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―結界樹―
[聞こえた声にか、動く気配にか、意識がすうと引き上げられる]
君は…?
[翡翠の目が金糸雀色の瞳を捉え、不思議そうに瞬く]
ああ…眠ってしまったのか。
[漸く己がどこにいるのかを思い出して、軽く頭を振った]
ここで、何を…と私が言えた義理ではないな。
[ゆっくりと立ち上がろうとして、足元に落ちている白い羽根を見つけた。特に不審には思わず、何気なく拾いあげる。と、その隣に、落ちた木の実を目にして、動きが止まった]
[触れようとして、手を引き。頭を振る。これがもし思うものなら、触れてはいけないと。それが微かな希望に過ぎずとも]
[白い羽根を懐に、リディアの絵と共に収め、立ち上がる]
[どこか竦んでいるようなエリカの姿を見つめる。その異形の翼に、改めて気付いて、僅かに目を見張った]
飛べないのか?どうやって渡って来た?
[かし、と頭を掻いてから、無言で地を蹴り枝を一度踏んで空へと飛び上がる。
ばさ、と音を立てて翼を羽ばたかせると、高く高く。
太陽へ向かうかのように薄金で空を叩き風を押しのけつつ下を見る。
小さくなる島から今は外には出られない。
大きく旋回しつつ、ゆるりと飛ぶ。]
……あ。
いえ。起こしてしまったのなら、ごめんなさい。
怪我などでないのなら、好かったけれど。
[口許から手をずらして、己の片手に重ねる]
飛べない――わけでは、ないから。
[視線を下へと逸らす。
先程までは気付かなかった、落ちた木の実。
相手の一連の動きに疑問を抱きながらも、数歩歩んで、しゃがんだ]
[多人数での食卓に困惑しながら、肉の類は口にすることなく、用意された朝食を採る。食べ終えると]
おいし、かった
ごちそう……さま
[老婆とカレンに礼を言った時、ふいに体の中に力が湧き上がるのを感じ、目を瞬く。翼の付け根が疼くのを堪え、しばらくそのまま固まっていた。瞳が縦に細まる。様子がおかしいことを心配したのか、カレンに声をかけられれば]
……カレン、さん……ちょっと、いい?
じっと……してて……
[そう告げると、不思議そうな視線を受けても構わず近づくと、室内にも関わらず白い翼を拡げ、じっとカレンを見つめていた。やがて小さく息を吐くと、翼を翼胞へとしまう]
ありがと……うん、婆様に教わった、おまじない……だよ
……薬と食事の、お礼……
[詳細を聞かれても、よくは知らない、と言い。食器の片付けを手伝うと、診療が始まる前に暇を告げて、施療院を後にする。床に一枚の白い羽を残して。]
いや、眠りに来たわけではないから、構わない。
怪我は無い。
[飛べないわけではないという返事には頷く]
それならいいが…ああ、アヤメには、ここで会った事は言わずにいてもらえればありがたい。
[知られれば、また心配をかけそうだと、そう付け加えたところで、しゃがんだエリカの問いに、困ったように頭を振った]
それは多分、私には拾えないからな。
……本当、なの
婆様の……言ってた、通り……っ
虚の気配は、なかった……けどっ……
[それでも、抱える負の感情を体に受ければ、その毒気に中てられ、足元はふらつく。施療院を出ると、毒気を拭おうと、体は無意識に結界樹へと向かう]
[前に持って来てくれた時の器を机に出しておく。
燻製の端を入れた袋も、持って行けとばかりに側に置いた。]
……もうそろそろ兎もいい頃合だな。
[小屋の裏手へ回り、細く煙たなびく窯に大股で近づく。
燻煙した兎を取り出し、棚に置いて*冷ます*。]
……言わないほうがいいというからには、
後ろめたいことがありそうだけれど……
彼女に気を遣わせるようなことならば、口にしないでおく。
[幾分か、普段の調子を取り戻した口調で、言って。
頭を振る様子に、疑問符が浮かんだ。表情は殆ど変わらないが]
拾えない?
[己の、手のひらの器に包まれた実。
立ち上がり、それを見つめて――
視界の端に映る、伸びて来る手に、反射的に身を引いた]
[結界樹のふもと、人がちらりと見えた気がして、空中から目を凝らす。
幼馴染とエリカが見えると、なんとなく邪魔をするのもどうかと思い、ばさりと翼を打って*後にした*]
……あいつには……負けない
僕が、巫女を、救う……んだ……
[危なっかしい軌跡を残しながら、結界樹に向かい、森の中を*飛んでいく*]
『感じるかって?ぼやっとは。最初は虚とはわからなかったけれどねえ。呼び名はなんでもいいよ。先生だろうが婆さんだろうが、好きにすればいいさ』
[老婆は、乳鉢で乾燥した葉をすりつぶしながら、オーフェンが語る、育ての親の話を聞く>>575]
『そうか。あんたはあの隠者の……薬草を摘みに行ったとき、森の中で怪我をしていたのを見つけたのが、最初に会った時だったかねえ。それから、たまに様子を見に行ったりしていたけれど。穏やかな人で、森の事をよく知っていて……静かに、心を閉じているような人だった。私にゃ、何も話しては、くれなかったねえ。
そうかい、逝っちまったかい。……危篤の際に、何も知らず。不義理をして、すまなんだ』
[少年に、ゆっくり白髪の頭を下げ]
『そのうち、墓参りに行ってもいいかねえ……おや、あの子が戻ってきたようだ』
[扉の開く音、足音]
[重力に、身体を引かれる感覚。
背筋を冷たいものが駆け抜け、肌が粟立つ]
―――……っ
[声は出ず、
すんでのところで踏み止どまり、ぺたりと座り込む。
実が器から零れて、根の上を跳ね、少女の代わりに水の中に落ちた]
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