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[ブリジットに手当てを受けながら、ミハエルの説明を聞いていた]
[小さくため息をついた]
・・・もう村へは戻れないってことかしらね。
それでも即皆殺しにされないだけ、ましなのかもしれないわね。
一体、これからどうなってしまうのかしら。
[その後に聞こえてきた言葉に][ユリアンに視線を送る]
[倉庫に行き、色々と漁って
そこにあったボロ布に油を染み込ませた。ただ苛立ちは消えない]
ったく、狼ども気がきかねえことだ
[去り際にミハエルがいっていた。自衛団員の態度。実験などしったことじゃないが、傭兵であるためか。そういうことは実感として知っていて]
はぁ…厄介なことこの上ないものだ
[ハインリヒに毛布をかけられると]
[痛みを顔に出さないように青白い顔で笑う]
ええ、すみません。
皆さんにご迷惑をおかけしてしまって・・・
[毛布をかけられたミハエルに視線を送り]
[ブリジットが向かった台所の方をちらりと見る]
[イレーネの相槌が、自分に向けられたものだとは認識しなかったのか。
玄関のほうへと向かおうと、其方を見る。]
・・・・・・
なにしてんの?
[丁度、ユリアンがアーベルに向けて倒れ込むところだった。]
[取りあえず、いくらなんでも野郎を抱きとめる、という思考はないらしい。当たり前だが。
衝撃を与えないように、ぽん、と軽く、肩を支えるように受け止める。
……弾みで滑ったら、予定外の事になるかも知れないが]
……お前。
ほんっとに、大丈夫か?
[蒼の瞳はじぃ、と。
背後におどろ線も見えるかもしれない]
[休んでいた方がとは言われたが。
この状況でなにもしないというのはできなくて]
…薬湯、作るの?
混ぜたりとかなら、手伝えるかな。
[台所へと向かい、ブリジットに声をかけた。
とりあえずカップを一つ出しながら、その手元を覗き込んだ]
[流石に1日に2度もそんなことになったら、男としての矜持も何もない。
肩を支えられ、自分でも足で踏みとどまり、何とか堪えた]
[リューディアの問いかけは何を意味しているか、よくわかったが]
……僕が聞きたい。
[未だ戻らない視界(衝撃のせいだ、あくまで)にリューディアを捉えながら、痛みを残す後頭部へと手をやり、ゆっくりと擦る]
ありがと、アーく……
[感謝の言葉を紡ごうとして、向けられた眼差しに、目を逸らした]
大丈夫だってば。
さっきのは急だからびっくりしただけで。
[無理に笑うノーラに、男は苦笑を浮かべる]
この状況で迷惑なんざ気にするだけ損だよ。
自分の身体を第一に考えな。待ってる人がいるんだろ?
[出来るだけ優しく、そう言った]
[意識を他方へと向けると、ノーラや、彼女を取り巻く者たちの声が聞こえた。
何をしているかはよく見えないが、感覚が戻ってくれば、漂う臭いは捉えられる。赤が映らなかったのは、幸いだろう。きっと、焼きついてしまうから]
……そんなところだけ、有言実行なわけね。
嫌な感じ。
クレメンスさん、ありがとうございます。
でも耐えられる痛みですから。
[それでも笑顔は崩さずに]
[「傷の方は」と言いかけて、言葉を飲み込む]
[ハインリヒにも優しい言葉をかけられて][少しだけ涙ぐんだ]
・・・はい、ええ。そうですわね。
[涙声で答えると、家で待つマリアの顔を思い浮かべている]
[台所に顔を出したイレーネに、先ほど痛そうだったのを思い出し大丈夫?と尋ねながら。]
あ、うん。それじゃ、そっちの弟切草と…あと小連翹とこれを、5:3:1の割合で分けておいて欲しいな。目分量でいいから。
[イレーネに渡した瓶はどれも同じようなもので。][混ざって分からなくならないように、順にテーブルに並べ置いて。]
[言って自分はさらに別な瓶を取り出し、網に載せ軽く火にかけ炙り、黒い粉を作る。][そうすればようやくお湯は沸いてきただろうか]
……目ぇ、逸らしながら言うな。
[声のトーンが、ちょっとダウンした]
そういや、昨夜もなんか言ってたよな……「よく見える」ってアレ。
何か、関係あるんじゃないか?
[ジト目続行。ちょっと手に力がこもったかも]
なにそれ。
・・・・まぁ、いっか。
[返ってきた言葉に訝しげにしながら、無事アーベルに支えられ、また踏みとどまったらしいことを知れば息を吐いた。
其方へと近寄る。]
で?
[逸らされた視線の先に回り込もうとする。
胡桃色がじぃ、と見つめた。]
[油に染ませた布をずだ袋にしまい、火の元を用意する]
ま、ぶつくさいったところで、やれることをやるしかないわけだが
あの爺も固いっちゃ堅いが、隔離もこっちからすりゃごめん被りたいとこだが仕方ないにしても、思い上がる雑魚の躾までしてなかったってことか
[などと呟きながら、玄関へと戻ろうとするその途中にシスターに会うかもしれない]
…耐えられる、耐えられないじゃないですよ。
[ノーラを見て、少し眉を下げる]
ハインリヒさんの言う通りですから。
今は本当に、無理をせず、ゆっくり休んで。
ちょ、痛い、アーくん、痛い!
人がシリアスになろうとしているというのに!
[肩を支える、というより、もはや掴んだ手に力が籠められたかと思った瞬間、視線の先に、胡桃色が入って来た]
ふたりとも、息合い過ぎだから!
ああ、すまん…
[ノーラの涙ぐむ様子に、却って里心を刺激したかと男は慌てた]
おーい、薬まだかあ?!
[慌てるだけで、フォローの方法を思いつかずに、思わず台所に向かって声を張り上げる]
うん、大丈夫。
5:3:1…ね。
[真剣な表情で渡された瓶の中身を分けてゆく。
何かをしている方が…人狼の事を考えない方が身体は楽だった]
……あのなぁ。
[はあ、と。
思わず零れた、ため息。
刹那、瞳に過ぎった限りは見えたか否か]
俺だって言えた義理じゃないのはわかってる、けど。
……こっちだって、心配してるのは。
ちゃんと、わかれ。
[短い言葉が静かに重ねられ]
そう、思わん、リディ?
[傍らに来た少女に同意を求める時には、その様子はいつもと余り変わらないもの]
[玄関先でのやり取りに心が重くなっていく]
『こんな無防備な人を撃つなんて』
[それだけ真剣なのか、ただこちらを「悪しき物」と決め付けているせいか。
いずれにしてもこれはやりすぎではないかと思う]
[その思考に重なるような言葉に顔を上げる]
あ…マテウスさん。
用意は終わりましたか?
すみません、もすうぐです。
[ハインリヒの声に応えながら。][イレーネの分けた薬草を礼を言って受け取り。]
[湧いた湯に黒い粉を入れ、イレーネが分けた薬も纏めて入れて、少し煮立たせ煎じ、それをカップ一杯より少し多目に注ぐ。]
[少し量が多いが、これ以上煮詰めれば苦すぎて飲めないし、量を減らすわけにもいかなかった。]
[まだ熱いそれをもって急ぎノーラとハインリヒの方へと戻り。]
ノーラさん、薬湯です。
ちょっと熱いからゆっくりで、量があるけど我慢してくださいね…。
[言って冷ましながら、口元へと運ぶ。]
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