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[アマンダは、しばらく岩の温もりに頬を押し当てていた。
やがて、上体を起こし、千花を抱き上げる]
千花、千花。…おねぼうさん。
[疲れたのか良く眠る千花の首輪、花弁煌く玉を指先で撫でる。
そして、落とさないように頭へ乗せて、隠れ家から降り立った]
─北の遺跡─
『今日はそれほどでもないかも』
[昨日は何故あれほど嫌だったのだろうかと。
実の所自分の中のバランスの問題だとは気が付いていない]
えーと。どうしようか。
[思った以上に広かった遺跡にちょっと困惑していた]
[...はベアトリーチェの描いた絵を手にとり]
これがベアトリーチェの目に映る『世界』なんだね。
[まじまじと眺めた。そして絵の作者の方を見て]
ストロベリーアイスが旨いからって、ほっぺた落としていくなよ。たまにいるから気をつけな。
[真顔でそんなことをいう]
―→東通り―
[宵闇が緩やかに迫ってくる。その中を独り、歩いてゆく。]
人の識る其れは、僕が識ってる其れに及ばないか。
まぁ、僕の識る其れもどうせ大したモノではないだろうけども。
[そうして、頭の中で諳んじる。鍵の書に記された言葉を。]
[きょろきょろしていると、ある方向に強い力]
時空の?
[何かあるのだろうかとそちらへと歩き出す。
視界の先に人影が見えた時、そこに白い影が舞い降りていった]
神父様はどうかは知りませんが、私はあります
何もない、ただの遺跡ですよ。そう、おそらく、定められた者以外にとってはただの遺跡
さて、私も出掛けるとするか。
[どこか楽し気に呟いて、テーブルの上のワインを飲み干し、ランプを手に教会を出る]
ー教会→?ー
……ん?
[不意に感じた波動──影輝の力に、ふとそちらを見やる。
右腕には未だ、無限を連ねた鎖を絡めたままの姿は、やや、異様に見えるだろうか。
そうは思っても、『何か起きた』時に対処する事を考えれば、それをしまう事はできずに]
おや。
こんな所で、君に会うとは。
[呼びかける声はそれでも、いつもと変わらぬ響きを帯びて]
[足場の悪い硬い岩でも、大地は優しくアマンダを受け止める。
お気に入りの場所で十分に休んだ為か、身体は軽かった。
本当は桜の大樹の傍が一番大地の力が満ちているのだけれど、その本質からアマンダは岩石の傍を好んでいた]
…おや、ヴィンター?
[月を過ぎる白い影に目を細める。
そのまま、導かれるようにそちらへと足を向けた]
ううん。それは違うよ、ユリアン。
ベアトリーチェの世界は、この町の中だけだもの。
それは、聞いた話なんだ。
世界はそういうものなのだって。
[けれども真剣なかおで云われた言葉には、眼をぱちくり。途端に、細い腕を組んで、むずかしいかおになりました。]
……落してしまうの?
それは困るよ、ごはんが食べられなくなってしまう。
こんな所で、こんばんは。
[クスッと笑って頭を下げた。
その右腕の鎖からはそれなりに強い力がまだ発されていて]
何か視えた?
[軽い口調でそう聞いた]
そう。
……じゃあ、近づいても大丈夫かなぁ。僕がちょっと、敏感に考えているだけなのかな。
[少し考えるように呟いて。
苗床は、それから、かの女そもう一度見やった。]
シスター。
あなたは、「鍵」をどう思う?
うーっす。邪魔するぞー。
[シガーケースを弄くりながらKirschbaumの中に入ってくる。]
ユリアン、今日のオススメは何だ。
大豆入りメニューじゃないだろうな?
はい、こんばんは。
[微笑と共に挨拶を返し。
それから。
軽い口調の問いに、紫と翠の瞳を、夜闇に包まれた遺跡へと向ける]
……眠れる強き力は視えた。
今はまだ……まどろんでいるだけのようだが……。
移ろおうとする時が、あれをどこかへ誘うのか、それとも眠らせておくのかは、まだわからない、という所かな。
ハインリヒ、こんばんわ。
[挨拶をしながら、手もとのシガーケースにじっと眼を向けます。そう云えば、持っているのはよく見るのですけれども、吸っているところはちっとも見かけないような気がしました。]
そうだよ。ベアトリーチェ。
この前も冒険者が頬をおとしていったんだよ。
ベアトリーチェも落とさないように、美味しいものを食べた後は、しっかりほっぺたを押さえておかないとね。
[耐えきれなくなった...は笑い出した]
眠ってるんだ。
それならいいの。これからどうなるのかは私もわからないけど。
[視線が動いた方向を彼女も見る。
ぼんやりとした波動だけはかろうじて感じ取れるだろうか]
ー北通り・自衛団詰所ー
[若い自衛団員に、過去の冒険談を身振り手振りを交えて披露しているギュンターの傍に近付き、肩を叩く]
すみません、ギュンターさん。少しご相談があるのですが。
ええ、内密に。御付き合い願えますか?
[人の良い笑顔で頷いたギュンターと共に詰所を出る]
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