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[短い眠りから目覚めた後、朝食を取り。
休む間もなく取り掛かるのは、昨日の楽譜。
手にした金管楽器の音は高く、よく響く。ベルに嵌められたミュートによって大分抑えられてはいたが。
一音吹いては譜面と睨み合い、また一音吹いては記号を書き込み、かと思えば戻って数節流し。
そんなことをしているうちに、幾ら時間が経っただろうか]
…んん。
少し、休憩しようかな。
[両腕を上に、伸び。
ぐるりと首を回し、目を瞬かせ。
机の上に楽器を置いて、何気なく外へ出て行く]
―道―
[特に目的も持たずに歩いていれば、その辺りで噂がたっている。
なんでも図書室でオトフリートとミリィがいい関係?な噂話で]
まじ?
[一応確認のため喋っていたおばちゃんに聞けばそうらしい。との噂
発信源は定かではないが意外なような。そうでないような。と思いつつ。好んで会いたいとは思っていないが気になった]
まっしろおばけ?
[目を丸くして言って、出されたハンカチを手にとった。
ごしごしと手を拭きながら笑顔で首を傾ける。]
おばけは、怖いわ。
あなたもこわい?
うむ。任されようではないか。
[一瞬見せた表情は何かを企む悪役そのもので、
子供が見たら泣き出しそうな勢いだ。
かと思えば顔を上げた直後にはそんな様子は消えて]
っと、それでは邪魔をしたね。
助かったよ。
[卓上の紙束を手に取りつつ礼を言う]
ってかそんな話何時出たんですか?
[広場にいたときにはなかったというのに。と思い少し混じって話を聞けば、先ほど入った新鮮なネタらしいとか。嬉々として教えてくれる
恐るべし噂の伝達スピード]
ってことはまだ図書館に…いねーかもだが…
[ミリィとオトフリートでいえばオトフリートと顔をあわせづらくあることに、少し悩みつつ、覗くぐらいならという思いで図書館へ向かう。
まだ中央広場さえみえないのに心持ち忍足だ]
― 図書館 ―
・・・楽しそうだな・・・いや、なんでもない。
[ぽろりと溢れた素直な感想は、咳払いでごまかして、礼を言われると肩をすくめる]
これが仕事だ。
そそ、真っ白なお化けさん。
[ハンカチで石の粉を落として行く様子に、微かに笑みつつ頷いて見せる。
からかいまじりなのは、わかる者にはすぐにわかるだろうが]
どんなお化けかに、よるねぇ。
かわいいお化けなら、いいんだけど。
―広場→図書館―
ん、薬師様も来てるらしいのだ。
薬師様には、ちょこっと用があるのだけど…
[リディの陰から司書を認めると強張った]
……やっぱり居るのだ……
[オトフリートの雰囲気を苦手としている]
…だって、えっと…
なんか怖い感じがして…
[ふるり首を振り、結局ミリィにも話しかけられず。
ポケットの中の飴玉を握りしめ、その場を辞した]
???
[「超ラブロマンス」との表現に足が止まったりもしたが]
[咳払いをするオトフリートに、にこやかな笑みを向ける。
そんな彼女であるから、扉激突時のユリアンの声すら
聞きとめていたのかもしれない]
ならば、先の私のも仕事だからということだ。
[言い添えたのは苦労性に関しての事。
片手を挙げて、図書館を後にする]
かわいいおばけ。
見たいわ、会ってみたいわぁ。
[半分ほど頬を拭いた所で、ぎゅっとハンカチを握り締め
うんうんと頷いた。
それからふと動きを止めて、ハンカチを握った手を見下ろし]
これ、洗って返すの。
[ありがとう、と、わらった。]
[時々道端で噂話に花を咲かせている婦人方。いつもの風景だった。
故にいつも通り挨拶をして、会話に割り込むまではしなかったが]
…何だろう。
2人とも、さっき図書館で会ったけど。
[何度も聞こえる同じ名前に、流石に首を捻ってはいた]
―図書館が見える物陰―
[ひたすらこっそり見に来た。包み隠して言えば覗き。ぶっちゃけていっても覗き。
でもミリィが図書館にいるのおかしくないし、ってことは通ううちにそんな関係に。とか噂にしっかり毒されつつ
ミリィが図書館から出たのをこっそり見ている]
そうだねぇ、かわいいお化けなら、一緒に遊べるかも知れないし。
[どこまで本気かわからない口調で返し。
洗って返す、という言葉に、一つ瞬いた]
ああ、別に、気ぃ使わんでもいいのに。
正しく役に立てれば、道具はそれが嬉しいんだから、ねぇ。
あっはー、ごめんおっちゃん!
でもね、あれよ。
男は大きく夢を持て!
女も大きく夢を持て!
若人だから許せ!
[とんでも理論で、ぴょーんと障害物を飛び越え、その場から逃走した少女が一人。
糸だけかと思ったら、その両腕の中には、綺麗な布が抱えられている。]
[さて、帰り道での事。
なにやら、妙に視線を感じた。
その上、ひそひそとした話し声。
訝りこちらが向けるとたちまち逸らされるのだが。
あまりに多いものだから、紛れたアーベルには気付かない]
……なんなんだ?
「あ、ミリィおばちゃ」ミルドレットおねえさんだ。
[駆け寄ってきた子供に秒間置かずすげなく言う]
で、どうした?
怪我でもしたかね。
[あっさり切り替えた。
目を丸くしていた子供だったが、気を取り直したように、
「あのねえ」と内緒話を請うように手招き]
[そして逃走を続け、
後ろの声も聞こえなくなったけれど、少女は急には止まれない。
結果として身軽に走り続けるわけになるのだが(どうせ家まで行くし良いかと思っていたのも当然ある)、その前に人にぶつからないはずがないと、どうして気付かなかったのか。]
うわっとっと!
どいてどいてー!!
[壁のあたりになんか白い線がけっこうあった。
なんだかなんて、ぱっと見でわかるわけもない。
ただ人の影がふたつほど、しかも大きいのが見えた気がして、大慌てで叫んだ。]
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