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どうしてこんなことを。
団長さんはあなたを疑っても手を出そうとはなさらなかったのでしょう。それだけ生きて欲しかったのではないのですか。
[ガタガタと運び出すための準備に走るのは団員達に任せて。
開いたままの瞼を閉じさせ、ハンカチで口の周りや目尻を拭う。頬には硬く張り付いた痕もあった。泣いて泣いて、泣いた末にこの手段を選んだのだろう]
生きろ、とは言われませんでしたか?
私はそれを支えに生きている。
自分から命を絶つようなことは出来ません。
[それでも共感してしまいそうになり、声に非難の調子を含めた]
それとも、誰も殺したくありませんでしたか。
もしそうなら、優しいけれど……愚かですわ。
[言ってから、死者に掛ける言葉ではないと口を噤んで項垂れた。
そうしていると離れるようにと肩を掴まれ、大人しく従った。
もう夜が近かったか、ランプの灯される前の広場は薄暗く。
宿に戻ると、ヨハナが自殺して遺体は自衛団が運んだことを俯きがちに伝えた**]
─ 前日/宿屋 ─
……ほんとに、な。
[厄介、という部分と、何も起きなかった、という部分。
ウェンデルの言葉>>27はどちらも同意できて、幾度目かの息を吐く。
同じ事を口にして苦笑する様子>>33には、みんな同じか、とこちらも苦笑い]
そんな簡単につくものじゃない……って言っても。
今は詮無いんですけどね。
[ノーラの口にした決心という言葉>>34、それは今の自分に欠けているもの。
わかっていても──未だ、迷いは大きかった]
それはわかる、けれど。
……護る、っていうのは、時に特別な意味も持つ。
気軽には、言えないんだよ、俺の場合。
[>>45 澄まし顔で言われたなら、少しだけ真面目に返して。
迷うような間を置いて返された言葉に、僅かに眉を寄せる]
……そう、ならん事を。
祈っとく。
[そこは誰にも確約はできないから、それだけ言って]
……生憎と、そういう宛ては今の所、ないな。
もしこれからできたら、その時は相談させてもらうわ。
[悪戯な笑みに返すのは、冗談めかした口調。
それから、少しだけ真面目な面持ちに戻って]
……ま、なんだ。
あんまり、抱え込みすぎるなよ?
気を鎮めるまじないなら幾つか知ってるし、きついようなら、相談乗るから。
[口調は軽いまま、それだけを告げる。
何事か内に秘めているように見える様子は気がかりだが、不用意に促す事は避けるべき、と思っていたから]
[その後は、早々に部屋に引っ込む気にもなれず。
食堂でぼんやりとしながら、時を過ごしていたのだが]
……あ……それなら、俺も……。
[ヨハナの様子を見に行く、というノーラの言葉>>58に腰を浮かせるものの、やんやりと断られて結局腰を下ろした。
様子は気にはなるが、かける言葉が見つからない、というのも事実。
それに、大勢で行けばまた気を使わせるかもしれない、と。
そんな風に考えて]
……それじゃ、お任せします。
[そう、言うに止めてノーラを見送り。
お茶のお代わりをもらうと、ぼんやりとその水色を見詰めて──]
……え。
[やがて、もたらされた報せ>>61に、惚けた声を上げて瞬く]
自殺…………って。
[最初に浮かんだのは、何故、という言葉。
けれど、それを音に変える事はできなかった。
恐らく、それは誰にも答えられないから]
…………。
[ぐ、と、組紐飾りの玉を握り締めて、漣立つ心中を押さえ、それから]
…………部屋、戻る。
[誰にともなくそう告げて、部屋へと戻った]
─ 前日/宿屋・自室 ─
……なんで、だよ。
[一人になると、口をつくのは押さえていた言葉]
失ったから? 奪われたから?
それが、苦しかった?
[止め処なく、零れ落ちるのは荒れた感情の一端]
……その結果に自死を選ぶほどに、辛いもの?
