85 Glimmer stone
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―4日目・黒珊瑚亭―
………。
[何の疑問も口にせず、ナターリエを信じた様子のロミ>>18と、
カヤの、ユリアンが人間だと言われて、面食らったような反応>>19、
ナターリエを信じつつも、『なにか、へんだ』と、
唸り考えているような様>>21を、思案気にじっと見つめて]
『なにか、へん』……?
[カヤの言葉>>21に、何かを思いだした様子で、微かに瞳を瞠って
ナターリエの方をちらりと見遣り]
(28) 2013/08/22(Thu) 13:26:03
―4日目・黒珊瑚亭―
……そういえば…。
少しおかしいような…。
……ロミ、カヤ。
君たちのうちどちらか、シスターに、アーベルが……
いや、アーベルのことを、伝えたかい?
[“襲われた”と云い掛けて、言葉を濁す。
二人は、返事をしてくれただろうか。
しばし考え込むような眼差しになり。
足元の白猫が、にゃあぅ…、と哀し気に啼いたのに、
はっとした様子で其方を見遣った]
(29) 2013/08/22(Thu) 13:32:11
―4日目・黒珊瑚亭―
ヘル…この子のことを、頼んでくるよ。
……おいで。
[ヘルムートに声をかけて、床に片膝をつき、
白い猫の瞳を、柔らかく見て、
そっと言い聞かせるように、話しかける]
(30) 2013/08/22(Thu) 13:46:00
―4日目・黒珊瑚亭―
……カルを、守ってくれてありがとう。
これからは…カルのお母さんを、
カルの代わりに、守り慰めてあげてくれるかい?
[哀し気ながらも承諾のような鳴き声がかえったなら、
ありがとう、と小さな頭をそっと撫でて、自衛団員に猫を託した。
島に戻ってきてから、綺麗になったと言われていたカルメン。
何かあったのだろうか…ちらりと思ったこと>>2:76が脳裡を過り。
彼女にも、誰にも言えなかったことがあったなら、
この猫にだけでも、話せていたらいいと願い。
部屋に戻れば、カルメンを運ぶのを手伝った]
(31) 2013/08/22(Thu) 13:47:20
[どうして、という疑問は娘の許には届かない。
届かなくて良かった、と言えるのだろう。
微笑みと共に刃を受けた理由を問われたなら、「ころしてくれたから」と無邪気に笑んだから]
[刺された傷みは、どこか、冥いところへと落ちる感覚にあわせて遠退いて]
[程なく、『それ』は、目を覚ます]
(+15) 2013/08/22(Thu) 14:44:59
─ 黒珊瑚亭 ─
……?
[現れた『それ』は、まず、不思議そうに瞬いた。
それから、哀しげに鳴く白猫>>2の方に行こうとして、何かに躓いた]
……??
[躓かせたのは、足に絡みつく野荊の蔦。
どこから伸びているのかわからないその蔦は、『それ』の身体にも絡み付いて、胸元で小さな花を咲かせている]
……ぅー……。
[思うように動けない。
そんな不満を表すように、小さな声が上がり、それから]
(+16) 2013/08/22(Thu) 14:45:11
[立ち上がり、今度は慎重に一歩を踏み出す。
蔦は動く事全てを阻んでいるわけではなく、『それ』が進むと、ずるり、と伸びた。
もっとも、その根があると思しき所は、ぼんやりとした霞に閉ざされているのだけれど]
……うごきにくい。
[ぽつり、と呟く声は、やや甲高い。
『それ』──修道女に刺されて命を散らした娘の幼い頃の姿をしたこどもは、不満げな様子で、くいくい、と野荊の蔦を引っ張った。*]
(+17) 2013/08/22(Thu) 14:45:23
研究者 エーリッヒは、メモを貼った。
2013/08/22(Thu) 17:44:28
研究者 エーリッヒは、メモを貼った。
2013/08/22(Thu) 17:58:28
…ん。
[生きている者の会話に意識を向けていたから、『それ』に気付くのは少し遅れた。
不意に、不満げな幼い声>>+16が耳に届いた気がして、周囲を見回して]
………へ?
[足から身体から蔦に絡まれている子供を見止めると、目を見張った。
その姿は、自分の記憶に懐かしい]
カル、だよな?
[何で小さくなってんだとか、その蔦はどうして、とか。
浮かんだ幾つかの疑問は横に置いて、まずは確認の問いを投げた]
(+18) 2013/08/22(Thu) 18:16:59
……?
