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─大広間・扉D近辺─
[人の動く気配を辿りつつ、鞄は肩へ。
リディから投げられた問い>>832には、ああ、と頷く]
俺の、あちらでの通り名を知っているなら、察しはつくと思うが。
[あちら、とはつまりは学会方面。
『変人』を筆頭に、『夢想家』だの『青色狂』だのと、凄まじい通り名がまかり通っているのだが]
……『そらいろ』の成功例の写真だ。
[開いたページには青色の花の写真。
以前、アーベルは現物を見たもの。
『早朝の青』と名付けた、一輪の花の姿がそこにあった]
―鎖された扉前―
――聞いていて?ご老人。
[苛立ちを隠さない眸で、扉を睨んでいる。
此処に居ても、後にも先にも動けはしないのだ。
返事は、ありやなしや。
手を掛けた扉は、びくともしない。
他に誰が居ても、
瀬を押されるように、急かされる様に
呼びかけている。]
[ノーラやベアトリーチェ、エーリッヒと並ぶように歩を進める]
[途中、薬品室へと向かうダーヴィッドとすれ違うと軽く会釈をするだけで]
この匂いは、何の料理なんでしょうね。
─大広間・扉D近辺─
……意識が半分飛んでいたからな。
[気づかなかったのか、という突っ込み>>836にはぼそりと返す]
ああ。
さすがに、水だけでは生きていけん。
ここに来る前は、それも日常だったが。
[想像以上に日付は広範囲に及んでいた。
薬は製造されてから未開封でも2〜3年で使用期限をきっているはず。
より新しい日付を見つければ、現在はその日付より2〜3年以内である可能性が高い。
もちろん後で、食料のほうもチェックするつもりだ。ツナ缶あたりが確か3年だったはず。その両方を照合すれば、今が大体いつぐらいなのか?わからないだろうか?]
>>835>>839
[そして、眺めていると、ツヴァイの姿と金髪の少女が顔を出したのが見えた。]
ええ、薬には使用期限がありますからね。
今見たところ、明らかにあれから時は流れていることはわかります。
ただ、それがどれくらいなのか、探れないかと思っているんです。
何か…使えそうなものはありそうかね?
[薬品庫を覗くとダーヴィットの姿があった。
傍にイレーネもいたのだろうか。
薬品庫の中へと、紺青の眸を巡らせる。]
― 医務室 ―
ええ、分かっているからこそ、調べました。
でも……いえ、きっと自分で調べる方が良いのでしょうね。
僕が気がつかなかったことも、あるかもしれませんし。
[穏やかな声音でダーヴィッドの行動に、是と示す言葉を送り、
彼の後を追ってきたイレーネに、会釈を。
見えた瑠璃は、どこかで見た覚えがある気がして、
それは彼女自身ではなかったけれど……微かに首をかしげる。
しかし、今はそれ以上は何も思い出せず、
ハインリヒともすれ違うなら]
お疲れ様です。
[と、彼がした行ったことを思い出し、一言声をかけて]
行きましょうか。
[その場を後にした。]
[医務室に入ってきたハインリヒに気づく]
ツヴァイさん、みんなの名前結構聞いたけど……お腹が減ってるから又あとでね。
でも、ツヴァイさんはツヴァイさんでもう聞いてそうなの。
[薬品庫へ向かうらしいハインリヒに手を触れて、離す]
[ピアノ、と言っていた女性の姿も医務室に見えた。
名前はまだ知らないけれどこうして歩けるということは病はそこまで進行していないのだろうと思った。
寧ろ、目覚めたばかりの17人は肉体の一部に異変はあれどLv2以上の人物は見られなかった。]
…
[それが仮に目覚める条件だったとしてもおかしくはない。
他の全ては――石だったのだろうから。]
[背後の薬品室から聞こえる、消費期限に関する会話。
少し、歩む速度を遅くした]
……………。
(それは今輝く星の全てが、何年も前に失われていないのならば)
[口を開きかけて、閉じる。
別に、特別言う必要もないと思ったから]
─大広間・扉D近辺─
[扉の奥へと呼びかける声>>841に、天鵞絨をそちらへと向けて]
……件の老人、そこから出てこんのか。
聞こえていないのか、聞こえた上で無視しているのか……。
いずれにしろ、いい根性をしているようだ、な。
[自分は、話に聞いただけの相手だが。
今の状況では、さすがに好意的なものは抱けなかった]
>>829
[ブリジットの声にも、その前のオトフリートの呼びかけにも応えなかった老人の息遣いが荒くなる。]
ゼル…ギウス……何を…いっている……お前はッ……
治す? 研究所?
研究所ってどこなのかしら。
来て下さいって、場所も、わからないのに。
[聞こえなくなった声に肩を落とした]
[コールドスリープの技術を使えば、日付はあまりあてにならない。
たとえば一番新しい薬品を入れ替えた人がいたとして、
それより2,3年の月日で此処まで茨が育つだろうか。
自分が出した答えは否。
……朽ち果てた、白革の鞄を思い出す。
数年でそうなるような代物ではない。
そのような観点から、自分は時を定めることを放棄したけれど、
違う観点から、定められるならと、思った。]
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