情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[ やがてニキータの遺体はシーツに包まれることになる。
遺体を地下室へ運ぶ段階になれば、恐らくはイヴァンが名乗り上げただろうか。
もし一人でと言えば見送り、
数人でとなるなら、後程運ばれただろう。]
――ニキータ、は……ちがう、のに……
[うめくように、呟く。
もっとちゃんと、言っておけば。
――そうすれば、なにか違ったのだろうかと。
イヴァンへと視線を向け。
ふるりと首を振った時に、ベルナルトの視線を感じて瞳を向けた]
……――わかっていても、意味なかった、わね……
[口元に、皮肉な笑みが浮かぶ]
[動けぬままニキータへと視線を向ける。
彼のいるはずの場所に、アリョールの姿が見えた]
―――…、な、…
[何を、とあげた声は広間のざわめきに掻き消される。
崩れるニキータの、長い髪が遅れて落ちるが見えて
駆け寄りその身体を支えようと手を伸ばす]
ニキータ…っ、嘘、だろ。
[アリョールのナイフが抉った傷口からは
命の源である赤が流れ出していた。
くらりと目眩を感じるのは、その色が苦手だから。
両親の死と己の生への否定を、思い出すせいだ。
堪えるようにきつく眉を寄せた。
血が溢れるのを止めようとその手は傷口へと宛てがわれる。
あたたかな感触、傷は思いのほか深いのか手の隙間から零れるばかり]
―広間―
怪我だ、馬鹿。
[頭が、なんていうのに、一言で返す。
見上げてくるアリョールの視線を、しっかりと合わせて]
――手を出せ。手当てする。
使えなくなったら、本を読むのにも障る。
[イヴァンにかける言葉も今はなかった。
ニキータに対しての感情は、何を言ってもかわるものはないのだろうから。
深入りしないほうが良い。
そうでなければ、
誰も殺せなくなってしまう]
[拳で小突かれたような軽さを感じた時には遅かった]
[さらりと視界を流れて行く長い髪と、明瞭な顔立ち。
誰に何をされたのか、今更に理解する。
しくじったな、と他人事のように過る思考。
視線はアリョールよりもイヴァンを捉えて
――口の中にひどく苦みを感じる。
彼の目の前で無抵抗に死ぬわけにはいかない。
焼けるような熱さが、血の気と共に引いて行く中、
繰ったナイフは彼女に手傷を負わせるくらいはできたろうか]
[ これで良かったのだと自分を納得させるしかなかった。]
フィグネリア、
大丈夫かい。
[ イヴァンとニキータから離れ、この場では一番不安がそうに見える彼女に話しかけながら、膝をつき目線を合わせ肩に手を置く。]
[ニキータからは、「人狼」のような匂いはしなかった。
それが全員に匂うわけでないのは、母の言葉から何となくわかっていて。
それからタチアナを見る。
最初にニキータを人狼でないといったのは彼女だった。イヴァンの言葉もあったけれど。
タチアナに聞くかどうか迷って、やっぱり口にする]
タチアナさんは、ニキータさんを人狼じゃないと言っていたけど……ただ近しいからの信用というわけじゃないのなら、他に、そう思う方はいらっしゃいますか?