[聞こえた声>>+18に、こどもはきょとん、とひとつ、瞬く。
振り返り、こてりと首傾げて見上げる仕種は昔からずっと変わらぬもの]
……うん。
[少し間を空けて、こどもはこくん、とひとつ、頷いた。**]
(+19) 2013/08/22(Thu) 18:32:31
ってか、何してんだよお前。
そんなんが絡んだままじゃ歩きにくいだろ。
[問いに返る声を待たず、近寄って蔦を手に取る。
が、引き千切ろうとしても荊の棘が刺さるだけで、引っ張ってもずるりと伸びてくるばかり。
ならば切ってしまえば良いと腰に手をやるも、剣はユリアンの胸に残したままだったと思い出し、空を仰いで]
…ぁー…もう、しゃーねぇ。
どこ行きたいか言え、運んでくから。
[絡んだ蔦を外す方法が思いつかぬ代わり、手っ取り早い対処法を提示した*]
(+20) 2013/08/22(Thu) 18:33:31
[頷きが返されずとも、見慣れた仕草>>+19でこの少女がカルメンだとは解った。
きょとんとした瞬きと少し空けられた間が気になって、首を傾げた。
現状、不思議に思うことは幾つか有りはするのだが]
何、どうかした?
[こちらに向けられる目が、不思議なものを見ているようで。
自分が気付いていないだけで何か変わっているのかと思い、問いかけた**]
(+21) 2013/08/22(Thu) 19:03:51
[何してんだ>>+20、と問われたこどもはきゅ、と眉を寄せた。
どう答えればいいのか、悩むように。
そのまま、野荊が引っ張られるのをじっと見る。
胸の上、娘が薔薇の刺青を抱いていたのと同じ場所に咲く朱の一輪は、その様子を笑うように、揺れた]
……行きたいところ。
クラニアのとこ。
[訴えかれた時には、白猫は自衛団の手に託されて。>>31]
……やっぱり、いい。
[ぽつ、と呟いて、目を伏せて]
(+22) 2013/08/22(Thu) 19:46:26
……あのね。
[再び顔を上げて、投げかけるのは、先に問われた事>>+21への答え]
どうして、ここに、いるの?
ぼくみたいに、捕まってるんじゃ、ないのに。
[問いながら、こどもは野荊の蔦に触れる。
野荊が、呪縛であること。
その理解は、こどもの内にも確りとあった]
(+23) 2013/08/22(Thu) 19:46:39
― 4日目/黒珊瑚亭・食堂 ―
[並んで座るシスターとカルメンの距離は近くて>>4:116到底手の届く距離ではなく。
左胸に吸い込まれた刃と>>2カルメンの表情が>>4:117見えた]
カル…。
[ほっとしたような笑みを、流れる紅を>>3呆然と見下ろす]
(+24) 2013/08/22(Thu) 20:06:56
シスター ナターリエは、メモを貼った。
2013/08/22(Thu) 20:07:35
[白猫の所に行きたいという訴え>>+22は、自衛団に託されたのを見て撤回された。
野荊を引く度、薔薇が揺れるのに目を向けることはなく]
どうしてって言われてもなぁ。
俺もわからんとしか言えねーよ。
他に行きたいとこもねーし。
[問い>>+23に答えながら、捕まってるんじゃないのに、というカルメンを見て]
…お前こそ。
何でそんなのに捕まってんだ。
逃げりゃいいじゃねーか、もう。
[荊に絡まれている理由もその姿が子供に戻っている理由も解らない。
解らないが、彼女を縛る何かがそうしているのだろうとは察せたから、思ったことを口にした。
島を離れる前も、戻ってきた後も変わらなかった接し方で**]
(+25) 2013/08/22(Thu) 20:09:21
― 4日目/黒珊瑚亭・食堂 ―
[哀しげに鳴く猫の声が遠くに聞こえる。
人の話す声もとても遠い]
ああ、頼む。
[エーリッヒに名を呼ばれて>>30頷いた。
カルメンも運ばなければ。アーベルもだ。
運んで、弔って…それから?
