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― 翌日 ―
[学者>>18が椅子から下ろして、失われたのがデザイナーなのだと分かった。横たえられるのを凝視しながら息を吸って吐いて吸った]
なんで、半分だけとか。
バラバラとか。
[そこに意味を見出そうとして、出来なかった。手伝うことがあればと、唇を横に引いて横たえられた遺体に近寄った]
─ 翌日/宿一階 ─
……わからん、ね。
じー様のあれも大概強烈だったが。
[近づいてきたフォルカーの疑問>>44に、は、と息を吐く]
ただ……こうやって見ると、まるで、あれだな。
……遊んでる……って、感じだよねぇ……そうだとしたら、趣味悪すぎるけど。
[半眼で吐き捨てる深緑には、珍しく憤るいろ。
それは一度目が閉じられる事で掻き消えて]
ま、とりあえず、二階まで運ぶか。
このままにしておくわけには、いかないしね……って。
ヘルムートくん、部屋、どこ?
[浮かんだ疑問は、完全に素、だった]
ベア?
[行商人>>37の声に顔を上げた。
蹲っている姿は見えなくて、背伸びして廊下を見た]
お水。持ってくる。
[コップを取りに一度厨房へ戻った]
[徐々に僕の周囲へ集まってくる生者達。
現状、クロエ以外にも生きている人達の中に人狼が居るのが分かっているのだけれど]
……オトフリートさんは、違うな。
彼が為したなら、あんな驚き方はしない。
[あれが演技には見えなかった。
人と判じられたベアトリーチェや、霊能者らしきフォルカーも似たような反応をしている]
そうなると、残りは3人…。
[眉根を寄せるだけで驚きはしないライヒアルト、死体から逃げるようにしているイレーネ。
そして、今までの襲撃現場にはあまり遭遇していない、幼馴染のリズ。
前者二人は、容疑者の中で僕が最も疑っていた人達だった。
ライヒアルトはアーベルを手にかけたことから、イレーネは積極的に人狼を探す姿勢が見えないことから。
ただ、イレーネを疑う理由は、そのままリズにも当てはまるのだけれど、無意識に選択肢からは外れていた]
[僕は自らの死を認め、生きていた時に求めていたものも諦め。
ただ静かに生者達を見詰める。
その瞳は以前と変わらず、虚ろなまま]
― 回想/前日 ―
[ありがとうの言葉>>38に少女は緩く目を細め
それを口にしたフォルカーにのみ小さく頷く。
まだ辛いだろうと思えばそれ以上何かいうのは躊躇われた。
クロエが嘘を吐いているように見えなかったと彼が言えば>>39
少女は少しだけ考えるような間を置いて]
夢をみたのは本当かもしれない、ね。
夢は思っていた事や考えてた事、願った事をみたりも、するし。
[夢を語ったクロエが何を思っていたかは知れなかった。
事実が如何なのかも知れない。
けれど夢は夢。
事が起こる前に言ったように少女は夢を深くは捉えていない]
― 翌日/宿屋一階 ―
[廊下で蹲り咳き込んでいた少女の傍らに人の気配がして
案じる言葉が掛けられた>>37
それがイレーネの声であると気付けど
空っぽの胃からこみ上げ掛けた酸が喉奥に触れ
直ぐには顔を上げられなかった。
けほ、と何度目かの咳が零れ、漸くそれが収まりゆく]
――…イレーネ、さん。
[大丈夫、と強がるよりも少女は彼女の厚意に甘える事を選ぶ]
水、もらえると嬉しい。
[少しだけ嗄れた声音で、たずね>>40に頷いた]
あ……。
[フォルカーの声がして其方へと視線を向けるが彼は既に動いた後>>46]
― 翌日・一階 ―
[順番に人の姿が見えたが、複数いるならばそちらに任せてオトフリートを手伝った。
遊んでいる>>45、との言葉に微かに目を細めたものの。
部屋何処には、知らないのかよという顔を見せつつ、自分も知らなかったとか。]
― 宿一階 ―
どうして遊んだりできるの。
分からないよ。
[学者>>45が憤るところなんて見たことが無かった。
怖さを感じて肩を震わせ首を振った]
ごめんなさい、分からない。
父さんに聞いてみる。
[デザイナーの部屋は覚えてなくてそう答えた。
水を取りに行くついでに聞いてくることになるが、修道士は知っていたかもしれない]
――…ん。
[死を悼む姿にへなりと眉尻を下げる。
惨状に驚き、恐怖し、終わっていない事に絶望を感じた。
ヘルムートとは交流が少なかったせいか
死を悼み悲しむという事をすっかり忘れていた事に
少女は普通をどこかに忘れてきたような気持ちになる]
─ 宿・一階 ─
