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[やや後にギルバートが鞄を携えて戻って来て。
そわそわとした様子で視線を向け、戻って来た事には安堵の色を示した]
…なぁに、それ?
[訊ねたのは持って来た鞄に対して。
説明されるとすんなりと受け入れて頷く。
ギルバートにつられるようにして紅茶を飲み干すと、再びそわそわとしながら窓の外へと視線を向けた]
―アーヴァインの部屋―
[未だ鉄の匂いも残る部屋。
口元を引き締めて努めて嫌悪は抱かない様にする。
紅は残れどシーツに包まれ無残な傷は隠されて居たので傍まで行く事も出来た]
失礼を致して居りました。
エリザベス=ウィロビーの娘ヘンリエッタと申します。
母と同じくお世話に為って。
[舞が始まる前に亡骸へ向けて呟く様な挨拶をした。
生きていれば如何な反応が返ったのかを知る事は出来ない。
深く頭を下げると離れた壁際へと下がり沈黙と共に舞が捧げられるのを見詰めていた。
以前に見せて貰った時よりも哀しさが胸に迫る美しい舞。
館主と舞姫の間に交わされた約束も知る由は無いがただ深く胸を打たれて手を組み沈黙を*保った*]
―広間―
[鞄の中身を教えないのは余計な不安を避けるため。
だから、すぐに納得するのを見て少しだけ安心する。それだけ信用されていると言うことだろうから]
どうした?ラッセル。
[窓の外を気に掛ける様子に吊られて外を見て]
何か気になるもんでもあるのか?
[もう一度ラッセルに問いかける。
広間を離れるものがあれば軽く手を振って見送って]
[尋ねられ、こちらを見るユージーンに]
……
………
[ほんをと口を動かし、寝れないからと口を動かす。やはり声には出なかったが]
……?
[今度は逆に問いかけるようにセシリアとユージーンの方を見ながら首をかしげた。
セシリアの方には若干の警戒を含んでいたかもしれない。]
─広間─
[天候は回復しつつあるようだから、外へ出るのは問題無いだろうか。
そんなことを考えていると、今度はギルバートから訊ねられた]
…菜園……どうなったかなと、思って。
雨と、風で、荒れてなきゃ良いんだけど…。
[広間から人が減ったことも手伝ってか、声は今までよりも少し大きなものになる。
そうしながら、ギルバートに対して眼で、行っても良いかと訴えかけた]
[返されたラッセルの言葉にもう一度外を見る。
こんな風にはっきりとした彼の声を聞くのは、初めてかもしれないと内心思いながら]
菜園かぁ。
確かに、昨日の天気じゃどうなってるか心配だよな。
[ラッセルが菜園をどれだけ大事にしているかは知っている。だから、その心配はもっともな物で]
様子、見に行ってみるか?
一人でも大丈夫か?
[菜園に他人が踏み込むのを嫌うのも知っていたから、そう尋ねる。
一人にする気はないのだけれど]
―書庫―
そうでしたか。
[唇の動きを読み取り、頷いた]
セシリア様が、本を見たいと仰いましたので。
[問うような仕種にはそう答えて、その名の少女を示す。
養女の慕う青年も、近くにいるだろうか。
警戒の視線には気付いているのか如何か、何か言うことは無い]
─アーヴァインの部屋─
[舞を終えた後はまた、しばし黙祷を捧げ。
それから、壁際に立つヘンリエッタに笑いかける]
それでは、参りましょうか。
眠られた方の側で、長く静寂を乱すものではありませんし。
[未だ血の気配の残る空間に長くいるのもよい事ではない、という事もあり。
ヘンリエッタを促し、主の部屋を出る]
さて……それでは。
これから、どういたしましょう。
館内のどこに何があるか、私の知る限りでお教えしておきましょうか。
[広間に戻る事を提案しなかったのは、トビーの様子が少しばかり気がかりだったからだが。
館内の事を把握しておけば、それだけ身を守りやすいだろうという思考もあった]
[いずれにせよ、ここにいても仕方がない、と歩き出す。
館内を案内する、と言っても、時折り訪れるだけの女には知らぬ場所も多いのだが]
……色々とあるのは一階……ああ、そう言えば、書庫にはもう行かれましたかしら。
蔵書には色々と役立つものがありますし、場所を覚えておくのもよろしいかと。
[そんな事を言いながら、ゆっくりと階段を降りてゆく]
─広間─
一応…風除けは作ったんだけど…。
[それでも心配だからと、視線はまた窓の外へと向かう]
…うん、行く。
……けど……。
[訊ねられて、直ぐに頷いた。
しかし続く言葉には、窓の外と、ギルバートを交互に見遣り。
最終的にはギルバートの服の袖に手を伸ばし、ぎゅっと握った]
……(こくり
[ユージーンの返答にこくりと頷いて本棚の死角にハーヴェイの姿を見つけて微かに笑む]
……
[3人はそれぞれに別の用があるようだった。それがなにかはよくわからないけど。
自分は自分の求める本を探す。恋愛もののお話の本。ハッピーエンドのもの。]
―アーヴァインの部屋―
残念です。
アーヴァイン様もご覧になる事が出来れば。
[黙祷を捧げるキャロルに合わせて目を瞑る。
再び開く時に小さく呟いた]
はい。
永久の眠りを妨げるのは善くないですね。
[微笑を返して頷き鎮められた静寂を破らない様に部屋から出た]
ええ。未だお部屋と広間以外は殆ど知らなくて。
宜しければお願い致します。
[厨房と湯殿の方向なら共に行動もしたから分かるだろう。
案内をしてくれると言うキャロルの提案を有難く受け入れた]
―書庫―
長く居ると冷えますから、早めに御戻りくださいね。
[養女に言いながら、自分も一冊を手に取り、ぱらぱらと頁を捲る。
一人の作者による短篇集のようだった]
―館内―
嗚呼、書庫が在る事はヴォルフェ様から教わりました。
未だ行ってませんが沢山の御本が揃ってると幾つかの本も紹介して頂きました。
[家では見る機会の無い妖精や魔法使いの本。
人狼の本も]
ゆっくりと読めるような時でも無いかもしれませんが拝見してみたいです。
[警戒、されているのだろうか。
自分を見るシャーロットの表情がわずかに硬化する]
お探しの本がおありでしたらお手伝いしますよ?
[小首をかしげて微笑む。
警戒が解けるとは思えないが好意を示しておいたほうがいいと判断する。]
[風除けを作っても思わぬことで被害を受けるときがあるのは知っていて。
だから返事を待つようにして、一緒に窓の外を見て。
袖を掴むのに気がついて、ラッセルを覗き込むようにして]
それじゃ、一緒に行くか?
あ、邪魔はしないから安心してな?
[できるだけ明るい声でそう言って]
[セシリアからの申し出には首を横に振る。
あまり警戒の色を向こうに示しすぎるのも失礼だとはおもったから、
笑顔を向けてやんわりと断るといった感じに。]
…(ふるふる
[具体的にこの名前の本という感じで探していたわけでもないし。
そもそも自分が探したい本をセシリアに伝えられるともおもえなかったから。
だから申し出には断る。もっとも相手がどうとらえたかはわからないが。]
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