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[部屋数の問題に、はーい、と勢いよく手を上げる]
あたくし、今日は別荘にもどるから、部屋、空くわよ?
今はまだ、服があるけれどぉ。
まかせとけ。
クロエは今は自分のことだけ考えて寝ろな。
……少しでもマシになるように。
俺もやってみるから。
[手伝えることがなくなると、後はゲルダに任せて部屋を出た]
……いや。
オレはたまにしか飲まねぇから、よくは分からんが。
流石にそろそろヤバいんじゃねぇの?
[周囲に心配される中あっさり返ったダーヴィッドの返事に、やっぱり眉を寄せた]
なんかふわふわしてっし。
[笑顔はそう見えたようだ]
一緒じゃ、なかったのか。
[のんびりとした様子の幼馴染に、おそらく体調は崩していないのだろうと思いながらもそれはそれで大丈夫だろうか、と案じ。
くしゃみをするダーヴィッドを見れば、風邪か。とだけ呟いて。]
それを飲んだら、今夜はここで寝ていけ。
ああ……それでか。
[団員に、との言葉で何を言われたのかを大体察する。仕方のねぇ連中だ、とは心の中に留め置き、甘いホットミルクをキャルに差し出す]
これを飲んだらちゃんと寝るんだぞ?
夜更かしは身体にも悪いからな。
[ちょこんとカウンターに座るキャルを諭すように声をかける。家族を持たぬフーゴーにとって、教会の子供達は孫に近い存在だった]
ゲルダの使った部屋を、頼む。
多分、クロエの部屋に泊まるはずだ。
[さすがに死んだばかりの人間の部屋に寝かせるのは躊躇われて、フーゴーにそう頼み。
歩いて帰るというダーヴィッドには、眉間に皺を寄せて首を振った。]
馬鹿もん、それだけ酒が入った上に風邪引いてる奴を歩いて帰せるか。
悪いことは言わねぇ、今日は泊まって行け。
[歩いて帰ると言うダーヴィッドには一喝を。ついでヴィリーの言葉に続けて畳みかける]
ダーヴィッドさんも、アル先輩も、マイペースよねぇ。
神父さまもだけどぉ…。
[やっぱりリディのことは気にかかるようで、ライヒアルトの服をかるく引く]
いきものをひろうなら、面倒をみる責任もあるのよぅ?
[知っているか、といかけてみたり]
ああ、それなら片付けちまっても良いな。
承知した。
リッキー急いで整えて来てくれ。
[ヴィリーの話を聞いてすぐさまリッキーに指示を出す。程なくして部屋が整ったとの報せが届くことだろう]
おや、そんなことがあったのですか。
[リッキーからラム酒を受け取って、
マイペースにそれをあけながら小耳に挟んだウェンデルの、
リディ情報に考えるような仕草を見せ。
最終的に濡れ鼠だったことを思い出して、納得したように頷く。]
ええ、一緒ではないですよ。
濡れ鼠で一晩いたみたいですけど、
風邪もひいてませんでしたし。
[幼馴染みの阿吽の呼吸で、
ヴィリーが何を思ってるのかくみ取ってついでのように、
声に出して体調面は心配ないだろうと零した。]
ん……そう、する。
ありがと、アーベル。
[自分の事だけ、という言葉。今は、それに素直に頷いた。
少しでもマシに、という言葉には、不思議そうに瞬くものの、問うことはできず]
……ゲルダも、休んで。
ウチも、もう、休むから。
[幼馴染に向け、笑って見せる。
大丈夫かと問われれば、うん、と頷いて]
カヤにも、言われちゃってるし、それに。
……怒られるの、やだから。
[小さく付け加えた言葉に、ゲルダはどんな反応を示したか。
ともあれ、おやすみ、と挨拶を交わして、部屋を出る背を見送り]
留守を任せたんがいけなかったな。
まさかあんな話たぁ思わなんだ。
[首を振って、隣を見た。
キャルは「はぁい」と素直な返事をして、ホットミルクを両手で受け取る。
フーゴーには懐いているお陰か、いつもの元気も戻ってきたようで]
[ホットミルクのカップを両手で持ち、ふーふーと冷ましながら一口。]
えー、あー……そう、ですかねぇ?