思考はどこか空回ったまま*]
(+26) 2013/08/22(Thu) 20:16:47
─ 前日/黒珊瑚亭 ─
……はい。
[確認するような声>>25に、目元を指先で押さえ雫を拭い取ってから、エーリッヒをしっかりと見返して頷いた]
人狼は、残念ながら…。
ですが、ひとならば。
[問いかけ>>26に先ずカヤへと視線を向けて]
一番最初に、カヤ君がひとであると知りました。
[そう紡いだ後、一度エーリッヒへと視線を戻す]
次に、ユリアンさんがひとであると知りました。
[そして最後に視線は ─── ヘルムートへと]
今日は、ヘルムートさんが人であると、知りました。
(32) 2013/08/22(Thu) 20:20:04
人狼は、カルメンさんだったと思っています。
[続けるのはナターリエが抱いている推測]
彼女を刺す時に見せたあの微笑み。
あれは、もうひとを襲わずに済むという安堵のものだったのでは、と。
今は、そう思っています。
[悼むように瞳を閉じて、祈るように左手を己が胸へと添えた]
(33) 2013/08/22(Thu) 20:20:10
[投げた問いに返る答え>>+25を、こどもは黙って聞く。
それから、返された言葉に、ふるふる、と首を横に振った]
……だめ、なの。
消えない、から。
[終焉によりて秘匿されるはずの事実を暴く力は、ある種の呪い。
その対価に魂をとられかけている、と。
説明できるだけの言葉は、こどもの中にはない]
だから、にげられないの。
[変わらない口調、変わらない態度。
戻ってきてから態度を翻すものが多かった中、昔と同じ接し方をされたのが嬉しかったことを、ふと、思い出して。
泣きそうに、眉が寄った]
(+27) 2013/08/22(Thu) 20:22:34
シスター ナターリエは、メモを貼った。
2013/08/22(Thu) 20:26:45
─ 路地 ─
[其の時は何時まで続いただろうか。
月色が離れて行くまでか、其れとも訪れた人によってか]
[訪れる者が無かったのならば、
獣を貫くとされる金属の色を乗せた髪を揺らして首を傾ぎ。
暫しの思考に沈むだろう]
[自分が居て、ユリアンが居て。……其れならば、もう一人]
[ゆっくりと紅玉が巡るのは。
アーベルの下に獣が現れるのとどちらが早かっただろう**]
(+28) 2013/08/22(Thu) 20:36:48
―4日目/黒珊瑚亭・自室―
………。
[食堂では、それからも幾らか言葉を交わしただろうか。
自室に戻れば、ユリアンの掌中にあった、
銀製の枝葉と、珊瑚細工のローズマリーの花の
アミュレット>>4:62>>4:76を取り出して]
……ユリアン。
あの時の子どもは…もしかして…。
[ぽつり、呟く。
アミュレットに触れた時>>4:76、驚きに立ちつくしたのは、
ふいに、何処か遠くから、声が聴こえたような気がしたから]
(34) 2013/08/22(Thu) 20:42:32
―4日目/黒珊瑚亭・自室―
“……一人で、泣くなよ”
[ユリアンがまじないを掛けてくれた時に、
同じ言葉>>>>3:127を呟いたとは、知りようもない。
耳の奥に響いたその声は、遠い遠い記憶の中の、小さなこだま。
まだ幼い、少年の声で聴こえたそれに、
忘れようとしていた想いが――……蘇る]
(35) 2013/08/22(Thu) 20:43:00
―回想/幼い日々―
[あれは――…幾つの時だったか。
ロミやカヤよりも少し幼い、子どもの頃のこと。
身体の弱い姉ユーリエの為に、
両親が建てた高台の屋敷>>1:195。
高く鋭い鉄柵で囲まれた、豪奢な邸宅と敷地の中
忙しく不在がちな両親と兄、信心深く優しい姉、
そうして――安全と約束された報酬の為に、
人間としての魂を売ったような使用人達>>195と過ごした日々]
(36) 2013/08/22(Thu) 20:43:14
―回想/幼い日々―
……ついてきちゃ、だめだよ!
[屋敷の門の前でそう叫び、追い返そうとしたら、
あの子は、とても哀しそうな顔をした。
数週間前に、“臨時”の使用人として、母親と共にやってきた、
同い年の、可愛らしい少女]
[使用人は、2種類いた。
魂を売って屋敷に仕えている者>>36と、
それから――外からやってくる“臨時”の使用人と。
臨時の使用人は、連絡船ではなく屋敷の船で、本土からやってくる。
浜につけば、そのまま姿を見られないよう馬車に乗せ、
屋敷の中では、門から外には決して出てはならない。
その姿を、島民に見せてはならない。
屋敷にいるのは――短くて数日、長くて数週間。
だから、島民にはわからない――…その姿が、いつ消えても]
(37) 2013/08/22(Thu) 20:43:42
―回想/幼い日々―
[塩漬けや干した“保存食”は、両親が島外で調達したり、
一族の狩仲間>>1:195が定期的に送ってくれていたけれど、
家族には、“新鮮な食糧”も必要らしかった]
“賢い狐は、巣の周りを汚さないものよ”
[母は、よくそう言っていた。
足元を危うくしない、貴族階級出身の女性。
彼女の中では、人間は“使用人”と“食糧”に大別され、
極くまれに、社会的にその価値がある場合だけ、
戯れのように“素敵なお友達”だった]
(38) 2013/08/22(Thu) 20:44:20
―回想/幼い日々―
[少女の母親は、数日前に“新鮮なご馳走”として、
晩餐の食卓に上ってしまっていたから、
一人残された幼い彼女の心細さは、どんなにかだったろう。
冷たい使用人ばかりの屋敷の中、
唯一の子どもである、僕の後を追うようになって]
……ごめん、ね。
何か…お土産を持って来る、ね。
[彼女は、大きな瞳を輝かせて、頷いた。
“食糧”と話すことは、両親に禁じられていたから、
最初は相手にしなかったけれど。
泣きそうな瞳で追いかけてくる姿に、
家族や使用人の目を盗んで、時折、言葉を交わした]
(39) 2013/08/22(Thu) 20:44:31
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