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[子供は、綿菓子を受け取ってもらえて、うれしそうだった。]
あまいのです。しあわせなお菓子です。
[ふわふわにこにこと笑いながら、
今度は何か、女の人とねずみの様子が気になった。
……やっぱり不審者だと思った。]
[…冷たい外気も今は心地よくて、何処を目指すわけでもなく足を動かしている。
祭りの準備はまだ続いていて、法被を着た男達が慌ただしく動いていた]
…でも、もうすぐ…始まる…
[舞姫も見つかる、だろうし…
昨晩の様子を思い出し、微かに頬を緩める。
また、足を動かし始めると見覚えのある集団が居た]
…こんにちは。
今日は、祭りの始まってない…村の、観光?
[(方向音痴とは子供は知らない)騎士の言葉に、
子供は、少しうつむいた。
それでも、安心させてくれるような言葉と、
続いた仕事の決め方に、
こくこく、何度も、大きくうなずいた。]
いっぱいみて、決めます。
いっぱいいっぱい、ちゃんと、見ます。
[騎士さんにも甘いものをあげようと思ったけれど、
手元には何もない。
あとであげよう。そう決めた。]
[そんな危機には気付いていない。
取り敢えずは、目の前のこれを如何するかが、ある意味では危機か]
[嬉しそうな少女の様子に、返すのは躊躇われたか。
何より、彼自身、それに興味がない訳ではなく――否、多分にあって]
そうか。
……何れ、礼はしよう。
[素っ気無い物言いで、再び、視線は手渡された綿菓子に]
いや……大丈夫ならいいんだけど。
[ホントに大丈夫かよ? という問いはどうにか飲み込んだ。
相棒は両手をてちっと指に乗せて、不思議そうに首を傾げてきゅ? と鳴き]
[主の考え込む様子に、自分の態度は人間の世界にはそぐわないのだろうかと、ほんの少し不安が過ぎる。
年齢よりもしっかりした少年は、未だ半日の付き合いとはいえ彼女の手を煩わせることなど何もなくて。もしかして役に立ってないのかもとか内心で思っていたりもする。
けれど。
綿菓子を手に、困っている様子を見て。微笑んで。]
幸せを…分けていただいたのですね。
ありがとうございます。
[言葉もない主の代わりに、ふわりと笑んで頭を垂れた。]
[ふ、と呼びかける声に気づいてそちらを見やり]
よ、こんちわ。
取りあえず、俺は気分転換の散歩の途中……かな?
[軽く手を振って、イレーネに答え]
[ランプのかわいいお姉さん。
子供は、ぺこりとお辞儀して、ご挨拶。]
こんにちは。
ええと、祭りはまだでも、お店はいっぱいです。
[にこにこと笑う。
そしてミハエルの言葉に、驚いた。
目をまあるくした。]
お礼なんて、いらないです。
幸せになれるから、良いのです。
[理論破綻に子供が気づくわけもなく。
次いだユーディットの言葉に、にこにこと笑った。]
お姉さんも、一緒に、幸せですか?
[ランプ屋の少女に気付いて、軽くお辞儀するもやはり微妙に視線は合わせない侭]
[鼠に視線を戻し、さっきよりは幾分か落ち着いた様で]
[鼠に掴まれた指を握手するかのように軽く上下に動かす]
[ユリアンに軽く手を振り返し]
…気分転換…
あたしも、似たようなモノかも。
[もそもそ。マフラーの下で小さく笑みを浮かべる]
お祭だからって、始まる前から、飲み過ぎちゃ…いけないわね。
[…風に跳ねた毛がユラユラと揺れるが、本人は気付いてはいない]
[新たに現れたイレーナに気付き会釈して]
こんにちは。私はそんなところだよ。
[その途中で迷ったなんて言わない]
[当然ながら騎士として辛かったことを挙げているのだが、それよりも迷って辛かったことの方が恐らくは多いのだろう。
何度も頷く様子に此方ももう一度頷いて]
そう、それでいい。
そうして一番、自分がやりたいと思う仕事に就くといい。
[きっと綺麗なことばかりじゃないけれど。
その言葉は今の少女に伝えることではないだろうと飲み込んだ]
…はい。
あまくて、しあわせなお菓子…だそうです。
[だから、と二人の子供を優しく見比べて。]
ご主人様にも、その気持ちを味わって欲しくて…幸せを分けたくて。くださったのかなと……思います。
[主の瞳を見返して、そう告げる。
最後はほんの少し…自信無げな小声になったけれども。]
そう言う訳には、いかないだろう。
[理論破綻が如何こうと言う前に。
彼には、礼はいらない、というのが納得出来ないようで]
……僕は、ミハエル=フォン=エーデルシュタイン。
君の名は?
