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ナター…リエ…?
[遠くてよく見えなかったが、その声は。]
参った。
本当に、驚く事ばっかりだよ。
[頭に手をやり、流れるように髭を撫でた。
ついで、ユリアンの同調する声を聞き、うんうんと大きく頷いた]
…。
[視線を彷徨わせるアーベルを見ると、怯える小動物を驚かせないようにするかのように、そっとアーベルの肩に手を置こうとした]
[いつもの通り、がたがたと扉を閉じていた家具類をどかし、廊下に出ると、人があつまっているようだった。クレメンスに目を留めると、]
こんばんは、おや?
はじめての方がいますね。
はじめまして、
僕はハンス・バチャーニーと申します。
どうぞお見知りおきを。
……どこかでお会いしたこと、ありませんでしたか。
こんばんは、ユリアンさん。
まだ、cheesecakeは作ってないんですけれど…
昨日のは、冗談じゃないんですよ?
[smile, and.
からかうように言うのは、ちょっとした悪戯心。]
……つーか、てめぇっ!
[ふと、物思いに耽っている間に後ろに回られ]
『……ちっ……『幻魔』らしくねぇな!』
[過ぎるのは苛立ち。
目覚めてから、精神を乱しすぎたかと思いつつ、無意識の内に、身体を沈める回避行動を取って]
う…
[アーベルは前々から鋭いと思っていたが…。図星をさされてクレメンスは少し怯んだ。だが、これくらいでめげる神父ではなかった]
ユリアン、よくやったね。
[にっこり]
[ぐわしっ!]
[思いっきり抱きしめ頬擦りをしようと…]
[場の空気が、感動の再会風になっているので]
おお?!ええっと…?!
僕下でお茶飲んできますね。
はいはい。ではでは。
[邪魔しちゃ悪いとにこにこ階下へ降りていき]
アップルティーがいいですねえ。
どこにあるかなっと…
[ごそごそとキッチンの物色をはじめる]
[がたがたという音が収まると、扉が開いてハンスが現れた。
目礼だけで挨拶を]
あ、どうもハンスさん。
ハンスさんが来る前っていつも、がたがた音がする気がする。
[一体部屋はどういうことになっているのかと聞いてみたくなりつつ。
近付いて来たナターリエはチーズケーキがまだであることを告げる]
うん、こんばんは。いいんだよ、これから作ってくれるんだろ?
……またまた。
[俺の分作ってくれるまで、台所に張り付いてやるからとでも言いたげな目で冗談であることを望んでいる。
しかしからかうように言うナターリエの顔色が、心なし赤い?]
あれ。シスター、風呂上りか何か?
うわっアーベルさん、怒りすぎ!
[彼女の心配をする暇もあまり与えられなかった。
怒ったアーベルは怖いのだ]
…はい♪
[だけども神父様は褒めてくださったからめげない。
そして手も離さない]
[近づくかどうするかwee bit,ほんの少し悩んで。
…近づいたらばれてしま可能性は高いだろうか。
だが、あまり近づかなくても、それはそれで不審を煽るだろう。
but then,
ハンスが下に行く様子に、はっとして。]
あ。
わたくしも、食事、作ってきます。
[頭を下げて、階段へと向かおうとして――]
[目を開けると、薄いセピア色の天井。不思議な感覚。
ベッドから起き上がって、部屋をしげしげと眺める。
立ち上がって、どうやらシャワールームらしいところを見つけ入った]
服を着る。
お屋敷の、外の様子を見る。
1階のおじいさんの話を、聞く。
みんなと、お話してみる・・・。
[シャワーを頭から浴びながら、今日することを、無表情で口に出してみる]
[シャワーを浴び終わると、タオルで頭を拭きながらクローゼットまで行き開けた。服は部屋と同じく華美では無いけれど、上等そうなものばかり。
1枚の服を手に取ると同時に、ごとん、と下で重い音がした]
・・・・・・。
[それはナタだった。
持ち上げてみると、よく手に馴染む。森で薪を切る時など使っていたものに、そっくりだった。
新品にしか見えない服や家具と見比べて、このよく使い込まれたナタは、とてもアンバランスに感じた]
[少し足元がふらついた。
そっと壁に手を着いたのは、何も不自然さなどなかっただろうか。
顔が赤い、ユリアンに指摘されて。]
えぇ。showerを浴びていたので。
…ふふ、食べすぎはいけないんですよ?
