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[一人暮らしにはやや似つかわしくない家に戸締りをして、外に出る。向かう先は、村の中央にある宿屋兼酒場。
3年前、父の病死を知って帰郷し、後を追うように母も眠りに就いてからというもの、食事は大抵酒場で済ませるようになっていた。
作ろうと思えば作れるらしいが、その時間を作曲に割きたい、というのがあるらしい]
ふぅ……どーにも、上手くイメージがまとまらん……。
―宿屋兼酒場―
[程なくして、酒場についた]
女将さーん、晩飯おねがいー。
[元気な声を上げて、ドアを開ける。いらっしゃい、という女将の声を聞きながら、定位置のカウンターの隅っこの席に座る]
7人目、詩人 ハインリヒ がやってきました。
[壁越しから聞こえてくる咳きの音に気付き、小さく舌打ちした後で、体を起こし窓の外の景色を眺め]
やれやれ…またかよ。
ったく、もうちっと寝てたっかったんだがな。
[咳の音の続く部屋へと続くドアを軽くコツコツとノックして]
大丈夫か?お袋。
嗽用の水差しはベッドの横に置いてるからな。
俺はちょっと出かけてく…。
あー、わかってる。わかってるよ。
今度、俺の書いた詩を本にしたいって言ってる奴がいるんだよ。それがでりゃ、まあバカ売れとはいかなくてもちゃんと金が入るから。あー、はいはい。んじゃ、出かけてくる。
[椅子にかけてあった上着を羽織り、ぼさぼさの頭を手櫛で適当に整えると家を出る]
[家から離れ路地に出たところで上着のポケットに手を突っ込む。中にあるのは数枚の紙幣と幾ばくかの小銭]
…っち。だいぶ減っちまったなぁ。
今日も俺には金は無し。されども世は事も無し、ってな。
やっぱり詩人だねえ、俺は。
─宿屋兼酒場─
……風、空、虹……。
[小さな声で呟きつつ、広場を横切って酒場へと。
曲のイメージの元を零しながら歩くのは珍しい事ではないためか、その事を奇異と見る向きはないらしい。
ともあれ、酒場に無事着いた所でカウンター席に陣取り、女将に声をかける]
……取りあえず、シードル、と。
何か、軽く摘めるもの。
食事は、後から考えるから。
[調子に乗ったのか、その場に立ち止まりいくつか言葉を重ねていたが]
んっんー。どうにも調子がのらねえな。
やっぱり脳に栄養がいかねーとな。
[足はそのまま酒場へ向かい。ドアをゆっくりと開け店内へ。数人の視線が集まり、聞こえよがしの「噂話」が耳に入ってくるのを無視してカウンターの隅へと座る]
とりあえず、ビール。つまみはいらねーよ。
[カウンターに硬貨を投げるように置き、ジョッキを受け取る*]
[程なくして、簡素な食事を女将が持ってきた。パンが1切れ多いのは、育ち盛りの少年に対する気遣いだろうか]
いつもありがとー、女将さん。いっただきまーす!
[勢いよくパンに食いついていれば、聞きなれた声がする。振り向けば金髪の青年の姿]
あ、エーリッヒ兄ちゃん。こんばんはー。
相変わらず音楽のネタ探ししてんの?そーいうのも大変なんだねー。
[食事に夢中になりながらも、挨拶をした]
8人目、工房徒弟 ユリアン がやってきました。
……親方、今日の分は?
[工房に入るなり疑問を投げかける。
投げかけた言葉はどこか気だるげな雰囲気を含んでいて。
それが常のものなのか、声をかけられた技師は咎めるでもなく先程運び込まれたオパールの原石を示した]
…へぇ、今日は随分とあるな。
俺がやる分は?
……またちっさい方かよ。
そろそろでかいのもやらせてくれよ。
[不満げに言いながらも、選り分けられた原石を自分の机へと運んだ。
この文句もいつものことなのだろう、技師は「また今度な」とお約束の言葉を返してくる]
…いっつもそれじゃん。
分かったよ、今はこれやっとく。
[渋々という言葉が合う様子で原石に手を加え始めた]
[家に帰り着くと、まず真っ先に主人の部屋に向かい、そのドアをノックした。]
ユーディットです、ただいま戻りました。
頼まれていた楽譜をお持ち致しました。
[返事がない。作曲に没頭しているのだろうか。]
ええと。……失礼します。
[声をかけ、ゆっくりとドアを開ける。誰もいない。]
……あれ。
[少し嫌な予感がして、キッチンへ行ってみる。お昼にと用意しておいたサンドイッチが、全く全然これっぽっちも手がつけられないままテーブルの上に鎮座していた。]
………。
[主人の居場所に見当がついたものの、一応家の隅々を探してみる。居ない。]
………………。
[肩で大きくため息。荷物を片付けると、酒場へ向かうことにした。]
……お、と。
[呼びかける声に、遠くへ行っていた意識は再び現実へ]
やあ、こんばんは。
大変というか、一応、これが仕事だからね、俺の。
好きでやってる事でもあるし。
[くすくすと笑いつつ返し、出されたグラスに口をつける。
ハインリヒがやって来たならそちらに向けて軽く会釈を。
もっとも、返礼は余り期待していないが]
[続いて入ってきたハインリヒにも軽く挨拶をして。
次のパンをぱくりと食べつつ、再びエーリッヒの方を向く]
そーだよね。何でも仕事って大変だし。
仕事しなきゃ、飯食っていけないんだもん。
[笑いながら、手元のパンを軽く持ち上げた]
働かざる者食うべからず、とは、よく言ったものだよね。
[ティルの言葉に頷いて、つまみのチーズを一口。
作曲という自身の仕事が、古くからここに生きる者からはそう見なされていない事は帰郷してからの3年で思い知っているためか。
掠める笑みは、やや苦笑めいていたが]
[日暮れの道をずんずんと歩いていく。
すれ違う人が見えれば笑顔で挨拶をしたが、それも人がいなくなれば、半分怒ったようなむくれ顔に戻ってしまう。]
もうっ。戻り次第お夕飯は作ります、ってきちんと言っておいたのに。どうして私の作ったものは食べてくれないのかしら。
[いっつもそうなんだから、と今度はどことなく悲しそうに俯き。かと思いきや瞬時に顔を上げる。]
違う違う、私のせいじゃない。
……えーと、私のせいかもしれないけどそうじゃない!
ネガティブ反対。前向き前向き。
[よし、と掛け声をかけて酒場の扉を開けた。]
[こつ、こつ、こつ。
工房の中で加工・研磨の音が鳴り響く。
今まで積み重ねてきた技術を使い、割り当てられた原石を宝石へと変えて行った]
……………。
…全部、ブラック、かな。
[磨かれたそれは黒色、濃青色等の暗い色を示した。
残念ながら、プレー・オブ・カラーと呼ばれる部分はほとんど無かったが]
……ま、この原石だとこんなもんかな。
でかいのだとまた違うんだろうけど。
[言いながら視線を親方である技師へと向ける。
技師は丁度大きな原石を研磨しているところだった。
見る見るうちに宝石へと変わっていく原石。
磨かれたそれもブラックオパールと呼ばれるものではあったが、ユリアンが磨いたものとは違い、その中に閃光のような輝きが見て取れた]
……あんなのも、手がけてみたいよなぁ。
[ぽつりと漏らされたそれは、普段の気だるさは含まれておらず。
羨望の色が濃く滲み出ていた]
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