[意味がない、と言う言葉が聞こえて少し俯いた]
―広間―
馬鹿、とは、失礼な。
[向けた視線にも、言葉にも棘は無い。
すう、と、深く呼吸をするも肺に入るのは血の薫りばかり]
すまないが、頼めると有難い。
――…気にするのは、そこなのか。
[らしい、とは思いつつも、指摘せずにはいられなかった。
ふっと一度、顔を伏せて、唇の血を舐めとる。
その時の表情は、きっと誰にも見えない。
それから、手当てを頼むためアレクセイに素直に右腕を差し出した]
[駆け寄るイヴァンの方へ倒れ込むのが精一杯だった。
受け止めてくれた肩の固さや体温を、
感じる事さえ血と共に零れ失せて行く。
ごめん。
言葉は音になっただろうか。
さいごに、
血に塗れたイヴァンの手を握ったことしか覚えていない*]
ヴィクトールさん……。私は、大丈夫です。
驚きはしたけど、……それだけで。
[肩に置かれる手に小さく首を振って]
タチアナさんが言ったように、私もニキータさんが人狼ではない、と思うから。もっと早くに確信が持てれば、止められたかも知れないのに。
……。
[死んだ後でわかったところで、何になるというのか。
頭を振った拍子に落ちた髪が俯いた顔を隠す]
……、
僕は確信が持てなかった。
イヴァンの言葉に説得力はあったけれど。
僕の方が君より村に居て長いのに。
本当は誰も疑いたくないのに。
……、
君の方が、聡いみたいだね。
[ 村の人間を知っている分、疑いを向けきれないのもあった。]
言われたくないなら、阿呆な事を言うな。
――せっかくの客をそんな事で失うのは惜しい。
[軽口めいた言葉。
差し出された右手を見て、ここに来た時、使った救急箱の方へと視線をやった。
アリョールの動作は見ていたけれど、それを気にする事はなく]
少し待ってろ。
消毒する。
[そう言って、救急箱を取りにいく。
持ってくると、その場で消毒し、それから包帯を巻きつける。
痛いだの言われても手加減なんてするつもりはなく。
ただ治療を終える時、小さく、彼女にだけ囁いた**]
お前に背負わせた、ごめん。
[項垂れたままの男は泣きそうな顔をしていた。
鼻の奥につんとしたものを感じるが
泣くのを堪えるように、すん、と小さく鼻を鳴らす。
生気を失ったニキータの眸に映り込む己の情けない顔。
他の誰にも見せずにいたから
其れを知るのは、傍に在る彼のみで]
謝るのは俺の方だ。
ニキータ。
[微かな音がそう囁く。
一縷の望みが捨てられぬのか脈を取るため
ニキータの首筋に手を宛がう。
そうして漸く、彼の双眸に手を翳し
おやすみの言葉と共に其れをそっと閉じさせた]
―広間―
馬鹿の次は、阿呆か。
なんだか散々な言われ様だな。
[手当てを受ける頃になり、漸く周囲を見回せる余裕が生まれる。
幾つか漏れ聞こえてくる話の断片を聞きつつも、口を挟めるまでの余裕はまだ無い。
ただ、垣間見えるタチアナの表情と声音に少しの後悔を覚えるだけだ]
――…。
[抗議の声ひとつ上げず、無言でアレクセイを見遣る。
一つだけ、彼には聞いてみたい事があった。
けれど、それを口にする前に小さな囁きが聞こえてしまって。
少しだけ胸が苦しくなり、聞く機会を逃してしまった。
代わりにぽつりと零すのは]
君が、謝る必要など、無いんだ。
[聞こえるかどうか定かでないほどに本当に本当に小さな声]
……その通り、だね。
それでも人狼ではないと確信出来る相手はいるよ。
アレクセイだ。
彼は僕を昨晩ずっと看病してくれていた。
彼が狼なら僕を襲えた筈だ。
[ ヴィクトールは、
フィグネリアの額にかかった金糸を指で寄せた。]
君も狼でなければ良いと思ってる。
[ 眸の奥を見る。]
[ヴィクトールからシーツを受け取る。
顔を上げて、ありがとう、と礼を言うが
それは小さすぎて彼に届かなかったかもしれない。
赤に濡れた手が触れた箇所から、白は染まってしまう]
――……。
[沈む心に呼応するように重い息が吐出された。
丁寧な手つきでニキータの身体をシーツに包む。
そうして、アナスタシアの時と同じように
イヴァンはニキータを地下へと運んだ*]
アレクセイさんを信用しているのは、付き合いが長いから?
……人狼であることに意識が薄いのなら、見知った相手を、仲がいい相手を襲いたくはない気がする……から。
――ごめんなさい。アレクセイさんを疑っているわけではないのだけど。
[髪に触れる指にヴィクトールの方を見て。
こちらを見てくる視線に向けるのは翡翠色]
私は、人狼じゃ、ない。違うわ。
[言葉で否定したところで、何になるというのか。それから目を一度伏せて]
[痛みが強いのか、苦しそうな、或いは切なそうにも取れる表情。
眼差しを伏せて、しばし広間に居る。
今度は、地下室に遺体を運ぶ役目は出来ない。
話しかけられれば応じもするだろうが、体力が戻るまで2階に戻ることは*ないだろう*]
[受け止める手に掛かる力が酷く重く感じられたのは、
タチアナが気絶していた所為であり、自身の腕が細い所為。
目を逸らさずに胸元を確かめれば、きちんと上下して見えて、
眠っているだけだとは察したから、安堵の息を吐く。]
………僕は彼女を、部屋で休ませてくる。
[それでもベルナルトの顔色は優れない。
それでも、己一人でも、彼女を抱き上げて階上へと向かう。
記憶を頼りにタチアナの部屋までなんとか辿り着いて、
ベッドにその身を横たえた。]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新