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そうか、それならいいが。
[ナターリエの様子に肩をすくめて]
まぁ、何かでることは期待してはいないさ。
ゲルダとは入れ違いだったみたいだな。
[広間に残っている面々ととりとめのない会話をしながら、
一人また一人と広間からいなくなる、自分もしばらくして食事を終えると]
さてと俺も寝るかね。
[まばらに広間からさっていくみんなにならい自分も二階の自室へ*戻っていった*]
[朝日が昇るのと同時に目を覚ますと伸びをして]
なまると…いけないからな…。
[軽い柔軟体操をして筋トレをはじめる。
腕立て伏せをしながら先日にゼルギウスと話した人狼についてのことが脳裏をよぎり、
その後に浮かぶのは……、
考えを振り払うようにペースアップをしていく]
─ 一階・広間─
[とりあえず、自分の分の食事も用意して、食べ始める。
人の作った食事、というのも随分久しぶりな気がしていた。
話の輪には特に加わる事もなく、ゲルダの話題が出た時も黙っていた。
そちらに触れると、自身の不調にも話が至り兼ねない、と思ったから]
……ああ、片付けは、引き受ける。
と、いうより、任せろ。
[ナターリエの言葉には、きっぱりと宣言した。
これ以上、皿の無残な姿は見たくない、という意思を隠すつもりは全く、ない]
[宣言の関係上、最後まで広間に居残る結果となったが、やはり、言葉は少なく。
暖炉の前で、猫をじゃらしながらどこか虚ろに物思い。
その様子は、言の葉を綴るための思索にも似て、異なるもの。
もっとも、そんな差異に気づけるのは家主くらいのものだろうが]
[場が引けて、解散の流れになった所で厨房での食器の片付けや、薪の補給などの雑事を一通り済ませた後、部屋へと引き上げ。
机の上にノートを広げ、何も書かれていない部分をぼんやりと見つめていた]
……Es ist unheimlich nicht geworden verdorben.
[零れた呟きは、書き留められる訳でもなく、ただ、大気に溶ける]
[そうやって、どれくらい時間が過ぎたのか。
自分自身定かではなく。
ふと、我に返って見やった窓の外、空の色彩は先とは違う。
何気なく立ち上がって窓辺により。
ふと、眼下に視線を落としたなら、そこには団員に何か指示をしている自衛団長の姿]
…………。
[しばしの思案。やがて、団員が離れたのを見計らって黒のコートを引っつかんで羽織り。
開いた窓から、新雪の中へと飛び降りた]
……団長殿。
[さすがにというか、この現れ方は団長を驚かせたようだが、頓着せずに声をかける]
改めて、問うが。
あんたは、どこまで理解した上で、この手段を取っているんだ?
……隔絶する事で図れる安全もあろうが。
逆に、危険が生じる可能性もある……いや。
事が事だけに、その可能性の方が高いだろう。
それは、わかっているのか?
[静かな問いかけ。
返る答えは、これが最善手と判断した、というもの。
暗き翠が、苛立ちを交えて、細められる]
[ひとしきり汗を流し終えると身体をタオルで拭きながらふと、窓の外に目をやると自衛団員とそれに指示をする団長の姿が見える。
しばらくその様子を眺めているとライヒアルトが向かっていく姿が見えて]
なにしてるんだ…?