それでは、泊まらせてもらいます……
………私は別に、亡くなられた方の部屋でも構いませんよ。
[周囲からのツッコミに小首を傾げて苦笑しながら。
無数の死体が転がる戦場で野宿するよりずっとマシですから――とは、さすがに口に出すのは控えた。]
よぉし、良い返事だ。
[に、と表情を崩すと再びキャルの頭を撫でる。ゆっくりホットミルクを飲み進める様子を見やりながら、ウェンデルに]
良く思ってねぇ連中が多いからな。
そこらの分別がある奴も居ることは居るんだが。
悪ぃのに当たっちまったんだろ。
まあ、後でまた様子は見るよ。
俺はここに泊まってるんだから。
[ゲルダにはそんな言葉を添えて、酒場まで戻る]
ああ、人増えてたんだ。
[ウェンデルが少女まで連れていたのには少し驚き。
聞こえてしまった相部屋発言は、聞かなかった振りをした]
色々騒いで悪かったよ。
俺はちょっと雑貨屋まで行ってくる。
それと。
戻ってきたらあれ、借りられるかな。
[飾られている品々の一つ、銀のタロットケースを指してフーゴーに訊ねた]
[さしてリディに関して心配した様子をみせていなければ、
服を引かれる感覚を覚え、ヘルムートに碧の眸を向ける。]
…――まぁ、確かに拾いましたけれど。
[一口酒を煽り、少しの間を置く。]
その所為で、容疑者の一員となったなら、
困ったものですね。
[暗によそ者を拾ったから疑われたのかもしれないと、
ゲルダに関してもそれで疑われているのではないかと、
拾われた身であるダーヴィッドもいるというのに、
やはり気にした様子なく、ボソリと零した。]
……はぁ。
ダメだなぁ、ウチ……。
[一人きりになると、小さくこんな事を呟く。
黒の瞳には、陰り色]
こんな調子じゃ……もし、ギュン爺様の話、本当だったら……。
[続く言葉は、声にはならず。
圧し掛かる疲労に耐えかねた事もあり。
結い紐を解いて黒髪を滑り落とし、布団に潜り込むとすぐ、*意識を手放した*]
[嵐の中を帰った、だの、一晩中濡れ鼠でいた、だのを聞いて多少目を丸くしながら、どことなく納得出来る自分に内心首を傾げながら、ライに、そうか、と呟くも。]
…さっきの事もある。
あまり、目を離してやるな。
リディは、ライだけが、必要なんだ。
[自衛団員に肩を掴まれた時のことを思い出し、幼馴染に少しだけ苦言を。]
[戻って来たアーベルに軽く右手を挙げて]
ん?
ああ、構わんが……おめぇタロットなんざやれたか?
[貸してくれと言うアーベルに首を傾げる。使うのは問題ないのだが、目の前の青年が使えたものか、と]
[キャルは嬉しそうににへ、と笑い、ミルクを冷ましつつゆっくりと飲み始めた。
途中で同じように飲んでいるダーヴィッドを見て首を傾げたかも知れない]
だな。
体力はそこそこあったみてぇだが、その分頭が足りなかったか。
今度は別の奴頼んでみるかな。
……来てくれっかは分からんが。
[溜息混じりに言って、キャルの頭に手を伸ばし、撫でた]
親父のがあったから。
一応ね。
[言葉少なくフーゴーに肩を竦めてみせる]
それじゃ。
[酒場に居る面々に手をあげると、宿屋を出ていった]
[首をかしげるダーヴィッドには、あきれた眼差しがむけられる]
やっぱり、自覚ないのねぇ…。
そういうところが、取材対象としては、ありがたかったけどぉ。
[人と違えば違うほど、ものがたりのインスピレーションはつよく与えられる]
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