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[躯を見送った後、視線を周囲へ向けるとゲルダ達の姿>>+30が見えた。
下げられる頭に虚ろな瞳を細め、微かに口許に笑みを載せる]
……二人共、ちゃんと会えたみたいだね。
[生きていた時にゲルダの躯へとかけた言葉。
せめてもの願いが叶っていたと知り、僅か安堵の色を見せた]
─宿・二階 個室─
[教えられた部屋に入ると、亡骸を今までと同じようにベッドに横たえ、短い黙祷を捧げる。
自身の『恩人』をその手にかけた青年に、思う所がなかったわけではないが]
……だからって、こんな最期は迎えてほしくなかったんだけどねぇ。
[は、と零れるのは嘆息。
それから、そんな感傷めいたものを振り払うように首を振って]
……で、だ。
亡骸の横で切り出す話題としてどーか、とは思うんだけど。
ライヒ、お前、さ。
……何を、どこまで、知ってんの?
[静かに投げかけたのは、こんな問いかけ]
― 宿一階 ―
はい。
[学者>>59と修道士>>60に運ぶのは任せて見送った。
小さく手を組んで目を閉じる]
ううん。良かった。
[行商人>>57が場所を譲ってくれたので、ありがとうと頭を下げて聞いた。
少女>>58が仄かに笑ったのを見て、口元を緩める]
……まだ誰かが狼なんだよね。
[歪んでしまったブローチの外されている胸元を指で引っかいた]
そうなんだ。
でも。
会わないままにすれ違い続けるよりは、良いんじゃないかい?
[彼女達の考え>>+32なぞ知る由もなかったけれど。
叶った願いは悪い結果を及ぼしたようには見えない]
その様子だと、お互いの思いは伝わったんだろう?
─ 宿二階・個室 ─
[折れた腕にはなるべく負担をかけぬようヘルムートを横たえた後、軽く目を閉じ、修道士らしく祈る仕草を取る。仕草しながら、祈りが神には捧げるものでないのは相変わらずだが。
オトフリートの唇を>>62、横目で見たが。
唐突な問いかけには、極微かに翡翠が開いた。
『何をって、何がだよ』
少しの間の後に、利き手でない左手を、そう鷹揚に動かした。
表情は微妙な風。ただ普段の応酬する際のような色は見られなかった。]
―宿・一階―
[ライヒアルトとオトフリートが遺体を運ぶのを見送り。
フォルカー>>63に場所を譲り、二人の近くにいるまま、ベアトリーチェ>>61の言葉に答える]
……できそうもない人ばかりのこったからねえ……
[ヘルムートと仲のよさそうな薬師は違うだろうと思い。
ベアトリーチェやフォルカーにも出来ないだろうと思う。
そうなるとライヒアルトが疑われそうなところだが怪我をして治ってもいないのに出来るのかどうかと疑問が残る。
オトフリートはあまり親しくないから良くわからず]
学者先生が殺しておいて、丁寧に処置するのもちがうだろうしねえ……
[そして結局疑えなくて思考はループするのだった]
……そうだね。
まだ、終わってくれない。
だから、人狼をさがして……
[処断する者を選ばなくてはいけない。
時間が刻々と迫るのを感じ少女は憂鬱さを感じる。
フォルカーの指先がいつもあったブローチの場所をかけば>>63
そろりと其方に手を伸ばす素振りを見せ]
ブローチ、無いと何だか寂しいね。
…そう。
解らなくても、良かったと思えるなら、それで良いんじゃないかな。
[ゲルダの返答>>+34、虚ろな瞳を閉じ、薄っすらと口端を持ち上げた。
それから直ぐに瞳を覗かせ]
……君達は、残る人狼は誰だと思う?
ベアトリーチェはゲルダが人と判じた。
フォルカーは死者を見定める者だから違う。
残るのは、4人。
…オトフリートさんは多分違うと思うかな。
ライヒアルトさん、イレーネさん、それと…リズ。
この3人の中に、おそらく人狼は、居る。
[唐突に話題を転換させ、ゲルダとアーベルに問うてみた]
アーベルが疑われたのは、私が占ったせいで。
ライヒアルトが、アーベルを殺したのは。
私を護ったせい、だからな。
[そう、ヘルムートへと淡々と告げた。**]
─宿・二階 個室─
[鷹揚に返される、問い>>64。
その動きを辿る深緑は、ごく静か]
端的に言えば、今、起きている事について。
……なんっか、なぁ。引っかかるんだよ。
お前がさ、アーベルくんを殺した事。
理由聞いて、納得できなくはないんだけど。
……あんな怪我するリスク負ってまで、ってのが、どーにも、ね。
先が読めない状況で取る行動として、どーなのかな、と。
……その辺りから始まって、色々と引っかかってるんだよねー、ずっと。
[緩く首を傾げて。
言葉を選びながら、疑問を形にして、投げてゆく]
[イレーネができそうにない人ばかりと言えば>>65]
誰も、出来そうに見えなかった、よ。
[客観的にみれば元歌姫も洗濯女も
どちらも人をバラバラにするような者には見えなかった]
……、……見た目ではきっと判断できないの。
イレーネさんが、ゲルダさんの事信じてなかったなら
私の事も、疑った方がいいの。
[少女には誰が人狼か知れないから
人狼を探すことをやめないでほしいと思うからか
そんなことを口にして少しだけ困ったような表情をみせる]
― 宿一階 ―
クロさんだって、できそうになかったよ。
だから全然分からない。
[行商人>>65を窺うように見る]
うん。
