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イレーネ。
[エレベータの方角から来る少女に、声をかける。]
" Obwohl es anfangt, ist es gut?
Ich hore die Antwort nicht. "
[紡ぐ台詞は、誰のものか言うまでもなく。
けれど意味するものは、全く別。]
[響いてくる爆発音。唇が歪んだ弧を描く]
大人しくしている、などとは。
思って、も、いない、のだろう…?
[呼び出した小さな火花を傷口に押し当てる。
更に走る衝撃に息を飲みながら、それでも反対側も同じように]
なら、ば。お望みの、とおりに。
やってやる、さ…!
[まだ流れる紅の筋を拭い。
モニターの脇にある小さなBOXに手を触れ]
…リーチェ。
黒猫の、所に、行きたいなら。手を貸して、くれ!
答えなんて、分かってる。
最初から――。
[ふわりと翼を広げ、ブリジットに向けて頷く。
視界を塞ぐ煙を払うように大きく羽ばたく]
[地下施設、宛がわれた部屋。
小さなライトに照らされ、置かれている物達は影を落とす。
だが、ルージュの足元に影は無い]
…もう、時間なのね。
『…もう、時間なのか』
[二つの声が重なる。
頭の中に情報が溢れてくる感覚。
痺れにも似たその感覚に、左手で頭を押さえた]
随分短かったわね。
『随分短かったな』
今回の人格は。
『今回の人格は』
[表情が歪む。口元には笑み。
頭の痺れが落ち着いてきた頃]
……──!
[爆音と振動が響いた。
始まったか。
驚きは無い、それは予測出来ていたものでもあったから。
尤も、爆弾を使われたとは露ほども思っていないが。
この先彼らがどうするのか。
少しだけ興味が沸いてきて。
部屋の扉をゆっくりと開けた]
/*
おう。
ティルとベアトリーチェが解析をしている間に、
エレベータの方担当しようかなと。
……運ばれて来ないほうがいいかな、どっちかな。
と悩み続け。
*/
[視界を防ぐ灰色の流れが薄っすらと開く。
その中へ飛び込むように、裸足の爪先が床を蹴った。
両手で目を庇いながら爆風の跡へと飛び込んでいく。
文字通り、“飛び”込んで。
煙の中には破損したモニターの破片が転がり、
一部が炎上を起こしていた。
モニターをメインに爆破したのではないようだが、
ほぼ全てのモニターは使い物にはなっていない。
ふと、上を見る]
――上、見える。
/*
先に上に回って誰かいたらぶっ倒してみようかなんて。
でも、地下の中枢を押さえなきゃいけないんだっけ?
は、アーベルとユリアンを呼びに行けば良いんだ私。
[微かに笑みがつくられた。]
翼はあるのだろう。
飛ぶが好い。
[足は先ず、急ぎ、モニタールームへ。
内に入り、中に居る者の姿を確認して―― ]
ティル=エルフテンス!
[名を呼んだ先へと、ポケットから取り出した小型端末を投げた。
末端に知らされているものなどたかが知れているが、この敷地内の、己の知り得る全ての情報を詰めたもの。
其処には、地上へと繋ぐパスコードも記録されている。
地下へ往く為のものは知らされていない、が、手がかりにはなるはずだ。
受け取ったか否かを見る間もなく、次いで、駆ける先はエレベータルーム。
「彼ら」が動かないはずはなかった。]
/*
モニタールーム破壊はびっくりした……(笑)
とりあえず、ティルに投げておいてみました。
描写し損ねましたが、ストラップの類は殆ど外れています。
手がかりはあったほうがいいよねってことで。
*/
[鋭く呼ばれた声に振り返る。
ブリジットから投げられたそれを片手で受け取り、頷きを返す]
イレーネ。
僕はここから中へ潜る。
出口を探せ!
[上を振り仰ぐイレーネにそう声をかけて。
BOXから手を離すと渡された端末と取り出した自分の端末を繋いだ。指が忙しく動き、その結果を並列表示させてゆく]
[その笑みに、微笑み返す]
呼んで、くる。
一緒に、ここから出るために。
[僅かな天井の穴へと、翼をはためかせる。
小さく手を振って、健闘を祈るとでも言うように]
アーベルと、ユリアン。
アーベルのお友達も、探す――!
[爆破の後、騒々しくなる一帯。だが、まだ動こうとはせず]
真打は遅れて登場するっつうしな。
まだ、動くには早い、か。
[そう呟き、再び目を*閉じる*。]
[天井の穴に取り付くと、思ったよりそれは小さくて。
フィルタの外れた通気口か何かだろうか。
翼を広げた状態では入れない。
上体を穴に押し込むと、翼を畳み――滑り落ちそうになる身を
どうにか支えるようにと羽先を爪に変えて入り口に食い込ませる。
腕の力も使って這い上がればそこは狭く暗い闇の中]
――怖く、ないもん。
風、吹いてる。
何処かに繋がってる。
外に――。
[翼を触覚のように体の前に伸ばして、
道の続く先を手探りしながら這い進む。
その内、明るい光が見えてくると*信じて*]
/*
レーネ、ジット、了解。
ナタ様はお疲れ様ですよ。明日まったり動かれてください。
僕が戻るのは結局夜になるかもですが、拾えるところは後で拾わせていただきますの構え。
直接顔合わせても、流石に今は自制する、はずw
挑発されると微妙ではありますがww
*/
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