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[イレーネの言葉を待ちながら、ミハエルの言葉に、
黒の毛並みに埋めていた貌をそっと離して。]
……うん、呼んでくるなら僕も行くよ
ごめんね…手、離しちゃって
[手をつないでた方を見詰めながらミハエルに侘びて。]
……ベッティ
行こうか
此の侭二人を野ざらしにしておきたくないのだよ
[識ることの出来なかった、幼馴染が求めた青年への応え。
娘はなぐさめの言葉は持てなかったから。
だから、先の事を考えようとそう想って。]
[だとしたら、ライヒアルト取り乱さなかったのは本能だろうか。
大切な同胞だったが、傍目には長い付き合いの幼馴染という間柄で
夫と同じように取り乱せば、それは奇異に映るかも知れず。
ぎゅっと、同胞の黒い毛を、手を握るように掴んだ。]
……如何したい?
[涙に濡れた顔のまま、問いかけたゲルダを見上げれば]
………ゼルを、家につれて帰りたい。
きちんと弔いたい、の。
[離されたままの、愛した人の事を口にした。]
ベル兄も。
…キーファーちゃん悲しませちゃって、ごめんね。
[ふわり、意識がたゆたうような人にそう、声をかけ。
カルメンの声には、…そうかもしれないね、と、ぽつり。]
『ヴァイス……?』
[何時かの約束を持ち出され金色が揺れる。
ゼルギウスと同じく困ったような貌になり]
『この手で抱き上げたかったなぁ。
大きくなったら、狩りも教えて、さ。』
[望んでいた未来の一つを口にした]
『其れは俺の台詞だ、莫ァ迦……。
お前さんの代わりに守ろうって思ってたのに
済まねぇな……、ヴァイス、グラォシルヴ』
[ゲルダの謝罪を聞けば、ゆるりと首を横に振って。
繋いでいた手を再びゲルダへと伸ばす。
まだ痛むようなら支えようと]
…ゼルギウスを弔うには、やはり自衛団を連れて来ないとな。
[報告すれば回収された遺体も解放してくれるだろうと、言葉に意味を込めた]
─…ライ兄の、嘘つき。
私、ライ兄をいっぱい傷付けたでしょう?
知らなかったけど、ううん、知らなかったからだけど。
知らないだけじゃなくて、知ろうともしなかった。
もしかしたら、って、思いもしなかった。
それは、悪いことだよ。ライ兄。
…ごめんね。
[死したその人は獣の身体で、それでも聞こえる声は自分の知るものだった。
その背をそっと撫でながら、謝るしかできなくて。]
ああ……
[短い言葉を返し、ゲルダに促されるまま、その後についていくように歩いていく。
途中そこに後ろ髪を引かれるように、何度か振り返りながら]
…そう、だね
……僕、取りあってみるのだよ
僕がお爺ちゃんの孫だって解れば、
きっとゼルギウスさんも…直ぐに弔えると思う
[簡単には行かない事かと想ってか。
騒動が終わりを告げたとはいえ、自衛団に知らせなければ意味がない。]
……イレーネさん
[ほつりと零した名に続く言葉は無く。
仮令、彼女が何者だとしても其れを確かめる術は無いのだから。]
……終わったね
[咎めることはなく、唯事実のみを伝え。]
私は……皆が行くなら、戻ってくるまでここに残るわ。
[3人居れば問題ないだろうという事と、
自身の体の事を表向きの理由に座ったまま見送ろうと。]
[ブリジットの聲が聞こえた。
名前を紡がれた理由は分からなかった]
――…人狼が。
否、俺が悪いに決まってンだろ。
[溜め息混じりのユリアンの聲にクツと咽喉を鳴らす]
ユリアンさん…
護ろうとしてくれたことに、忌まわしいことなんてないよ。
でも、危ないことは…あんまり、して欲しくなかったかな。
[そう言って、困ったように笑うと首をゆるく傾げ。
誰が悪いかわからないという言葉には、きっと…と続けた。]
…皆ね。解らないよ。
悪いことしようとした人なんか、いないんだもん。
[どうにか場が収まりそうなのを確かめれば、
妻に気を向けつつも、ゆっくりと紅は集う魂に向けられた。
その中に、黒の毛並みを見つけると、唯穏やかに微笑んで首を横に振った。
生きてではなくとも、その死が今、グラォシルヴと子を護っていると。
囁かないのは、クロエとの会話に集中して欲しかったから。]
嗚呼、なるほど……―――
アーベル君と、ユリアン君は佳い仲だったのか。
それは、私が割って入るのは難しかったなぁ。
[リヒトに囁き向ける代わりに、なんだか誤解されそうな言の葉をポツっと呟くのは、信頼しあってる風に見えた2人を見てのこと。]
[ゲルダ達、生きている者達を見つめながらアーベルの礼を聞いて。
ふるふる、と緩く頭を振った。]
ううん。独りじゃなかったのは、私の方。
あの子が居てくれたお陰で、私はたくさんの夜を耐えてこれたの。
…あの子は、優しいし頭もいい、から。
大丈夫。心配要らないよ。
[それに、ゲルダ達がいる、とは口に出さぬまま、蒼鷹を想った。]
え……ゲルダちゃん、ギュン爺の孫だったの…?
[知らぬ事実を耳に入れて、青が瞬いた。
彼女の声に、何かを感じたが
人の中に生きる狼は、何も口にすることはない。
問われないのであれば、知らないまま。
でなければ意味が無いのだから。]
………そうね、終わった、わ。
[仲間の死をもって――――。]
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