……あのねー。
部屋行き来するような付き合いがあった訳でもないんだから、さすがにそこまでは知らんって。
[見えた表情に浮かぶもの>>50に、無駄にきっぱりと答える。
遊んでいる、という言葉への反応には気づいても、その場では何も言わず]
俺にも、わかんないね……というか。
……わかりたくもない。
[首を振るフォルカー>>51の様子に、一転、静かに呟いて]
ん、頼むね。
[聞いてくる、という言葉にはきっちり甘えて送り出した]
─ 前日 ─
…そういうことに、なるんだろうな。
[>>+17幼馴染の言葉に、複雑な表情を浮かべて頷いた。
既に身体を持たぬ身では自分で確かめることもできないというのが理由、だが。
自分や自衛団長をあんな風に殺したのがクロエだと信じ難かったのも理由の一つだった。]
……クロエが人狼だった、なら。
もうこれで、誰も死なずに済むんだろうか。
[ぽつり、呟いた疑問は誰か答えたろうか。
クロエはもうこちらと話せるようになっていたろうか、彼女が姿を見せたとしても応えてくれないならばこのときにはまだ真実は解らないままに終わっただろう。
その後は幼馴染から離れぬまま、年少の二人から目を離さぬようにしていた。
何もできないから、ただ、見守るしかできなくて。
だから、新たな惨事が起きたと知るのは椅子が倒れる音を聞いてだった。]
[ベアトリーチェの表情は無残な死体を見たせいだろうと思い、その頭を優しく撫でる]
昨日で、終わればよかったのにね……
[残ったのは疑えない、疑いにくいものばかり。
どうしたもんか、とため息をつく]
― 宿一階 ―
[グラスと水差しを出しながら、奥に戻っていた父親にデザイナーの部屋を聞いた]
上がってすぐの部屋だって。
[修道士>>50も知らなかったようなので、聞いてきた部屋を伝えた。
配膳台の上におくと一杯汲んで少女>>53のところへ持っていく]
大丈夫…?
[平気なはずはないと思いながら聞いた]
[優しい手の動き>>54に少女は少しだけ表情を緩める。
イレーネの言葉に微か、頷く気配]
ん、終わってなかった。
クロエさんが人狼で終わりだと、思ってたのに。
でも、ヘルムートさんが、襲われて……
[元歌姫を手に掛けたデザイナーは人狼でない事を知る。
ならば、誰が――?
けほ、と嗄れた咳が言葉を紡ぐのを邪魔した。
微かに柳眉を寄せて少女は考えた事を口にする]
人狼はひとりじゃない?
[少女は少年の言葉を疑う事無く
自分の知る其れを組み立て、整理してゆく]
[フォルカーの尋ねに少女は其方へ顔を向けた。
汲まれたばかりの水を少年から受け取り>>55
少女はこくんと喉を鳴らし一口水を嚥下する。
喉を苛んでいた其れは水に溶けて薄れていった]
ありがとう、フォル。
ん、少し、落ち着いてきた。
[大丈夫の代わりに仄かに微笑をみせる]
─ 宿・一階→二階 ─
ん、ありがと。
……じゃ、ここは頼むね。
[戻ってきたフォルカー>>55から目的地の場所を得ると、静かな口調でこう言って]
じゃ、さくさくと行くとするかぁ。
いつまでも転がしとくのは、さすがに悪い。
[横たえたままの亡骸を見やり、それから、ライヒアルトの方を見て。
一方を支えてもらう形で、二階の部屋へと向かった]
― 宿一階 ―
[きっぱりされた説明>>53には、ひらひらと手を振り『へいへい』とこちらも無駄に手話付きで返した。
こちらの反応にどう思ったか、当然知る由も無く。
フォルカーの言葉が見えて>>51、それにも少しだけ目を細めるが、口に出来る言葉はなかった。
友人と同じようにフォルカーを待ってから、返事>>55を聞いてそこへと向かおうと。]
別に、放っておいても良いのに。
[それは他の人に対して目の毒だろうけれど。
僕は自分の躯に対しても執着や興味を持っていなかった。
呟いて、運ばれ行く躯>>59をただ見送る]
[イレーネの労>>57いに小さく頷く。
此処に容疑者を集めた自衛団長はもういない。
彼は人狼が何人いるか知っていたのだろうか。
もう容疑者として集められた者は半数近くまで減り
自分を含め六人しか残っていなかった]
まだ居るなら、誰なんだろ……。
如何してヘルムートさんをこんな風に……
[半分を失った彼の姿を思い出し柳眉をきつく寄せる。
人には出来ぬように思う行為。
未曾有の危機と語った自衛団長の思いが
今、少しだけわかったような気がした]
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