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―中央ビル内―
うちはなんでも、お任せしますわ。
[飲み物の種を訊かれればゆると首を傾げた後、そう答えた。
娘は他同様に中へ入り、少し後に虎が続く。
届く男声に娘は瞬き、虎は耳を峙てる]
あら。
今の声が、『総統』はんどすか。
[口調は常と違わず呑気そうなもの。
けれど何か考えるように、他の所在には目を向けず]
―中央ビル・食堂―
[聞こえた声には放送のようなもの、本人の気配はここからは感じ取ることはできなかった]
道楽?それとも力自体を目的?
確かな力は感じますね。
[声から読み取れるのは愉しげな色、けれどもその本心を見抜くには材料は足りず、推測はそこまでに。
パンを食べながらその味をしっかりとかみ締めて、
コーヒーに口をつける]
ふぅ……、どこにいってもこればかりは変わらないのですよね……。
─中央ビル・一階─
……は。
『総帥』閣下、自らルール説明とは恐れ入る……。
[ふと零れ落ちたのは、小さな呟き。
右の瞳──詳細を知るものには、『龍眼』などとも呼ばれるそれの奥に、微か、険しさが宿って、消えた]
――中央ビル内――
[オクタヴィアの言葉に瞬いて]
今すぐ始まる訳ではない……。
まだ準備時間ってことだかいね?
オラ、『遊戯』がどういうもんだか良く知らねえからさ。
[訊ねるようにオクタヴィアを見たのは、何やら彼女がこのイベントに詳しいように見えたからだった。
カードや試合時間も決まっていないようだし、どうも自分が参加したイベントとは勝手が違うように思えた]
―中央ビル・一階―
そうですね。
常に緊張していても疲れてしまいますし。
[オクタヴィアの言葉に肩の力を抜く。
ロミとローザの反応を見る黒瞳に藍色が浮かんで消えた]
ではローザさんも同じものを用意しましょうか。
オクタヴィアさんも普段と違うものにします?
食堂は上の階でしたか。
[階段の方へと歩き始めた]
―中央ビル内―
同意見どす。
焦ってもええことなんかあらしまへんしなぁ。
[穏やかな声を如何見たか、娘の態度は変わらず。
見つめる虎の警戒もある意味では変わらない]
まぁ、うちも詳しいことはよう知らんのやけど。
[少女に視線を向けて]
─中央ビル・一階─
あぁ?
[積もり積もった不機嫌は、ライヒアルトの言葉により更に増えかけて――突然流された声により、毒が抜かれた。]
…これが、総統か?
『総帥、だネェ。』
[こそっと訂正しながら、剣は飾り紐の先で柄をすりすりと撫でた。]
『熱いのは旦那の長所と短所だからしゃーないネっと。
さぁて開始の合図は華麗に鳴ったけど、とりあえず水でも飲みたい所だねェ。
それとも、そんな悠長な事言ってられないってか?』
[グリズはそれとなく、周囲の様子に警戒し。ふと、ライヒアルトの瞳のそれを感知した。主の方にもそれは伝わったか。
ワケアリ?とは思ったものの、今は肩を竦めるばかり。主の方は、興味なしといった素振りで。]
…今すぐに開始ってわけじゃないだろう。
なら先に少し、何か腹にでも入れてくる。
食料置いてある場所は何処だ?
[とは、グリスと鴉、双方に尋ねるようにして向けられた。]
─中央ビル内─
そうですわね、準備期間と考えて差し支えありませんわ。
相手の力量、仕掛けるタイミングを計る準備期間。
その分、明確な開始も決まっておりませんけれどね。
[ロミの視線と問いには簡潔な答えを返す。最後の言葉に至っては、急に仕掛けられる可能性もあると言う、やや先の言葉と矛盾するようなものを紡いだ]
わたくしはいつもの珈琲を。
ええ、食堂は上ですわ。
二階は居住空間ですので、そのさらに上ですわね。
[ユーディットに返し、案内が必要なら先に立つようにして歩を進める]
─中央エリア・一階─
ま、確かに『あつさ』がポイントではあるな。
[妙な含みを持たせて同意する、その時には態度も異眸も常と変わらぬ様子]
んー、そんなに慌てなくてもいいんじゃないの?
着いたばっかり、っていうのも多いだろうし、少しはのんびりする時間もあるだろうさ。
[軽い口調で言いつつ、肩を竦め]
ああ、四階にラウンジと、あと、食堂があるらしいから、そこで食べられるんじゃね?
