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[環を『隔離の陣』に送り届けた後、家には帰らず。
怪我人の手当てと諸々の根回しをする、という従姉の伝言を携え、向かったのは九条院家。
……はい、きっちりと引止めを食らいましたとも]
っつーか……仕方ねぇんだけど……。
[頭が上がらない、と。
零れるのは、ため息混じりの言葉]
ま……俺にできるのは、あいつの代わりに付き合うくらいだしな。
[続く呟きを聞いたのは、肩の上の紅鴛だけ]
[一晩眠ったら随分と回復していたのは白虎効果だったのだろうか。それでもまだ殆どの傷は消えず、ダルさも完全になくなったわけでもなく。仕方ないので朝の練習は顔だけ出して休む許可を貰った。理由は女の子同士の秘密で誤魔化して]
あ、そういえばこれ。
確かめ損なってたな。
[教室へと入り込んで、机の上に封筒の中身を空けた。
ここ、それともここ?というように頭を捻りながら組み立てる]
[九条院家に一晩泊まり、翌日、自宅に電話をかける。
幼い頃に引き起こした諸々どたばたから、既に『護界操手』としての在り方を受け入れている母は、事情を聞けば動じた様子もなく。
……無理をして従姉に心配かけるなとか釘刺されました]
やらねーっつーに……。
て、え?
女から電話あった?
[それは何の冗談か、とよくよく話を聞けば、璃佳から伝言があったらしく。
何か、いやーな予感を感じつつも、歩みは学校の方へ]
……まあ、どーせ、そろそろまともに話はせんとならなかったしな……。
[最初からしろよ、との突っ込みは無用。らしい]
『おケイ……
………天魔っぽ……
………てらボコっ……
………で、誤魔化し……
…佳』
えーっと。
リカちゃんが何か見つけて、カチコミにいった?
[その表現もどうですかと]
わざわざ言ってくるんなら五神っぽいのかな。
ちぃと確認してみますか。
[寮には戻ったのだろうか。夜居なかったことは、昨日の事前根回しでどうにかしてあると教わって知っているが]
でもさて、どうしたものか。
[携帯の番号なんて知りませんから。いやそもそも無いらしいですが。緊急連絡先になってたのはどこだったっけと、昨日ついでに書き写してきたメモを見て]
…ゲ。
[宝条って書いてあるの、気のせいじゃない、ですよね。
思わず天を仰いでしまった。知らないままで居ればよかったとか]
まぁ、いいや。
電話しにくすぎるから誰か捕まえて聞こう。
[廊下に出て、階段へ]
おっ、良いところに。
[一つ下の踊り場に、ミツクニ発見。
先日とは丁度逆っぽい位置関係か]
今日もお暑ぅございまして、ミツクニ青年。
ちと頼みたいことが二つほどあるんだケド。
[手すりに寄りかかりながら、手をヒラヒラ]
[呼びかける声に顔を上げ、そちらを見る。
肩の上の紅鴛が、ぱささ、と羽ばたいた]
……暑いというほど、暑いか?
[それは火気の影響です。きっと]
って、頼み?
[珍しいこともあるもんだ、と。
なんかちょっと、身構えました]
んぁ……ん?…どこだ?ここ
[起き上がる。一瞬なんで寝てるんだっけか?というかいつもの場所じゃないというのに気づくも、現状認識するまでにしばしの時間を要する。]
確か学校が夏休みはいったとこで久鷹が旅行をいくとかいってて
[時間軸が混乱してる]
暑いよ。ここ数日は特に酷い。
[やはり影響されてるんでしょうね。
羽ばたく紅鴛にもヒラヒラと手を振ったりして]
一つは簡単。
なんだかこの間リカちゃんと親しげだったでしょ?
彼女の行きそうな場所に心当たり無いかなって。
[ツツツ、と階段の上に移動。進路塞ぐつもりだなんて、そんな。
どう?と軽く首を傾げた]
[そして徐々に記憶の時間軸は進んでいって。
幸貴に運ばれることになったんだっけか。拒んだけど姫抱きはやっぱやだった。その後はすっぱり記憶がないということはその先が今ということなのだろうが]
だりぃ…で、ここどこさね。
[だるくはあるが、いつの間にか治療が施されていた身体で起き上がる。
さすがに目を覚ましたら見知らぬとこで何かあったなんてことまだ経験したくはなかった。]
/*
>>*10 >>*11
返答ども。その認識で問題ないならこのままだらだらと(今いないだろうし)やってきまーす
がんばれがんばれ
[昨夜はおばちゃんが寮に電話してくれたっぽいです。
さすがにタマキちゃんだけやったら事前提出ないと泊るん無理やけど、身元保証人兼親戚て強いです。ありがたや]
ぅー…
[で、噂をすればとゆーか、近づく火気で目覚めを促されたっぽく。
膝小僧の上に横向きの頭乗せて、眼鏡はずして目をこすってたり]
−自宅−
[ぱち、と携帯を閉じて大きく伸びをする。
昨日は昨日で家に女子を連れてきたと姉どもが大騒ぎだったおかげで妙に疲れ。
今日は今日で、悠悟から電話がかかってきたと思えばまた疲れるような内容で]
…まったく。
[こうなったら噂のご老公に事の仔細を問いただすしかないわけで、面倒な、と思いながら去年の部の連絡網をごそごそと探し始める。
程なくして見つかったはいいが、さてこの携帯は現在使われているのでしょうか。
そんなわけで携帯を鳴らしたまでは良かったが、そういえば携帯のアドレス帳に入れっぱなしだからわざわざ連絡網探す必要なかったんじゃないかと今更思ったとか思わないとか]
……この程度で暑がるな……って。
ああ。
[金気の影響か、と。
今更ながら気づいてみたり]
は、佐々木?
あいつなら、屋上にいるらしいが。
というか、俺はあいつに呼び出されて、ここまで来てんだが。
[問いにはあっさり返しました。
あっさりと]
[あっさり返した直後、響いたのはピアノの旋律。
音の源は、ポケットに突っ込んだ携帯]
……どこの酔狂モン……。
[基本、変わり者で有名で人付き合いも少ないせいか、携帯は家族くらいしかかけてきません。
従姉は用事があれば、『違う』連絡方法を取ってくるので、まずかけてはこないし]
……はい、もしもしー?
[着信表示も確認せず、折りたたみのボディ開いての第一声は投げやりでした]
は、上にいるの?
てか用事があるんだ。それならついてくわ。
個人的な用事だったら悪いからすぐ下で待ってるよ。
もう一つのは急ぎじゃないから後でいいんだ。
[アッサリ貰えた答えに一瞬キョトリ。
それからサラッと宣言して上がってくるのを待つ]
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