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─大広間/回想─
見つけたというか、完全に偶然……なのだと思うがな。
俺が、荷物を預けたつもりのところに、それだけがあった。
[崩れた笑み>>739に、苦笑めいた面持ちでこう返す。
自分の荷物が見つからなかった事には、やや、複雑なものがあったが。
それを露骨に出すほど、無神経ではないつもりだった。
その後は、場所を変えて壁に寄りかかり。
目を閉じて、ぼんやりとしていた……のだが]
─大広間─
……調子がいいヤツの方が、珍しいと思うが。
[呼びかける声>>795に、閉じていた天鵞絨をゆっくりと開きながら返す。
一度目を閉じると、どうにもすぐに焦点が合わない。
それへの苛立ちは押し殺しつつ、は、と一つ息を吐く]
……で、何か用か……って。
それ、は。
[差し出された、黒の鞄。
外で動くときには必ず持ち歩いていた、見慣れたもの]
……確かに、そうだが。
一体、どこに。
[見つめてくる視線>>791に会釈をした。まだ名前を聞いてない女性だと思ったけど、いい匂いに空腹を思い出したから食事を先に。]
ん、美味しい。お腹の中から温まって、生きてて良かったと思う。
[大袈裟でなくそう言う。体中に力が湧き上がる気がする。]
―部屋A(厨房)壁際―
[老人の部屋を睨みつけていたが
ふと、思い出したように
亜麻色の髪のひと房、
頬の横辺りのほどけてきていたそれを編みなおす。
綺麗に、きちんと。詰めて、慣れた手つきで。
鞄も荷物も壊れていたけれど
紐だけは使えそうだったから
先はそれで縛ってしまう。
解けないように。
手癖のように。
手遊(すさ)びのように。]
[女が会釈をしたならば、目礼で返した。>> 799
そういえば、名前も知らない。
ゆるり、と指先で編んだ髪を撫ぜてから
手を離した。]
― 回想/扉C前→部屋C ―
ノーラさんありがとう。
英語読みの方ばかり出てきちゃって、
頭2文字出してくれて助かりました。
[ちなみに英語読みはイージス。
イージス艦という単語のイメージが強く、
そこからなかなか離れることができずにいたらしい。]
エーリッヒで構いませんよ。オトフリートさん。
エンツェンベルガーって長いし、舌噛みますし。
僕も、時々噛むんですよ。
[そして、ノーラに満面の笑みで
礼を述べていれば後ろからかかる声。
続く彼の言葉に、どこか居づらそうな表情を作りながら、
ひとまずは呼び名の訂正を願う。]
─大広間─
……それでも、まだ、俺はマシな方だろうな。
[数値もさほど高い訳でなく、四肢に影響が出ているわけでもない。
そういう意味では、比較的マシと言えるだろう、と。
そんな思いを込めて呟いて]
……ロッカーの、奥?
なんで、そんな所にあったのやら……。
[呆れたように呟きながら、鞄を受け取り]
……いずれにしろ……ありがとう、というべきところだな。
中がどうなっているにせよ、行方不明というのはいい気はしないしな。
父が、ここの医者 兼 研究者なんです。
[ノーラが遠まわしに説明してくれるのを受けて、
補足のように端的に告げる。
残された星が17――目覚めた人が17名という情報を聞きながら、
会話を邪魔しないよう、先に医務室へと足を運んだ。
そして一つ一つ物品を確かめて行く。]
……学校の保健室よりは、マシだとは思いますよ。
どのくらい時間が経ったか分からないので、
薬によっては使用期限の問題がありますけど。
[けれど、完全に自分の世界に入るでなく、
(>>782,>>783)話を振られればそれには笑顔で答えた。
薬が使えるなら点滴や注射くらいはできる設備はある。
流石にオペは――器具もだが自分の腕ではできないだろうが。]
あ、そっちにも薬ありますか。
どうだろう、使えるといいんですが……。
[薬品庫があるとの言葉に、探索は其方に移る。
教師だったという男と、星詠の女の会話を背に、
1人黙々と薬品を確かめて。]
……運命、孤独、か。
[ポツリと聞こえた単語を口の中で転がし、ぐっと身体を伸ばす。
――身体は均等に重い。少しの調べ物で随分と疲労感を覚えた。
ついでに言えば、空腹感も。
それは、鼻孔をくすぐるシチューのような香りの所為だったかもしれず。]
え〜っと、お腹、すきません?
[くるっと身体を反転させると、そこに見えたのは、
盲目の少女と、その少女を気遣う大人2人。]
そうしてると、親子みたいに見えますね。
[黒髪同志の親から、金髪の子どもはちょっと無理があるかな
……と、口元を綻ばせた。]
― 回想/了 ―
……ん?