[母が亡くなり、父も病を患って命を落として。
その時は、確かに言いようもなく苦しかった、けれど]
……わかんねぇ……よ。
[呟きながら、視線を向けるのは、荷物の袋。
扉に鍵がかかっているのを確かめると、それを開け、中から黒の布包みを取り出す]
……わかんねぇ、けど。
[しゅるり、と解いた包みの中から出てくるのは、黒の鞘に納まった剣と、横笛。
どちらも、この地方では見られぬ装飾の成されたもの]
……こんな形で、死が重ねられるなら。
例え、一つしか選べぬものだとしても。
使わない、選択肢は……なし、だよな。
[小さく呟いて、黒の鞘を撫でる]
……問題は、どこに向けるか、だけど。
は……それこそ、『想い人』でもいれば、迷わずに済んだんだろうけどな……。
[先のカルメンとのやり取りを思い出して小さく呟く。
とはいえ、細工一途に打ち込んできた青年にとっては、知り人は等しく尊いもので。
そこから、己が魂をかけて喪失を忌避する一人を選ぶには、要素は足りぬまま。
曖昧な力は、在るべき形を取ることはなかった。**]
[自宅に戻ってから間もなく、外が騒がしくなる。
彷彿するは朝の騒ぎ。
また何かあったのではと胸騒ぎがして様子を見に外へ。
行き交う自衛団員の一人を呼び止めれば
ヨハナの事が伝えられて、暫し声を失う]
そんな……
[宿に向かう道中でのヨハナの姿が浮かび
女は何か堪えるように柳眉寄せ目を伏せた。
案じていたライヒアルトやウェンデルの姿が過ぎり]
……あのとき、様子を
[見に行っていれば、とそんな事を考えるが
既に時遅く、過ぎ去った時間は戻せない]
[ふるり、首を振るい女は自宅に戻る。
手早く必要な荷物を纏めて鞄に詰め込んだ。
アーベルから預かった宿の部屋の鍵を握り締め
エーリッヒから貰ったキャンディをポケットに入れる。
急ぎ足でゆく先は
少し前に出たばかりの宿。
其処ではノーラがヨハナの事を伝えている所だった]
― 翌朝/宿の一室 ―
[宿の部屋で女は荷物を解く。
スケッチブックを捲り新しいページを開いた。
一度目を閉じると瞼の裏に浮かぶのは近しい隻眼の男。
ゆる、と目を開きペンをとるとその輪郭を描きかけて]
――…、
[ダメ、というかのように横に振られる首。
浮かんだ其れを打ち消してもう一枚捲る。
暫し考えて、フードを目深に被った旅人の
幼さを感じさせる金糸の女性の姿を描き出す。
澱みない白の中に佇む姿は写し鏡のようにも見える。
変わりなく描かれた姿を暫く見詰めてから
女は何処か物憂げに目を伏せた。
ゲルダの悲鳴を聞くのは、その少し後のこと**]
─ 昨日/宿屋 ─
[周囲を観察するように見回していると、カルメン>>50と目が合った。
首を傾げられたので笑みを向けておいたが、何か声をかけたりはしない。
ただ、カルメンも何か様子がおかしいように見えて、後で声をかけようかと考えた。
尤も、その日は色々とすれ違ってしまい、声を掛けられず終いとなってしまったのだが]
[ノーラがヨハナのことを伝えに来た>>61のは日暮れ近くだったか。
その話を聞いて隻暗緑を円くする]
ヨハナさん……どうして……。
[こんなことになるならあの時点で探しに行くべきだったと、酷く後悔の念を抱いた。
けれどそれがヨハナの望みでもあったなら、引きとめても無駄だったかもしれないと、そんな風にも思う。
結局は悼むことしか出来ず、様々な想いを飲み込むように紅茶を飲み下していた]
―前日/宿屋食堂―
……。え?
[紅茶を飲んで、落ち着いて、うとうとと眠りに落ちかけていた頃の事でした。
美術商のお姉さん>>61が、団長さんの奥さんがもう戻って来ない事を伝えました。
見に行かなかった事を後悔する声、嘆く声、色んな声が上がる中、僕はただただ呆然としていました]
……ほんと、に?
