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[唐突に立ち上がるセシリアの言葉にそちらを振り返り]
あら、大丈夫?
疲れていたのではないかしら?
[戻ってきて早々に座り込んでいた事を思い、向けるのは案ずる言葉]
―玄関―
本日は来客が多くて。
皆様広間に御集まりですよ。
[言葉は異国の男へ向けるものだったか。
それから子供が相手でも変わらず、墓守は深く頭を下げる。
片側の表情も穏やかなまま]
女性は何人かいらしていますけれど。
[問いには軽く思案するように、首を傾けた]
―玄関―
違うよ、僕はここの子じゃないよ。
迷子でもないよ。
お仕事中なんだ。
トビーっていうの。
もしかしたら寝てるうちにいなくなっちゃったかなぁって思うし、夜だから見間違えたかもしれないから、お仕事失敗かもしれないけど。
[屈託の無い様子で笑って、不思議な格好のおじさんを見上げる。]
おじさんは、ええと、シラヌイさん?
どこの人?
僕、見たこと無いよ。おじさんの格好!
─ 一階・廊下─
[グラスを持ったまま、遠目に玄関が見えるところまでやってくる。
そこには男性が一人と子供が一人、そしていつものようにユージーンが対応に出ていた]
………へんなかっこ。
[呟きは見たことのない出で立ちの男を見ての感想。
廊下の途中にある、出っ張った柱の陰から玄関の様子を覗き見続けた]
[人数分の紅茶を淹れテーブルに運ぶ。
再び席につくとシャーロットが髪を解くのが見えた。
髪を結いなおすのだろうか?]
お二人とも長くて綺麗な髪ですよねー…。いいなぁ……。
[黒い人に頭を下げられたから、慌てて頭を下げ返す。]
ええと、それならいいや!
僕、見てるだけだから。
それ以上は、約束してないし。
見間違えちゃってたら、トンズラしちゃうことにするから。
ねえ、何か食べ物ない?残り物でいいから、恵んでください。
とは言われましても、御客人ですから。
[異国の男の要請に、少し困ったように顎に手を当てる]
シラヌイさん、ではいけませんか。
[思案の後、少しだけ砕けた呼び方を挙げた]
[広間に戻ってきたセシリアの様子にはかすかに疑問に思うだけで自分からは聞かない。
紅茶をといわれれば止める間もなくすでに立って紅茶を淹れなおしたところで]
…
[客人にお茶をいれさせてしまったことに対する申し訳なさと、淹れくれたことに対する感謝とを混ぜたような感じで笑いかけて軽く頭を下げた。]
確かに、どれだけ着飾っても実力が伴わなきゃ意味はない、かぁ。
その、飾りの音も大事なんだろうし。
や、俺の意見はあてにならねぇって。
[そう返しながら、二人のやり取りをどこか微笑ましく見守っていると、ふと耳に入る音]
ん?また誰か来たのか?
[聞こえたのは小さな音だけで、方向からそう判断して]
―広間に向かう途中―
[さて広間はどっちだったか、暫くぶりで道を間違えつつも先へと進む。
さっきの使用人に聞いておけばよかったと思うものの、後の祭りだ。
そうこうしていると、人の声が聞こえてきた。
ああ、こっちだったかと足を向けると、玄関口に出てきてしまった。
玄関には、ユージーンと他、二人ほどの姿が見える。]
おや、新しいお客か?
[そうつぶやいて3人に近づこうとして、途中で見覚えのある顔を見つけた。
少し離れた場所から声をかける。]
君は…ラッセル?
こんばんは、久しぶりだな。
[そう言い、ラッセルに軽く笑んだ。]
―玄関―
[皆が広場に集まっていると言う話を聞き]
そうか、我以外にも人が集まって居るのだな。
もしお邪魔でないのであれば後で挨拶くらいしておいた方がようござるな。
[トビーの方を向き]
童っぱ、どうやらこの屋敷には今人がたくさん来ておる様だぞ。もしかしたらお主の探しているおなごもそこにいるかもしれん。
我も一緒に探してやろう
[ギルバートの声に、玄関の方をみる]
普段からお客さんの多いお宅なんでしょうか?
こんな山の中の、しかもつり橋をわたらないといけないのに……。
[セシリアは「つり橋」と口にしてから帰りも再び通るはめになるのだと思い出した。
今から気が重い]
―客室―
あの。
[部屋に通され下がろうとする使用人に声を掛ける]
シャーロット様に、御不快を招いていたら申し訳ありませんでしたと。
事情も知らなかったとはいえ、気が回りませんでしたから。
[使用人は承りましたと言って扉を閉めた。
それを見送り外套とドレスを脱いだ姿で寝台に沈む。
胸には古呆けたペンダントを着けたまま]
母さま…。
[緊張の反動と肉体の疲労から瞳が*閉じられた*]
[紅茶を淹れなおして戻ってくるセシリアに、また出遅れた、と頭の中で思って]
サンキュ。
……セシリアの髪も悪くないと思うけどな?