[ふといい匂いがして、私はくんくんと鼻を鳴らしながら辺りを見回す。
どうやら、匂いは横の部屋からする模様。]
あれ? いつの間にかあそこの扉も開いてたんだ。
[無意識らしい仕種>>808は視界の隅を掠めるものの、追求する事はせず]
……ま、確かにそうだな。
むしろ、知っているヤツがいるならば出て来い、という所か。
[言いながら、軽く肩を竦める。
相手の荷物に関しては、追及しなかった。
状況からすれば、見つかっていない可能性も高いだろうから、と]
それでも。
[顔を逸らしての呟きに、こちらも小さく呟きながら、鞄を開けて。
最初に目に入ったのは、一冊のアルバム。
自然、口元が綻ぶ]
……過去の栄光の類かも知れんが、研究の成果をまた見れるのは、悪い事じゃない。
―医務室―
教師でしたのね。
[そう思えば、運命を持たないという発言は――どこか違和感を覚えた。
ホワイトソースの香りに遠くの開かれたばかりのもう一つの扉を見る。あそこから匂いが漂って来る。]
…
[親子みたい。]
…
[エーリッヒの言葉には僅かに悲しげな顔を黒髪の隙間から見せてしまったかもしれない。一瞬だけ俯いて、表情を隠そうとするだろう。彼が口元を緩めたのに気づけぬまま]
何かお腹に入れた方がきっといいわ。
[ベアトリーチェにも行こうと促し、エーリッヒの傍まで歩めば漸く顔を上げて、行きましょう、と小さく呟いた。]
……なに?
[疑問の声>>809。
天鵞絨を瞬いて、周囲を見回せば、目を閉じる前は閉ざされていた扉が開いて]
……さて。
俺も、周りを見ていない時間が長かったからな。
何にせよ、食糧事情に光明は差したようだが。
−B−
それなり、かな。
[歩いた場所]
[見たもの]
[沢山あるけれど]
そう、なんだ。
[焼け落ちた]
[消防士だという]
───今は、撮る気になれない。
[人を撮るのは]
[口を噤んで]
[カメラバッグを持って]
[足は安置室へ]
[やや現在よりも前の時間の事]
―大広間―
[イレーネと話していると、二つの扉が次々とあいた。
様子を見ていると、片方は厨房、片方は医務室のようだ。
何より、さっそく料理が作られていることに驚く。]
…………。
[そして、今度医務室に向かう。
そこにはエーリッヒや、オトフリート、ノーラ、そして、金髪の子がいた。]
―回想―
[>>741エーリッヒの言葉に不思議そうに首をかしげる]
難しい? だって、朝と夜の空気は違うもの。きっと、他の人が視界に色を見るのと同じくらい、私にとって当然のことなの。
形は指でなぞれば判るけど、色は、わからないから。
[パスワードを解く様子を聞きながら、後ろの扉でも同じようにやっているのを知ると、楽しそうに笑って]
この扉の向こうって何かな?
[耳に届く電子音はかすかに。向こうの扉が開いたらしい]
Good、Luck……。
いい言葉ね。
[あちらの部屋から声が漏れ聞こえてくる。食糧の話が聞こえて、ほっとする。口にはしなかったが、お腹が空いていたから]
こっちもあいたのね。向こうは食糧庫みたいだけど、こっちは……。
[エーリッヒの声のすぐ後、目の前の扉の開く音。鼻をつく薬品の匂い。閉じられていた向こうから、ふわりと空気が身体を包んだ気がした]
医務室?
て。
……こんにちは。
[背後の存在にびくりと体が震える。声をかけられると、その声色に悪い人ではなさそうだと安心したように息をついた。
促されるままに医務室へ入ると、たくさんの匂い。>>792カチャカチャと響く音。瓶のぶつかる音に、湧く疑問。自分のためにしてくれているのだとは判らず、左手で薬棚へと触れた]
薬品庫も、あるのね。この病気のための医務室なのかな。でも、特効薬がないなら、職員さんの?
ここの、私達以外の人って、どこに行ったんだろう?
[ぼんやりと、そんな疑問を口にした]
−安置室:現在−
───ッ
[喉が空気を吐き出す]
[咳が、一つ二つ]
[見つけたプラグ]
[眠っている間に形式が変わっていなくてよかった]
[床の上に腰をおろした]
[遠くから声が聞こえる]
[またどこか開いたらしい]
[何処に繋がる扉なのだろう]
[興味はあれど]
[今はこちらが重要]
[彼らはちょうど、厨房に向かう時だったろう。タイミングとしてはすれ違ったかもしれない。
だが、まずは確かめられることがあるかもしれないと、医務室に入った。]
……薬は……
[見ると奥に部屋がある。>>787]
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