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……っ。
[何を成さねばならないか。
自分の役割は何なのか。
分かっていても、やはり、人を疑いたくないと思ってしまうのは、神楽の生粋の甘さなのだろう。
それは優しさなどではない。本当の優しさはもっと強いものだ]
……あやのっち……。
[殺されたのは、短いながらもそれなりに縁が結べたと思う人。その人が、この中の誰かに殺されたのだと分かっても、それでも、神楽は人を疑うということを怖がっていた。
その疑いは、当然のように自分にも帰ってくるものだから]
[口ごもる史さんの視線を追う。
そこには『腐れ縁』のH.A]
憑魔、に。
[彼の言葉を繰り返す]
そう、わからないのね……。
見えない壁があったの。
あれの中にいるのが9人なの?
壁は、まだあるの?
[周りを質問攻めにした]
憑魔。
それがこの中にいる。
それが分かっていても、私は……私は……。
[段々と思い悩むうちに、桜花の言葉は真実なのだと深く思い知っていくような気がした。
それは、司としての本能なのか。そして、今はそれに抗う神楽の弱さが衝突していた]
……それで。
9人のうち司は3、憑魔は2。
あともう1つ、違う何かがいるらしいです。
[礼斗の言葉を継ぐように言った]
恐らくは。
[壁は直接見てはいないから、他に視線を動かして]
…今の史兄さんには頼めない。
[史人を見ながら、桜の枝に伸ばしかけていた手を下ろす]
あの、一度だけ。
消えるのも見ました。水銀灯の下で。
[礼斗の説明に声を上げた。それが誰なのかを思い出すと、喰らい尽くされていない死体と詳しく表現するのは躊躇われた]
壁は、消えていないんじゃないかと。
[確かめるように礼斗を見る。
雪夜が相槌を打ったように聞こえて、そちらも見た]
[繰り返される言葉に、ああ、と頷いて]
……あの壁の中に、取り残されているのが、ここにいる九人……って、事なんだろうな。
そして、壁は……。
[言いながら、取り出すのはポケットにいれたままの携帯。
表示はずっと変わらぬままの、『圏外』]
……まだ、残っている、だろう、ね。
壁がなくなっているなら、桜は散っているはずだ。
[伽矢から放してもらっても、ぎゅぅと伽矢の服の端を握っていた。
今はおとなしく、人の話を聞いている。
礼斗の言葉が聞こえて、不思議そうに首をかしげた。]
……みんな、ひょーまにおうちに帰してもらったんだ?
[会話の邪魔にならないように、声はすこし頼りなかったが。
史人が暈した内容が、こんなところに影響していた。]
……神楽?
[ふと、視線を流した先。
思い悩むような様子に、微かに眉を寄せる]
……大丈夫、か?
[声に案ずる響きが乗ったのは、先の、綾野の亡骸の傍での様子を思い出したから]
9人の中に、憑魔が2人?
そいつらが。人を襲って、私達を閉じ込めているの?
[私は一同をぐるりと見渡す。様々な表情をした、顔、顔、顔。
その中の一つ、伽矢の顔に目を留める。
が、すぐに隣に移る]
違う。 絶対に、違う。
[千恵ちゃん? 瑞穂ちゃん?]
いいえ、違う。
[地面に白い布地が落ちる。
握り締めたペティナイフがきらり、月光を跳ね返した]
[順繰りに見遣っても、それだけでは判るはずもなく。
オレは周囲の会話から判別しようと耳を傾ける。
そんな中で従妹の呟きが聞こえ、そちらへと視線を向けた]
…………そうかも、な。
[家に帰したわけじゃないし、帰すつもりもない。
かと言って、それを言えるはずもないし、言うつもりもない。
ぽつりと呟いたそれは、従妹に希望を与えるため]
[身体が震え、声も震える。
けれど、お守りのナイフはしっかりと握ったまま]
誰なの? 誰に悪魔が憑いてるの?
[震えているのは、神社の巫女さん? 多分、違う。
皆を順に見て、私は見つけた]
そうか。 あんた、悪魔に憑かれちゃったのね。
だからそんなに白いんでしょう?
ねぇ、そうなんでしょう?
喰わせない。 子供達は絶対に、喰わせない。
[ふらり、一歩進み出る。
そのまま私の身体は走りだした。
ナイフを握る右手を思い切り後ろに引くと、
体重をのせ、悪魔に憑かれた哀れな男に突き出した。
柄まで刺さると引き抜いて、もう一度。もう一度。
白い身体に点々と、赤い牡丹の花が咲く]
……ひふみん。
[顔をそちらに向けることなく語りかける]
私は、あなたを信じている。
でも、もしあなたが憑魔ならば、浄化するかも知れない。それでも、信じているって言える?
せったんも、みずちーも信じてる。かやりんも、ちーちゃんも信じてる。
でも、憑魔なら浄化するのかもしれない。それは信じているって言えるの?
私は……私の役割は……桜花から与えられた役割は……。
[嗚呼。
どんどん悪意のループにはまり込んでいきそうだ。私は、何をすればいい?
現実逃避が出来れば、どれだけ楽なことだろうか]
[はらりと、母親が持っていた布巾が落ちる。
それに気付いて手を伸ばしたのは、オレの服の裾を握る従妹。
オレは従妹の視界を遮るように母親と従妹の間に身体を滑り込ませた]
おふくろ───っ!
[母親が向かう先。
それは、雪のように白い、白銀の髪を持つ人物。
従妹がウサギと称した、その人]
───は!
[ビクリと神楽の体が脈動した。
オトが鳴り響く。
鈴の音が、
鈴の音が、
鈴の音が、
鈴の音が、
鈴の音が、
鈴の音が、
一斉に、鳴り響いた]
……神楽……。
[振り返らずに告げられる言葉。
どう返すべきかの逡巡。
その空白は、月光を跳ね返す刃に気づくのを遅らせた]
……っ!?
[閃く刃。
舞い散るあか。
薄紅が、散ったあかに、触れて。
染まる]
[『視える』のは、黒い光が、弾け飛ぶ光景]
[嗚呼。
誰だ。
誰が、
誰の最後のオトだ。
───憑魔が滅せられた───
誰がやられた。
誰がいなくなった。
誰を悲しめばいい。
嗚呼]
そっかぁ?
[伽矢に不思議そうに見上げた。
礼斗は、憑魔をかえせばいいと言っていた。
でも憑魔は、みんなを家に帰してくれるかもしれない。
よくわからなかった。
そういえば司は何をする人だっけ?
さっきの会話を思い出そうと、眉を寄せる。
瑞穂がなにか言っていたような気がする。
でも、伽矢が来たので、耳には殆ど届いてない。]
[うぅんと、伽矢の裾を握ったまま、悩んでいたら、はらり、百華のおまもりが落ちた。]
ももおばちゃ、おまもり落ちたよ?
[百華の様子に気づかずに、落ちた布を拾ってかがむ。
百華を見上げようとすると、間に伽矢が立っていた。]
おばちゃ?
[隙間から、向こう側を覗こうと。]
……っ!
[ギリと、奥歯を噛んだ。
視界が戻る。
その目に映るのは、自分が信じていると言った人。
それが、憑魔に入り込まれていたのだと、そう、『司』としての自分は告げているのだ]
せったん……!
信じてた。信じてたんだよ!
なんで、憑魔だったんのさ!
私はこれで、何を信じればいいんだよ!
[叫ぶその顔は、まるで怒っているようにも、悲しんでいるようにも見えた]
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