ずっと着けてたから、何か物足りない気分。
[母親の形見でありお守りだった。
少女>>66の指が伸びてきて触れ合い、ドキッとした]
─ 宿二階・個室 ─
[納得しとけよ馬鹿野郎、と表情に出るが。
はぁと一つ息をついて。
『別に、もう少し易く殺せるかと思ったんだよ。
勘の鈍りは否めねぇな。』
静かな緑から目を逸らして、手だけを動かした。
それも嘘ではない真実の一つだが、無論守護者だと当たりつけて殺しにかかった事の方が大きい。
が、当然友人に言う事はしないというか、出来ない。
色々引っかかるという口元は見えたが、視線は合わさなかった。
動揺はないが、逐一問われるこの状況には内心眉を寄せていた。
他には何があるんだよ、というような視線で少しだけ目を合わせる。]
[器用なゲルダが居ればフォルカーのブローチも直っただろうか。
考えても詮無いことだが彼女の遺体を見たのに
信じたくないからか時折彼女の居た日常を思い出す]
――…直せるといいんだけど。
[他に直せそうな人物が思い当たらず。
フォルカーの手指>>69と触れ合えばピクと指先を跳ねさせ
そろと手を引っ込めてしまう]
あぁ……やっぱり、アーベルが護っていたんだね。
[予測の一つにあった事柄。
ゲルダの言葉>>+36でそれが確信へと変わる]
じゃあ、ライヒアルトさんはアーベルが護り手と知ってて殺したかも知れないんだね。
…そうか、フォルカーのことだけじゃなく、そう言う理由もあったんだ。
[引っかかっていた疑問がするりと解けて行くような気がした]
そうだね、狂い人も居るらしいから、人狼かそれのどちらかなんだろうな。
[ゲルダから齎された予測>>+37には同意する意思を見せる。
少し考え込みながら、僕は虚ろな瞳を生者達へと向けた]
─ 宿・二階 個室 ─
お前。俺の稼業、忘れてるだろ。
疑問を放置してたら、そこで終わりの『学者さん』だぜ?
[表情に出た思いに、きっぱりと言い切った]
……確かに、ここでの暮らしは、色々と鈍らせてたかも知れないなー。
まあ、そこで論じても仕方なさそうだから、さっくりというか。
正直なところ、あの前の日に誰も襲われていなかった、ってところから、アーベルくんが守護者で、ゲルダ嬢を護って、っていうのが、俺的には一番考え易かった。
……っていうか、まあ、要素が揃えば、誰でもふつーに考え付きそうではあるんだが。
それだけに、さ。
お前がその可能性を廃してた、ってのが、なんか引っかかる。
力あるものについての話、聞かれる前だったら、なんとも思わなかったんだけど、な……。
――…疑えない、の?
でも、人狼を見つけなきゃ……
大事な人たちが、団長さんやゲルダさん、
ヘルムートさんみたいに、……なっちゃう。
[イレーネの言葉>>72にやはり困ったような相貌。
大事を思い浮かべて見詰めるはフォルカーの双眸。
今、此処にはいないけれど、
家に残してきた少女の母親も、少女にとっては守りたい者で]
探すの、続けてくれるなら、良かった。
[イレーネの答えに僅か安堵をみせるのは
先の事が頭をちらつくからに他ならず]
― 宿一階 ―
うん。
[少女>>71に頷く。
加工師に頼めたら。でなければもっと教われていたら。
デザイナーの言っていた新作が完成していたら。
どれももう叶わないと思うと溜息が零れた。
触れた指が離れていく。腹の前に下ろしながらぎゅっと握った]
余所者とか、関係ないし。
村の中にもいたんだもん。
[行商人>>72の呟きに眉を寄せる。
生き残りたくないなら、とか頭に浮かんで更に眉が寄った]
─ 宿二階・個室 ─
[稼業の事を言われ>>73少し口の端が上がった。
そうだなお前は、違いない、そんな様子で。
視線は逸らしたままだが、相手の唇を読むために結局顔は見る事になり。澱みなく出る問いかけに、まぁよく湧くもんだと感心もした。
力ある者の話の事まで及ぶと、やっぱり聡いなと思う。
あれを聞いて余計に確信もった事もまた事実。
厳しさ帯びる瞳に晒されてもまた>>74
無い可能性だってあった、と。
そう言う心づもりだった。
だが]
[ふっと息をついた後に、唇の端が上がった。]
ぉマエつて奴あ。
どぅシてこぅも、痛ぃとコ突ぃてクるかねえ。
[浮かべた笑みは乾いていた。]
こどもじゃないのに。
[二人を子ども扱いするイレーネ>>76に少しだけ拗ねた顔をみせる。
あと何日かで月が替わる。
そうしたら少女も十六歳となり父親も戻ってくるはず。
そういえば、村の入口はどうなっただろう。
復旧作業は進んでいるのだろうか。
ちらと窓のほうを見遣ればその先には自衛団員の姿が垣間見えた]
見つけられなきゃ、
誰も、いなくなっちゃうかもしれない。
[外から此方を見ている自衛団員でさえ。
大事を守る為に少女は人狼を探さなければと、思っている]
[フォルカーの襟元に視線を向ける。
少年の母親の形見であるブローチが無ければ
若しかすると彼の方が危うかったのかもしれない。
ブローチが彼を守ってくれたのではないかと思い]
銀は人狼が嫌うんだっけ。
……ブローチ、つけられなくても、
離さないでね、フォル。
[少女は彼の無事を願うからお守りとなるものを
持つ事を望む言葉を口にした]
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