[疑っていたわけではありません。でも信じられなかったのです。
さっきまで確かに生きてここに居た人が、もう居ないだなんてことが。
その後のことはよく覚えていません。
多分促されるようにして>>74部屋に戻ったのだと思います]
―翌朝/宿屋個室前廊下―
[目覚めは、昨日と似たようなものでした。
違ったのは、上がった声>>53が昨日よりも近いところで聞こえたことです。
僕は支度もろくにせずに部屋を飛び出して]
……。
[並ぶ個室の扉が一つだけ、開け放たれているのを見ました。
僕はその部屋を借りた人を知っています。一昨日、僕は彼女がそこに入って行くのを見届けてから、自分の部屋に入りました]
……。嘘、うそだよ、そんな。
[何が覚悟できたというのでしょう。
僕はまだ、少しも覚悟なんかできていなかったのです。
少なくとも、“その“覚悟は]
[覗きこんだ部屋の中には、昨日の朝見たのと同じ光景がありました。
いいえ、完全に同じではありません。役者が違っていました。
動かない身体を抱きしめるのは、団長さんの奥さんではなく、刺繍師のお姉さんでした。
そして、団長さんの代わりに]
……、ロミ……
[僕の友達が、そこにいました]
―回想:腕の中の少女が生きていた頃―
[美術商の女性が報せた訃報>>61には、目を見開いて。
ガタン!と音を立てて一度椅子から立ち上がり、
呆然とした顔で暫く伝えた人物を眺めたのだった。
ゆっくりと、自分の手を、見下ろす。
震えてしまうのを、包んでくれたあの手。
自分がおそろしいと感じると言ったことよりも、おそろしいと思うことがあると、言っていた。
それを聞くことは叶わなかったけれど、自ら死を選び取るほど。
おそろしかったのだろうか、と、想いを馳せる。
彼女の手が震えを止めてくれたから、
自分のすべき事ができた、と思ったのに。
だが結局言葉は、ひとつも発さずに
見下ろした手をゆっくりと閉じて―――目を、強く瞑った]
―回想:了―
なんで、……どうし、
[問いかけようとして、口を噤みます。
刺繍師さんはぶつぶつと呟いていました>>54。それはとても聞き取り辛い声でしたが]
…… ころした?
[わたしが、と、確かに聞こえました]
……。
[僕は刺繍師さんが昨日言っていた事を知りません。
“呪い”の事も、友達のことを人間だと言っていた事も。
だから、その言葉は――いいえ、今はそんな事よりも]
……。ロミは……殺されたんだよね。
だったら、人狼じゃ、ないんだよ、ね。
[僕は振り絞るように声を出しました。
彼女を離さない刺繍師さんか、シーツを持ってきたお兄さん>>56か、それとも他か――聞いてくれるなら誰だって良かったのです]
だったら、……だったら、帰してあげようよ。
お父さんのところに、帰してあげたって、いいでしょ……!
[だんだんと語気は荒くなって、視界は昨日みたいにぼやけてきました。
僕は暫く、聞き訳の無い子供みたいに泣きじゃくっていました**]
─ 翌朝/自住居穴→ ─
[今日もまた、起こされたのはリスの鳴き声でだった。
その声を聞いて、もはや嫌な予感しか抱かない。
身だしなみを整え、赤黒いものをつけたままのコートを羽織るとリスをポケットに入れて自住居穴を後にした]
[外に出て直ぐは特に異変らしき異変は見られず、ただ、畏怖の眼差しを向けられるだけだった。
向けられるものは気にせずに、候補者が集まっている宿屋へと真っ直ぐ足を向ける。
宿屋が程近くなってから、騒ぎを聞きつけて来たのだろう、自衛団員達が宿屋の中を窺っていることに気付いた]
何か、あったの?
[声をかけるとビクリとされたが、中から悲鳴と言うか、咆哮のようなものが聞こえたと言う返答を得られる。
それを聞いてすぐさま宿屋の扉を開け、中へと入って行った。
リスは尚も威嚇するような鳴き声をあげている]
……か、か返、ぅ。
―――――あ、アぁ…
[現れたブリジットに向ける顔は、呆けたもの。
ゲルダは涙を流してはいなかった。
それが、不思議そうなものへと変わり、
やがてまたいつもの無表情へと戻る]
……?、
[現れたエーリッヒに肩を掴まれ、ゆるゆると顔を向ける。
焦点合わぬ目で見上げ、口を開いた]
…こ、コシェバ、さん…、に、人間……
ま、タこう、ヤッテ、死ゥ……
[うわ言のように、言葉を紡ぐ]
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