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無事だったようで何よりじゃ。
[まずはそんな言葉を、ドロテアにかけるのです]
おや、珍しい花を持っておるのう。
ホラントの所へでも行くのかのう?
[黒い花を見たおじいさん。目をぱちくりとさせました]
[無事で何より、という言葉に、ほんの少し表情が和らぎました。]
……そう、ですわね。滅多に咲かない花ですわ。
ホラントさんの所ではありませんけれど……もしかしたら、行く事になるかも知れません。
[次の問いかけには、少しだけ曖昧にこう答えます。]
[小鳥は地面で羽づくろいをしてから、ドロテアとベリエスを見上げます。
そうして、なんだか困ったように首をかしげるのでした。]
[ふうわりと羊雲のように浮かんだ羊飼い。そのままふわふわ漂っていると青い小鳥が近付いて来ました。普通の小鳥でないことはすぐに判ります]
あれあれ?おまえさんは、もしかして…
[青い小鳥の黒い瞳は、どこかで見かけた色でした。けれど全部を口にする前に、小鳥は地面に飛んでいきます]
[小鳥がころりと転げると、アルベリヒはふわふわ傍に漂って行きました]
大丈夫かい?
[小鳥と一緒に見つめるのは、天鵞絨のような黒い花]
そうかそうか、気を付けてのう。
……ところで、ルイどのは見なかったかのう?
[それはドロテアにとっては二度目の質問になるでしょうか。返ってくるのは同じ答えかもしれません]
チィ。
[アルベリヒにお返事をするように、小鳥はひとつさえずりました。
やっぱり困ったように、首をかしげたままでしたけれど。]
はい。
[気をつけて、という言葉に、素直に頷きました。]
ルイさんとは、昨日少しお話をして、別れたきりですわ。
……宿に戻る、と仰っていましたのに、戻られていないと、ゼルマ様からお聞きしました。
[その花をどこかで見たことがあるようにアルベリヒは感じました。けれどどこで見たのかは思い当たりません。ただなんとなく悲しくなって、黙って首を振りました]
やれやれ、なんてこった。
[ドロテアがルイの名を口にするのを聞いて、アルベリヒは、自分を見上げる小鳥を見つめました]
お前さんは、ドロテアに何か聞いていたのかい?
きっと聞いていたんだな。
そうじゃの、わしも宿屋にいたが、確かに戻ってきた気配はなかったようじゃ。
ふむ、それならわしも、もう少し探してみようかの。
邪魔したのう。
[と、おじいさんはドロテアに頭を下げるのでした]
[旅人の名前がきこえたとたん、小鳥はこんどは反対側にくびをかしげるのでした。]
チ、チ。
[小さく鳴いてみるのですけど、やっぱりそれはふたりには聞こえないのです。]
[牧師はしばらく広場にいましたが
やがて立ち上がると、
遠くから聞こえてくる
鴉たちの鳴き声に導かれるように
牧場の方へと向かいます]
いいえ、お気遣いなく。
[頭を下げるご隠居に、にっこりと笑ってゆるく首を振ります。]
それでは、わたくし、参りますね。
……御隠居様、もしルイさんにお会いできましたら。
『探し物を見つけました』と伝えていただけますかしら?
[言伝る相手は、いないかも知れません。
それでも、もしかしたら、という思いから、こうお願いすると、また、慌しく歩き出しました。]
[てく、てく、と牧場へと続く道。
向こうからはパジャマ姿の少女が歩いてきます。
彼女の脇には、紅白の羊。
彼女の後ろには、赤い足跡]
こんにちは、アナさん。
昨日はよく眠れましたか?
[怯えた様子の羊を見やり、
牧師は少女に丁寧に挨拶をします]
そうか。
それじゃあ、ドロテアは心細いだろうな。
[溜め息をついて(もう息はしていないので、格好だけです)アルベリヒは牧場の方を見やりました。遠くにドミニクの大きな背中が見えたでしょうか]
なあ、旅人さん…ルイ。ドミニクはほんとは優しい奴なんだよ。
出来たら、恨まないでやってくれな。
[ふわふわと漂いながら、アナとドミニクの会話もアルベリヒには聞こえていたのでした]
ええ、きっとお伝えしておこう。
[そう言って、慌ただしく行ってしまったドロテアの背中を、おじいさんは見送るのです]
[それから、おじいさんは、村のあちこちを探しました。
そして、いつしかその足は、村の外れへと。
さらさら流れる川のそばへ、少しずつ近づいていきます]
−−牧場−−
[ドミニクを見つけたゼルマは我慢が出来なくなり、単刀直入に質問します。]
ドミニク。あんた、ルイを手に掛けたんだって?
[つき従うヴァイスは少しばかり逃げ腰です。]
チ。
[小鳥は『伝言』を聞いて、ひとつ鳴きました。
地面からぱたぱた飛び上がって、ドロテアの背中を見ています。]
チチ。
[それからアルベリヒに振り返って、もう一声。
「はい」なのか「いいえ」なのか、それとももっと別の答えなのかは、*分かりませんけれど。*]
[どうしましたシリーさん?ああ違いますか、デリーさん。
いいえ、アリーさん、エリーさん、その立派な角はイリーさん?
もしかしたら、その毛並みはベリーさんでしたか。
牧師は思いつくままに、羊の名前を呼びました]
え、アルベリヒさんが行方不明なのですか?
[揺らめくランタンの灯りを見ていた牧師は、
少女の言葉に、驚いたように身体を仰け反らせます]
[ぱたぱたと、教会へ向けて急ぎ足。
でも、そこには人の姿はありません。]
……どちらへ?
[ちいさく呟いて、村へと引き返し。
たどり着いた広場で話を聞くと、牧師様が牧場の方へ向かわれた、という話を聞けました。
どうかしたの? という問いに無理に笑ってなんでもありません、と答えるとまた急ぎ足。
牧場へ向けて、走るのです。]
[木こりは牧場へ向かいます。
緑の中の羊雲たち、その陰に赤い果実を見つけます。
羊飼いの帽子が中身をなくし、ちょこんと鎮座してました。]
からだをなくした…食われちまったってことか。
羊を守ろうとしたか、アナを守ろうとしたか。
アイツなら……アルベリヒならどっちもだな。
[木こりは涙もろい羊飼いを思い、大きく息を吐きました。
今日の木こりはずた袋なんて持っていません。
羊飼いの家からシーツを借りて、残された欠片を集めます。]
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