ベアトリーチェ、ちゃんも…こんにちは。
そうね…お菓子とか、食べ物は…一足先に出店で出してるわね。
お祭が始まっちゃうと、お店出す人は、忙しいから。
[小さく頷いて…ノーラに軽く頭を下げ…
視線が外れたことに、一つ瞬きをするが、ユリアンの肩に視線を移すのを見るとなるほど、と小さく頷いた]
ダーヴィットさんも…ぇと。
ルート、さんは…機嫌、なおりました?
[馬の名前を思い出すのに、しばし視線を空に移し…戻すと微かに首を傾げた]
[挨拶をかえしてもらった、と判断したのか、嬉しげにきゅきゅっ、と鳴く相棒の様子に苦笑しつつ]
ていうか、動物好きなんだねー。
[軽く、声をかける。ちょっとだけ、嬉しそうかも]
ま、工房に籠ってても、アイデア煮詰まったりするしなー。
てきとーに、息ぬかねーと。
[似たような、というイレーネに向ける笑顔は、ちょっと苦笑気味]
[遣って来たイレーネに遅れて気付き、ちらと目線を上げるも。
此方を見返すユーディットへと、視線を戻して]
そういう、ものなのか?
[お菓子を食べると幸せ、なんて考え方は、彼には理解出来ない]
[未だ手に持ったままのそれを、くるりと回す。
貴族の少年の手に、綿菓子。それも、ほぼ無表情に。奇妙な光景かもしれない]
[ベアトリーチェが頷くのに満足そうに微笑みを返す]
[イレーナが少し言い淀む様子に首を傾げたが、馬の名が出なかったと気付いて小さく笑う]
ルートは…どうだろうね?
出てくるときに声をかけたのに何も返してくれなかったから、まだ機嫌は悪いかもしれない。
寝ていただけかもしれないけど。
[ミハエルの言葉に、子供は困った。
お礼、お礼……
貰ったほうがいいのかな? と、困った。]
僕は、ベアトリーチェ=ダルファーです。
よろしくお願いします。
[ぺこりと頭をさげる。
そしてイレーナの言葉に、こくこくと頷いた。]
イレーナさんも、楽しみです。
お店、楽しみです
[にこにこと笑った子供は、ふと、思い出す。
そろそろ、アーベルさんへのお礼の食べ物、
買いにいかないと、と。]
ええと、綿菓子、もう一本、買ってきます。
アーベルさん、どこにいるかなぁ……
[後半の言葉は、小さくて。
ペコっと頭を下げると、てとてと、とことこ、
*走っていった*]
[灰色の髪の女性に気付いて、ぺこ、と頭を下げる。
そして、ベアトリーチェの言葉に、概ね間違っていなかったかと安堵の笑み。
妖精である彼女が、理論破綻などに気付く訳もない。]
幸せ…そうですね。
そうだと…思います。
[自分の心に問いかけながら、ぽつ、ぽつと答える。
そういうものなのかと問う主には、にこ、と笑んで。]
食べてみれば…わかるかも……しれません…ね?
[そう言う彼女自身、食べ方なんて*知らないけれど。*]
…うん。
ランプは…光がともせれば、最後には、どんな形でも…良いけど。
細工は、そうも…行かないだろうし。
…頑張れ。
[苦笑混じりなその表情に小さく頷いて…
ミハエルの手に持つ物に小さく笑みを零した。
…綿菓子に向けているためか、少年の表情は確認できなかったが…]
…うーん…寝ている、だけだと、良いですね…
お馬さん、が、喜びそうな物…少し、思いつきませんから…
[何が喜ぶんでしょう。
ランプと馬はほとんど縁はなく…荷馬車で見るぐらいだった
軽く首を傾げるが、全然想像は付かなかった]
[ベアトリーチェの言葉に小さく頷いて…笑みを零す]
…ぇぇ。
去年より、数が多いから…見てて、楽しい…と、思うわ…
[綿菓子、と言う言葉に一つ瞬きをするが、ミハエルの手にある綿菓子を見て、小さく、ぁぁ、と呟いて]
うん。行ってらっしゃい…
[微かに聞こえたような声には一つ瞬きをした]
[指をちょっとずらして、鼠の頭を軽く撫でてみたり]
[掛けられた声には軽く笑って其方を見]
昔からね。
農場の手伝いをさせて頂いた事もあるし。
[主に小動物の世話だったけど、と]
[言いながら少女が去るのを見送り]
ベアトリーチェ=ダルファー。
覚えておこう。
[少女の名を繰り返し、走り去るのを見送って]
[食べてみれば、というユーディットの言葉に、再び綿菓子とにらめっこ。
手掴み、ましてや齧り付くなんて食べ方は、彼に思いつける筈もなく]
[イレーネの視線に気付いて、顔を上げる]
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