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あ、ほんとだ、おっきいね。
[ミハイルに会釈をして、ロランの隣から獲物を見る。
その大きさになるほどと頷いて]
分けてもらえるなら、ありがたくいただきます。
いつもミハイルさんには獲物分けてもらっちゃってますから、
今回もご飯、作りに行きましょうか?
[年上の人を見上げて尋ねた。
獲物を分けてもらう日はいつもそうしている。
ロランにもいる?というような視線を向けた。
兄がイライダへと声をかけるところは見ていなかったけれど。
それでも兄の未亡人への憧れというかなんと言うかな感情は、妹はまるっとお見通しだったので声をかけているのをみても生暖かく見守るだけだったという]
[ロランの車椅子が見える。
ふわふわと揺れる軽やかなカチューシャの髪も、
得物を抱えて帰ってきたミハイルの姿も見えていた、けれど]
は、反則はイヴァンだって。
だって……、もう。
[添えられた手が熱い。
見返す彼の頬も赤く染まっているのに、
ほんの少しの安堵を得て、ボクは赤い顔のまま少し笑った]
あ、みんな来たね。いこ…っ!
[イヴァンの手を、きゅっと握る。
でも人前では恥ずかしいから、ボクからは離してしまう。
繋がれたままなら振り解くことなんて、絶対ないけど]
ロラン!出てきたんだね。
リトヴィノフさんも、大漁だなあ。お疲れさま!
[殊更に元気な声を出して、ボクは照れくささを誤魔化した。
成功したかは良く分からないけど]
[用意する食事は三人分。とはいっても二人分に手をつけられることもない。
切った花を整えて、ぶかぶかの指輪と小さな紐をよった腕輪をそっと陽にあてる。
祈りの言葉を小さくこぼせばそこで日課は終わり。
広場の方が騒がしいのに漸く気付けば、そっと立ち上がり、引き出しの中に形見をしまうと、外へと出た。
集まる人々に、眉を寄せる。
ちなみにマクシームの視線の中に潜む憧れは、知っているのかいないのか、まったくもって脈がない対応なのもいつものことだったりもする]
―― 広場 ――
じゃ、反則同士で共犯だ。
一緒に審判に怒られよう
[そんな風に幸せ噛み締める。でも気がつけば(周囲に目が行くようになれば)お天道様も空高く、ここは開けた空間だった]
…………。
[後悔は全くしてないけれど、頬の赤みが加速して、かなりいたたまれなくはなった。添えた手を一度ぎゅっと握ってから名残惜しげに離してしまった]
やあ。
お疲れ様です。
こっちも無事に終えてきましたよ。
[ロランたちには片手を上げて挨拶。
ミハイルを見れば、森にいっていたのだろうとあたりをつけていた]
[キリルの元気な声に、視線を向ける。
イヴァンと共に居る様子に、膝の上で手を上げるに留め
視線をすぐに逸らしてしまうのは、何時もの事ではあるが
一応ロランなりに最大限に気を遣っている心算だ。
ミハイルへと視線を戻し、口の中で言葉を転がす]
…――狼が荒れているのは、珍しい事?
[彼がカチューシャに冗談らしきを言い笑い声あげるを聞き
視線は変わらずふらふらと、蝶のそれの如くに彷徨う。
レイスの姿が見えれば、熱冷ましを貰わないと、と、
思い出す事もあり、暫し視線をそこに留めた]
―― 墓地 ――
[遠く獣の啼く声が聞こえた気がして男は森の方へと顔を向ける。
耳をそばだて其方に意識を集中させた。
暫くそうしていたが、男はゆると左右に頭を振る]
気にしすぎ、だろ。
[自嘲するように呟いた。
旅人の墓へと向き直ると]
せめて安らかに……
[祈る仕草をみせ目を閉じる]
[男は不意に柳眉を寄せて目を開けた。
軽く握った拳で鼻の頭を押さえる。
堪えきれぬむず痒さを覚え]
……くしゅ、…風邪、か?、
誰か噂してるわけじゃないよな。
[難しい顔をしたまま独り言ちた。
広場で噂されているなど知りもしない]
わあ。これを料理するの大変だね。
ええと……カチューシャさ、これやるんだろ?
一緒にやろう、っか…?
[良く獲物を分けてくれるミハイルは、今回もそう言うだろう。
そしてそれを料理するのは、女の役目。本来はそうだ。
けれどボクは、そこのところがまるで自信ない。
でもそうも言っていられない危機感はあったから、声を出す。
手伝うというより、彼女にはほぼ助手だろう。それでいい]
いや、教えてくれたら嬉しいかなあって。
[何となく付け足す。
我ながらちょっと、低く深刻な口調になってしまった]
[なんとなく声はかけずらく、そのまま墓地に行こうかと悩んでいたとき。
名を呼ぶ声が届いて、ふわりと笑みを浮かべ、彼のほうへと近づいて]
レイス。
皆集まって、人狼の話をしているの?
マクシームにさっき言われたの。
[少し難しい顔になって。それから首を振る]
でも、人狼なんて御伽噺よ。
…旅人さんのお参りに行った?
―― 広場 ――
あ、これは見事な。
ご馳走してもらっちゃっていいんですか。
[近くまで行けば、鹿の大きさが分かる。
目を見張った。悪いなぁと言いつつも、割と遠慮する気のないようす]
[カチューシャが手を振ってくれたほうに視線を返して]
これ、カチューシャが料理する?
必要な野菜があれば、言ってくれれば新鮮なのをうちから少し持ってくるけど。
[どうする、と彼女に聞いてみる。
メインは花畑だが、自分で食べる分くらいの野菜畑も作っていた]
[イヴァン>>62の終ったという言葉にちょっと瞳を伏せる。
狼に関する話をするロランたちから離れて、キリルの珍しい言葉>>68に瞳を瞬かせた]
うん、いつもどおり、ね。
キリルが手伝いたいって珍しいね。
[きょとんと瞬いて。
教えてほしいとまで言い出すのに、ちらりとイヴァンのほうに視線を向けた]
じゃ、一緒にがんばろう。
[にこりと笑って頷く。
幼馴染の恋は素直に応援するけれど、そうやって思いあえる相手がいることは羨ましくもあった]
ありがとう、イヴァンさん。
野菜、分けてもらえるのなら――
[そして必要なものを告げる。
鹿肉の、堅い脛肉とかは煮込みに回すからそれようの根菜だとか、サラダ用の菜っ葉だとか、すらすらと出てくるのだった]
―― 広場 ――
まぁ、狼が襲ってきたらと思えばなかなか心落ち着いてばかりもいられないさ。だけど、大丈夫だよ。さすがに村の中にまでは入ってこないと思う。
雨でも降るんだろ。そのうち落ち着くさ。
ね、ミハイルさん。
[ロランの様子を見て、少し安心させるように言った。
そばのミハイルにも同意を求めてみる]
キリル。怪我だけしないでね。こいつ随分大きいから。
頑張れ。
[キリルの申し出と、カチューシャの視線。
ついつい嬉しくなって口元が綻ぶ。自意識過剰だろうか。
それでも楽しい。上機嫌でカチューシャの注文の野菜をメモをした]
了解。カチューシャの家にきっちり届けておく。
キリル、また後でね
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