>>51
うわっ…
[しかしいつの間にかアーベルの肩は、その手に掴めていない。
身体を低く沈めることですり抜けられ、彼はそのままサイドに飛んで、思いっきり逃げてしまった]
そっち行った!捕まえて、ハンスさ……ああっ
[早くもハンスはその場に居ない。
のんびりした喋り方や見た目に見えるのに、行動が早いようだ]
ユリアン、時代の移り変わりというのは我々が思うよりも早いようだ。
[クレメンスは背中に哀愁を漂わせながら呟いた]
ナターリエ、少し待ちなさい。
ったく……。
[立ち上がりつつ、一つ、息を吐く]
不用意に俺の後ろに回るんじゃねぇよ……。
[小さな、小さな呟き。
もし、意識が遠くを彷徨っていなければ。
背後に回られた時点で、『幻魔』としての動きを取っていたやも知れず]
っとに……調子、狂うぜ。
[内心の緊張、それを押し隠すように、悪態を一つ、ついて]
[書斎の中にいるミハイルと目があって、幸せそうに笑う。ミハイルの目に映るその顔は、遠い記憶の母と重なるだろうか]
[微笑むはエルザにあらず。…リベラ]
抱いてあやした子よ
何もねだらない小さな男の子
命もあげるよ
[ゆっくり書斎に向かって歩いていく]
生まれたくないのに生まれでた
おまえが苦しまないように
命もあげるよ
[手を伸ばせば、一陣の風。ミハイルの目の前で窓が開く]
>>58
……もう行っちゃいましたよ。
[そしてアーベルが逃げた事に、この神父は気付いていない。
マイペースな人だなぁと、抱きしめられることで間近に迫ったクレメンスの顔を眺めた。
半笑いのようなユリアンの顔は、呆れた表情にならないよう頑張っているからかもしれない]
(まぁそこが面白いんだけどさ…)
…ぐぇ。
[しかし力はそれなりだ]
み、みえますか神父様、おれです、ユリアンです。
おれはアーベルさんほど、がんじょうじゃないんで…ぐぇー
[苦しみながらも、目の端で階段を下りようとしてふらついて見えたナターリエを心配する]
しすたーも…しゃわーの浴びすぎはよくないとおもうな。
のぼせたの?ほら、ふらついてる…
かいだん下りるときあぶないだろ。
showerのあびすぎ、なんてことはありませんよ。
大丈夫です。
[smile...しかしそれは隠しようもなくpink。
呼び止められたにもかかわらず、...は階段の取っ手を掴む。
ふわり。
視界が、ゆがむ。
そう思った時には、バランスが取れる状態ではなく]
[昨晩、まだ広間に残っていながら聞いた扉の開く音。
足音を伴わないそれを思い出して、彼は1人微笑んでいた。
つい、先程まで。]
―裏庭―
[裏庭の壁に、屋敷と同じように乱れ一つ無く美しく連なる壁に、唐突に開いた穴。
「神の箱庭」の名に似つかわしくないな――表門の錠の硬さを確かめた事を思い出して、視線を投げれば。
穴の奥、壁の向こうには あか 。
屈んで身を入れ外を覗き込もうと
して手を掛けたままの姿勢で止まる。
身 を 乗 り 出 し て は い け な い 。
何かが言う。
久しく感じていない圧迫感を感じ、視線だけを奥に。
目が合う。]
うむ、見えるとも。
っとと、力をいれすぎてしまったみたいだ。すまない。
[ユリアンを解放すると、肩をニ三度ぽんぽんと叩いた。]
ユリアン、もっと元気よく笑うと男前だよ。
[半笑いが自分の所為だとは気づいていないようだ。
モノクルさえあれば、もっと普通の反応が出来るのだろうが…。
ナターリエが視界の端で揺れたように見えた。
クレメンスは、駆け寄った]
ナターリエ、また風邪を引いてしまったのかい?
[支えようとする]
[人の集まりが見え、そちらへ廊下を進む。プレートの名前を読みながら。
そうか、蒼い髪の青年はアーベルというのね、と、昨日声を掛けそびれた場面を思い出し]
・・・おは
[みんなの傍まで来て、声を掛けようとしたとき、突然抱擁シーンが始まった]
元気出して下さい神父様。
確かに人はいつまでも腕の中に抱いておける子供じゃないけど、アーベルさんの場合照れてるだけですよ。
たぶん。
[小さく見える背中を見ると、そんな風に慰めずにはいられない。
アーベルの意識が常のようにその周囲に保たれていれば、実は自分の身も危うかったとも想像だにせずに、また一人、紫のワンピースを纏って廊下へ出てきた人物に顔を向けた。今度は手を振る]
お、イレーネ。
[年上であることを考えれば敬称を付けるべきだろう。
しかし幼くも感じる一人称や喋り方で、ついつい同年代に話しかけるようにそう挨拶した]
[引き寄せられるように窓へと向かう]
[生まれてすぐに引き離された母]
[けれどその腕の温もりは記憶の底に確かに在り]
は、は、う、え … ?
[周囲のものは既に何も意識に入らず]
[唯、伸ばされた腕のほうへと身を乗り出して]
[出てきたイレーネに軽く会釈しつつ。
よろめくシスターの方を見やる]
……熱だしてんな、あれ。
[呟きつつも、別に手を出すつもりはなく、神父が支えようとするのを眺め]
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