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…あぁ、これですか?
[包帯を巻いた手のひらをひらりと振り。]
いえ、たいしたことじゃないんですよ。ちょっと擦り剥いた程度ですから。
こんなに大げさに手当てしなくても、ねぇ?
[冗談めかして肩をすくめて見せる。]
高が擦り傷、然れど擦り傷。
大事を取っておくに越した事はないですよ?
[ コーネリアスの挙動を眺めながら、小さく笑う。]
大袈裟にしておいた方が、気を付けるというのもありますしね。
[ 会話をしながら紅茶を飲み進めれば、底の白が薄く見え始めていた。其の残りを呷り、一息吐いてカップを片手に立ち上がり、]
……もう、こんな時間ですね。そろそろ寝る事にします。
其れでは、また。
[会釈をすると自分で厨房に食器を片してから*二階へと向かった。*]
[翌朝、目が覚めた時には首の痛みは大分マシになっていた。
くちゃっとなってしまった服に顔をしかめて、早く手渡して帰ろうと部屋を出る。
朝食の準備中だった厨房で、一足早く食事を貰って。
館の主の元へと食事が運ばれていくのを見送った。]
…ねぇ、アーヴァインさんのお食事が終わったら、絵手紙渡しに行ってもいい?
[スープを飲む手を止めて使用人に尋ねれば、またもや曖昧な返事が帰ってきて。
仕方がない、と諦めてスープを飲み干し食事を終えた。]
『…”あの”ハーヴェイさんでも無理っぽいもんなー。』
[昨夜、訊ねた時の青年の表情を思い出し、溜息。彼より遥かに弁の立つ青年ですら無理であるなら、もうどうしようもなく。長期戦を覚悟するしかない。]
……せめて、着替えとかしに帰りたいんだけどな…?
[ぽつり、呟いて。広間で館の主が姿を現すのを *待つ事にした。*]
流れ者 ギルバート が参加しました。
[ゆらり。]
[傾ぐ。]
[素足を血に染めて、彼は歩いていく。
殆ど衣服の用をなさなくなった襤褸切れを纏い、痣や擦り傷で覆われた剥き出しの皮膚を晒したまま、覚柄ぬ足取りで。]
[ぽたり。ぽたり。]
[血の滴が森の落ち葉の上に点々と散り、彼の歩いた軌跡を追う。]
[傷は身体だけにあるのではなく。
打撲の痕と思しい、黝く変色して腫れた頬。
切れた唇。
乱れた髪に隠された、額の裂傷。]
[その瞳は何も映さず、ただ茫洋と宙を彷徨う。]
[深い深い森、]
[昼尚暗い森のなかを]
[果たして何処へ行こうというのか、
何処かへ行き着こうと考えているかさえ分からぬ儘に。]
[彼は歩いていく。]
[やがて。
森の木々が途切れ、
開けた場所に出る。そこは、森の中を横切るただ一筋の道。]
[その上に立った時、彼の瞳に僅かに幾許かの光が宿る。
ゆっくりと顔を上げ、道の彼方を見やる。]
[けれどもそれが示すものが何か、理解できぬように。]
[その表情は虚ろで。]
[それでも、「道」の意味には何か思い至るものを感じたのか。
ふらふらと蹌踉めきつつも、整えられたその道の上を、]
[歩いていく。]
[村の方ではなく、
崖の上の屋敷の方へと、]
[何かに引き寄せられるように。]
[それからどの位歩いたのだろう。]
[やがて日の沈む頃、]
[彼は崖の上に辿り着く。]
[森と道と、大地が途切れ、]
[彼岸へと望んで、対峙する此岸に。]
[見上げれば、対岸には黒々とそそり立つ館の影。]
[そこへと渡る吊橋が風に揺れ、
不気味な軋みを上げるその前で、]
―屋敷・玄関―
[ほんの少し手の空いた時間。
ずっと屋敷内に籠っていては身体にも宜しくないということで、屋敷の扉を押し開けた。
ぎぃ、と重い音をたてて拓ける視界。
目の前に入るのは底の見えぬ絶壁と、風に頼りなく揺れる吊り橋。よくもあんな場所を渡ってこれたものだと、我ながら思う]
『…?』
[ふと、彼女の眸が細められる。その視線は橋の向こうへと向けられていた。
何か…布に包まれた大きなもの。良くは見えないが、自分が渡って来た時はあのような障害物はなかった筈だ。そして、丁度その大きさは――]
…人?
[人が蹲っているような]
―館外―
[ 夕暮の風が青年の頬を撫ぜ髪を揺らし、傾ぶく陽は大地は朱々と染め上げながらも地平線の彼方に沈んで行く。彼の視線の先に在るのは切り立つ崖の下、彼岸と此岸の合間を埋める闇。
ポケットから煙草を取り出すと、一本を口許に運ぼうとして――先程よりも強い風が吹く。煙草は其れにさらわれて指から零れ落ち、果て無き闇へと消えていった。]
……あー、一箱しか持って来てないのに。
[ 青年の愚痴に、吊り橋が上げた無気味な悲鳴が重なる。未練がましく闇を見詰めていたが、帰って来る筈もなく、溜息を吐いて顔を上げる。
ハーヴェイから大分離れた位置、吊り橋の前に立ち尽くす少女の姿が見えた。]
[来る時にだって相当の気力や体力を消費したのだ。そこをもう一度渡れと?]
……無理…
[だが、見れば見る程転がる物体は人のように見える。倒れているのだったら、早く手当てなりをしないと危ないかもしれない]
……
[そわそわと辺りを見渡しながら、あーとかうーとか特に意味を成さぬ言葉を発していた]
―館外―
[温室での水遣りを終え、玄関の方へ向かう途中]
ん?
[吊り橋の前にいるハーヴェイとネリーに気付いた。]
どうなさいました。吊り橋に何か御用時でも?
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