二階の個室にも、それなりに設備整ってるようだし。
……一応、日常生活の保障はしてくれるらしいよ。
[向けられた問いには、端末から得たデータを思い返して答える]
……ま、とりあえず、だ。
俺は、さっき躾の悪いわんこの世話して、ちょっと疲れもあるし。
部屋もらって、休ませてもらうわ。
んじゃ、またな…………『狂犬』の旦那?
[ひらり、と手を振りながら言って、歩き出す。
偽装された名を呼ぶ前に妙な間があったのは、多分*意図的なもの*]
――中央ビル内――
なるほどなあ。端末の情報だけじゃわからねえ事もあるだし。
様子を見るも仕掛けるも自由って訳だな。
[オクタヴィアの言葉に、素直に感心したように頷いた]
今はまだ良さそうだけども、もうしばらくしたら警戒を始める必要もあるだな……。
[開始の気配があるなら、有利な場所に移動する必要もあろう、などと思いつつ。
先導するオクタヴィアに続くように、階段を上っていく]
[アーベルの言葉に僅かに混じる総統への殺気に僅かに目を細めるが、パチンと携帯端末を閉じると下ろしていた十字架を背負い直すと、]
じゃあわたしはちょっと出かけてきますわぁ。
では、また後ほど。
[そう言って広間から出て行った。]
─中央ビル内─
闇雲に戦って勝てるような相手はいらっしゃいませんものね。
『遊戯』に招かれるというのはそういうことだと聞いてます。
[オクタヴィアとロミの話にはそんな感想を。
階段に向かう途中、視線を感じて少しだけ振り返る。
蒼髪の青年に見覚えは無い。そう思った。
不思議そうな翠が黒瞳をかすめたがそれだけで、小さく会釈して通り過ぎてゆく]
少しでもマスターの味に近づけますわ。
[オクタヴィアに先導してもらいながら笑う。
解れ落ちた髪を払った首筋に星のような痣がチラリと覗いた]
―中央ビル内―
えぇ、ならそれで。
[首肯し、同じく階段へ向かう]
言うても、ここの参加者は皆相当な『力』があるらしいしなぁ。
自分から早々に手の内晒すんは嫌がるんちゃいます。
[この場の者も含めて、とは口にせず]
[出て行く間際、驚いた様子のアーベルの様子には僅かに首を傾げるものの、特に追求することなく出て行った。]
さぁて、皆さん愉しませてくれそうだから腹ごなしはしっかりしておかないとねぇ♪
[そう呟くと、鼻唄交じりに中央ビルから外へと出て行った。
その道すがら、参加者とすれ違えば上機嫌に挨拶をしただろう。
そして、ヴィリーとすれ違ったのなら、すれ違いざまに意味ありげな微笑を浮かべたこと*だろう*。]
―中央ビル・4階食堂―
[パンを食べ終えて食後のコーヒーを啜りながら、
自分の携帯端末をいじっている。
外部への連絡は取れないようなので、先ほど得たデータを確認しながら]
どれも興味深く、迷いますね。
[浮かべたのは笑み、それは戦うことよりも知的好奇心によるものだが、
他人が見た場合にはどう判断されるだろうか?]
――中央ビル内→食堂――
[ユーディットに頷いて、自身の取れる手を脳内に浮かべつつ]
手の内かあ……はは。
[他の参加者に比べ情報が引き出しやすいであろう自分は、やはり不利であろうと思い、乾いた笑いが出た]
[言葉を交わす内に、食堂に辿り着くで*あろうか*]
─中央ビル内→四階・食堂─
今すぐに大きな動きは起きませんけれど、水面下で駆け引きが始まっていると思って頂けると分かりやすいかしら。
朧紗さんの言うように、直ぐに手の内を晒す方は少ないでしょうしね。
[朧紗の言葉を交えて、ロミには言葉を返す。ユーディットの感想にも、軽く振り返りながら頷きを返した。マスターの味へ近付けると聞けば、「お願い致しますわね」と微笑む]
ここですわ。
食事は二階の居住空間でも出来ますけれど……好みに合わせて利用するとよろしいですわ。
[四階に上がるとまずは食堂の場所を示して。次いで同じ階にあるラウンジについても軽い説明を入れる]
お酒が飲みたいのでしたらラウンジの方がよろしいですわね。
メーベルトさんにはまだ早いでしょうけれど。
[軽く、笑みが浮かんだ。その後にオクタヴィアは食堂へと入って適当な場所へと座り。ユーディットに頼んだ珈琲が用意されるのをしばし*待つ*]
―中央ビル内―
[ロミに頷きながら進む]
でも、出し惜しみしてたら勝てるものも勝てませんし。
そこを見極めるのも求められているのじゃないかしら。
何せ命がけになりかねない戦いを『遊戯』と呼ぶ。
そんな世界なんですから。
[ローザの疑問には小首を傾げて応えた]
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