは、気分はどう?
[当たり障りのない言葉を掛けて、席に着き食事を始める]
食べないと、体力がつかないわ。
やせすぎても…
[と、扉の開く音に口をつぐむ。
入ってきた彼の姿を見れば、幾分かほっとした。]
こんばんは、ナサニエルさん。
…ありがとう。わたしは大丈夫。でもあなたの方が、つらくはない?
[ベッドを使わせて貰ってしまったから。]
あ…それなのに、お礼も言わずに、部屋を出てしまって、ごめんなさい
[用意された食事は簡素なものだったけれど、それは緊張に疲弊した胃には心地よく。
それに、もし今肉を出されても…あれを思い出してしまうだろうから、その心遣いにも感謝をして。
何よりも、食べなければいざと言う時に何も出来ないだろう、と食事を口に運ぶ]
[ 空の食器を乗せたトレイを手にして階下に降り厨房へと入れば、溢れる程に水の溜まったシンクが目に入る。カチャと小さく音を立てながら食器を片付ければ、黒ずんだ右手を洗い始めるも汚れは大分しつこく、冷水に指が赤味を帯びても僅かに色が残った。後は風呂の際に洗うしかないかと諦めて、蛇口を捻り水を止める。
ポタ、ポタ、ポタ。濡れた手から零れ落ちる滴。其れを見詰める黒の瞳。]
少しでも休めたのなら良かった。
[ローズの此方を気遣う言葉に笑って答える]
俺は平気。
野宿とか慣れてるからね。
…礼はいらないよ。
それに、俺が起きるのを待っていたら何時になるか分からないしね。
―温室―
[『…あなたは、きっと…自分の家族や恋人でも、そうだと知れば殺すのでしょうね。』
去り行くコーネリアスの声が、私の胸に突き刺さった。]
そういうものはね、予め捨てているのです。
異端審問官に、情はいらない。
[その言葉が彼に聴こえたかどうかは、わからないが。
表情は、作り物じみた笑顔のまま。]
そうだ、ウェンディさん。
花を摘んでいくついでに、夕食のデザートに使う果物ももいでいきましょう。
苺に木苺、石榴に葡萄。よりどりみどりです。
生で食べてもいいし、私がそれを使って何かお菓子を作るのもいいかもしれない。
何か、好きな果物はありますか?
[コーネリアスを見送った後、ウェンディに向かって笑いかける。]
─音楽室─
[旋律にあわせて紡がれる歌声に気づいたのは、いつだったろうか。
夢中になっていたため、気づいた時はいつの間に、と驚いたけれど。
それでも、何となく。
気を鎮めたい、という思いは彼の方が強いのではないかと、そう、思えたから。
手を止めず、声もかけずに。
しばらくは旋律を紡いでいた]
――温室――
[ルーサーに声を掛けれれば、唇から奏でられる旋律は消え失せ。芳しい花から少女は顔を上げて振り返る。]
果物…。いっぱいあるのですね…。
えっと…私は…石榴と葡萄が…食べたいです…。
――神父様はお菓子作りもなさるんですね…。
[自身に問い掛けられた言葉に耳を傾け、少女は僅かに考えを廻らせて、自分の希望を唇に乗せた。
向けられた微笑に、微笑を乗せて――]
[ 滴を拭き取り厨房を後にするも、広間には向かわずに宛ても無く館内を彷徨う。如何にか外へと脱出する手段を捜す――恐らく麓に向かったであろう侍女が彼の様子では、村からの救援を期待するのは無理だろう――為というのは単なる云い訳で、人の多い場所には出向く気には成れなかったから。
零れる旋律に混じる歌声は青年の耳にも届いたか、音楽室の前を通り掛かれば一度立ち止まるも、中に入る事は無く其の儘通り過ぎる。]
―広間―
あんな風に眠れるのが久しぶりだったから、少し驚いたくらいだわ。
でも…野宿になれていても、ここは屋内だわ。それにあそこは、あなたの部屋よ
…でも嬉しかったの。
あなたが起きなかったから。
わたしが部屋にいても、良かったのかなって
[わたしは少し考えて、スープに手を伸ばす。]
いただくわ。ありがとう
ええ。
30年程前、家事全般に目覚めまして。
特に料理やお菓子作りは大好きですよ。
食べるのも作るのも。
では石榴はそのままで。
葡萄はジャムとコンポートにもしちゃいましょう。
楽しみにしていてくださいね?
[石榴と葡萄を摘んでから、温室の隅の方へ。]
[何曲目のそれになるのか、自分でもわからない最後の一音を響かせた後。
手を止めて、振り返る。
いつかのように、邪魔をしたかと気遣うコーネリアスには、いいえ、と微笑むものの。
……その後に、どう、言葉をつなげればいいのか、しばし、思い悩む。
自分が『視た』ものを。
彼が直接見た事は、想像に難くないから。
あの時聞こえていた『声』を拒絶せずに、ちゃんと聞いていればよかった、と今更のように後悔する。
もしかしたら、彼への伝言もあったやもしれぬのに、と]
−回想−
[アーヴァインに引き止められ、ショールをローズマリーへと返した後。彼は手にした鞄を置くべく、与えられた部屋へと戻った。
階段を登る足取りが重かったのは、気のせいではなく気疲れのだったのか。サイドテーブルに鞄を置き、そのまま転がったのが運のつき。
次に気が付いたのは、翌朝の事だった。]
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