[なんとなくその様子を眺めた]
……あくまで、か。
[呆れたように言い放つ言葉。
それに返るのは、貴殿も教会に籍を置いていたのだからわかるはず、との言葉。
苛立ちは深まる]
知っていたのか……だが、昔の話だ。
今の俺は、教会とは一切関わりない身。
[何故、という問い。答える意思はなく]
……あんたには、関わりない事だ。
[返すのは、突き放すような言葉。
自衛団長はどこか物言いたげな様子ではあるものの、とにかく、今しばらくは現状のまま、と繰り返す。
人狼が見つかったなら、関わりない者はすぐに解放されるのだから、と]
……そうなれば、いいんだが、な。
ああ、聞きたかったのは、それだけだ。
……邪魔をした。
……まったく。
それでどうにかなるほど単純なら、誰も苦労はせん……。
奴らとて、こうして拘束されれば身の危険を感じて動き出すだろうに。
何故、そこに思い至らん……。
[場を見ている者があるとは思いも寄らず。
ため息とともに吐き出したのは、こんな言葉]
[話す内容はよく聞こえなかったが二人の様子と、
断片的に届く声の感じからなにかもめているのだろうか内容にはなんとなくの察しがつき]
まだもめてるのかね。
しかし…、ずいぶんと印象がかわったものだな、
むかしもっとこう真面目すぎたというか…、おかたいっていうか。
[ウェンデルの姿がなんとなく思い浮かび]
おかたいといえばウェン坊もか。
ライヒアルトも何かしってるのかね、あそこまで食いかかるところ見ると、
こんど話でも聞いてみるか。
[結論がつくとライヒアルトに気づいてないかのように窓をあけて外の空気を室内にいれる。
身体を動かした後の身体には外の冷気が心地よく感じられおおきく伸びをする。]
[部屋より出る気にはなれず、答えの出ない思索に耽っていた。差し込む光の移り変わりに時が経ったとは知れど、まんじりともせずに。]
……怠惰だなぁ。
[十字架を握り、神への謝罪を呟く。
小さな傷口より滲む赤は、とうに止まっている。
寄りかかっていた扉から身を起こして、窓の外を見る。ちらと見えた人影に、言伝はどうなったかと思い出して、部屋を出た]
……迂闊、だったか?
[零れたのは、小さな呟き。
誰がどの部屋にいるか、把握はしていなかったから、話を聞かれていたとしたら、相手によっては面倒だな、と。
考えたのは、そんな事]
[階下へと辿り着くと自衛団長と出くわす]
…。お疲れ様です。
[何を話していいか。
言葉は見つからず、端的かつ、形式的な一言。
会釈をして、その横をすり抜け外へと向かった]
[外に続く扉を開けば、冷たい空気が入り込む。
ウェンデルは指示を受けたとは知らないが、自衛団員は、今は扉の傍にはいなかった。集会所の見える位置にはいるのだろうが]
……ま。
気にしても始まらん、か。
[しばしの思案の後、ため息をつく。
事態が変革するなら、いずれは知れる事でもある、と。
そんな、嬉しくない予測──否、確信もあるが]
ん。
[視線を巡らせる。
降りてくる、黒。
開け放してきた窓から追ってきた猫が駆け寄ってくるのに口元を微か、綻ばせつつ小さな温もりを抱き上げて]
……中、戻るか……。
[呟いて、振り返った先。
何かを探すような姿が目に入った]
[黒を纏った人影を見つけた瞬間、口が動いた。
しかし振り返った男の姿は、想定とは異なるものだと知り]
………、ライヒアルトさん。
[飲み込んで、名を紡ぎ直す]
猫の散歩ですか。
[鳴き声が耳元を掠め、取り成すように尋ねた]
[呼びかける、声。
先に答えたのは、腕の中に抱えた猫だった。
屈託のない鳴き声が上がる]
別に、猫の、という訳でもないが。
……大体、そんな所だ。
[実際の目的は違ったわけだが、語る必要もない、と判じて曖昧な返事を返す]
[ウェンデルとライヒアルトの会話する様子に]
おはよう、ライヒアルト、ウェンデル。
二人そろって朝の散歩か?
[よぉと手をあげて挨拶]
大体、ですか。
[訝りを残した返答]
こんなときに、自ら散歩に出られるとは思いませんでしたので。
てっきり、猫が飛び出してしまったのかと。
[疑念が出るのは抑えられない]
[上からかかる声に、ふと視線をそちらへと。
見えた姿に、表には出さぬものの、僅かな安堵を感じたのは否めない。
少なくとも、自分の『過去』についての一端を知る相手ではあるから]
……俺は、そんなところだ。
こちらは、どうか知らんが。
[端的な答えをマテウスに返して]
こんな時だから、少しでも外の空気に接したい、と思う節もあるだろう。
……閉じこもっていても、何も、かわらん。
[ウェンデルの向ける疑念は気づいていても、それに触れようとはせず。
猫を撫でつつ、こう返す]
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