[聞こえた呟きにぽつりと、独り言のように零して]
[シャーロットからリボンを差し出される。
その意図する所は察する事ができたから、しばし、思案の面持ち]
んー……どんな風にすると、似合うかしら?
とりあえず、ちょっと失礼しますわね?
[ひとまずリボンを受け取り、それから、持ち歩いている小物入れから櫛を出す。
両サイドに作った編みこみを後ろでまとめるよにしつつ、蝶の翅を思わせる形に整えたリボンで結わえつけてみた]
─ 一階・廊下─
[玄関を見ていたら、子供に手を振られた。
気付かれた、と思い慌てて完全に柱の陰へと隠れる。
それも束の間、今度は名指しでの呼びかけ。
一度身を強張らせ、ゆっくり振り返ると、この屋敷の養女が懐いている人物がそこに居た]
……ひさ、し、ぶり……。
[引き気味になるのは他とは変わらないが、何度か顔を合わせている分、どうにか挨拶が口から出る。
微笑みを見ると、胸元でグラスを握り込んで、軽く視線を下に向けた]
―玄関―
[マンジローを見上げて、目を輝かせる。]
いいの?
でも、見つけてるのバレちゃったらいけないんだよ。
だって見てるだけなんだもん。
失敗したら、お金取り返されちゃうから、話しかけたりしちゃダメなんだよ。
でも、ありがとう。とっても嬉しかった!
僕、そんな風に言って貰えたの初めてだから。
[嘘はない、本当のことだけど。
こういう良い人は、珍しいんだろうなぁ。
なんて考えてしまった。笑ってごまかそう。]
[ギルバートの言葉に外に意識を向ける様子に自分もそちらに視線を向ける。
つり橋を嫌がる様子にはたまにそういう人もいたなと思いをめぐらせたり。
髪のことを言われれば照れたように少し赤くなりながら俯き小さく首を振る]
…(ふるふる
[自分はそんなほめられるほど綺麗だと思ってなかったから。
すぐにギルバートがセシリアにかけた言葉に同意するように自分も数度頷いた]
…(こくこく
んー、今日は特別多い方じゃないかね
[セシリアが呟くのにそう返し]
吊り橋かぁ…
雨上がりは特にやばいんだよなぁ…今夜は降るだろうし。
[明日の朝には帰ることを思って、少しだけげんなりとした表情を浮かべた]
[少年の事情は分かる筈も無く、首を傾げたが言及もしない]
食事でしたら、広間に行かれてください。
[客人に残り物を食わす気は無く、墓守は言う。
本を持たない方の手で、その方向を示した]
御探しの方も、そちらに居られるかも知れませんし。
御主人にはぼくのほうから言っておきましょう。
[言って、使用人に少年を案内するよう目だけで告げる。
とは言え異国の男と共に探すというなら、止める気は無い]
え、ええ?
私の髪なんて…すぐ痛んじゃって、とてもとても…。
[ギルバートの言葉に首を勢い良く横に振る]
父の仕事を手伝ったり本を読んだり…それしかしてこなくって。
私もお化粧したり、してみたい、かな…。
あーっ、でもでも、私なんかがお化粧したり綺麗な服を着ても似合いませんから!
[ユージーンの困ったような表情を浮かべるのには苦笑して]
あぁ、それで構わぬよ、墓守殿。
さすがに様付けされるのには慣れてはおらぬので、な・・・。
[トビーの様子に、懐から握り飯を出してやる]
随分顔色が悪いと思ったら、腹が減っておるとはな。
ほれ、これを食うが良かろう。
それにしても、見てるだけで良いとは随分変わった仕事のようだが、いつもこのような仕事をしておるのか?
ありがとう。
でも、あなたの髪も綺麗だと思うわ。くせもあまりないようだし。
[セシリアの言葉に、そちらを振り返って笑って見せる。
それから、碧はギルバートの方へ]
そういう事ね。
私も、飾らせてもらうまでは随分とかかったもの。
でも、まだ、音に助けられている部分もあるけれど、ね。
[言いながら、銀色の輪を軽く、撫でる。
触れ合う音が微かに響いた]
……来客。
多いのかしらね。
[続いた呟きには、軽く、首を傾げて]
[キャロルの言葉に頷いてリボンを手渡す。]
……
[じっとキャロルにされるままに、髪をまとめられてリボンを結われる感触。
自分では自分の後ろはみれないのでギルバート達にどうですか?といった感じで代わりに見せた]
[向こう側の人は引っ込んでしまった。なんだかわからない。
黒い人の言葉は、さっぱり何を言ってるのか最初はわからなかった。]
え?いいの?
広間って、人が一杯いる場所でしょう?
僕は汚いから入っちゃ駄目なんだよ?
[こればっかりは心底不思議で、見上げてみる。]
うん、探す人は、わかった。ありがとう。
ねえ、名前なんていうの?
―玄関―
[取り出されたご飯に、とても驚いた。
両手を伸ばしかけて、慌てて止める。
見上げる。少し不安になる。]
いいの?
お仕事は、ええと…。
こういうのは、あんまりないかなぁ。
お金に触るのも珍しいくらいだし。
楽なお仕事で、お金も手に入るから、とっても良いんだ。
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