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[部屋を出たとたん、何かとぶつかりそうになる。一瞬反応が遅れたが、向こうがさっと避けて、ぶつからずにすんだようだ]
あ…アートさん。
[顔を上げれば、丁度目的の人物が]
丁度いいところに。今、ポカリを探しに行こうとしてたんです。
ときさんをはじめ、お疲れのようですし。飲み物でもあればと思いまして。
[占い師のことを考えれば、
何よりも一番は身を守るものが必要だという考えにいたった]
ゲームなら死んでもいいけど……
[一度おきたことは覆らない、昨日瑠衣に言った言葉を心の中で反芻しながら倉庫に足を向けた。
内緒で何を持つのも気が引けたけど武器をとりにいくと言うわけにもいかない。
倉庫にいき物色を始める]
―PC部屋前―
蒼氏、だっけ。
…ああ、ポカリの場所…。
[少し渋る。それが置いてある場所は、綾野が死んだ場所だった故。
だがそうも言っていられないので。]
…いや、案内す…します。
ただ血が少し残ってるから。
それだけ覚悟して下さい。
[端々で慣れない敬語を使うのは、亜佐美が自分より年上と踏んだからだ。]
あれだったら俺が取ってきますけど。
[一応、そう尋ね。]
[めぼしいそれっぽいものを見つけると懐にしまう]
ないよりはましだよね?
[懐にしまった小さめの銀製のナイフ、
あまり大げさなものでも自分につかいきれるかわからないし何より目立つ]
アートさんたち探さないと。
一番最初に伝えるのはときさんがいいかな?やっぱり。
[廊下に誰もいないことを確認してから倉庫を後にすると廊下を瑠衣の姿を探して歩き始めた]
―回想―
[給湯室では一杯だけ水を飲んですぐに出た。
七重や裕樹は綾野を安置した部屋にいたのだろうか。
誰ともすれ違わないままに休憩室へと向かった]
買ったばかりで良かったな。
酷い勢いで消費しそうだ。
[一本を前より短い時間で吸い終わり、鞄を開けてミニノートを取り出した。
当然こちらも回線は繋がらなかったが、携帯よりも画面は見やすい。キーボードを叩いてあれこれと確かめていく。
時折頷いたり、首を振ったり。速読の癖をつけていて良かったとそんなことを頭の片隅で思った]
…君こそ動かないの、「とき」さん。
[珍しく言葉を発して、見下ろすように「とき」を見る。
目は目深に被ったままのキャップの影になっていたけれど。]
人狼とかは兎も角、殺人者がいるのは確実。
それがこの中にいるかも知れないのに。
[管理人の傷は見ていないから、未だ愉快犯ではないかとの疑念は残っているが。
いずれにせよ、別の何かがやったかも、なんて考えは持っていない。]
―休憩室―
LiGならば集会所で誰を吊るかの相談になる流れ。
最初の部屋に戻るべきなんだろうけどなあ。
[顔を合わせたくなくなってしまった相手。
疑いたくはない相手。当然現実にもそういう存在はいる]
…勘弁してくれよ。
[重い溜息を落とした]
……それは、そう、だけど。
[『殺人者』という言葉。思わず、毛布を抱える手に力がこもる]
動くって言ったって、何、どうすればいいの。
出口らしいものはないし。
……犯人探しするにしたって、手がかり、なんにも、ないんだよ?
[だからって、座ってて何か変わるわけじゃないのは、わかってるけれど]
[少し渋る口調の裕樹に、軽く首をかしげるが。
『血が残る』『覚悟』という言葉に、そこで何があったのか、朧げに感じ取る。
いえ、大丈夫です。お気遣いありがとうございます。
[彼の気遣いに、軽く頭をさげて]
…案内よろしくお願いします。もしよろしければ、今のうちに運んでおきましょう。
何度も、行きたい場所ではないでしょうから…
[軽く目を伏せる。そのまま、彼が案内するのにしたがって、ついていくだろう]
こんなとこで殺され待ちするよかマシ。
「能力者」なんかもいるらしいけど、出て来ない奴なんか信用ならないし。
[パソコンを顎で示した。
言葉には所々棘が籠る。]
そいつが言うみたいに、自分の身くらい自分で守んないと。
何か探すなり隠れるなり。
[「そいつ」のところで晴美をちらと見てから、続けた。]
─ベッドのある部屋─
[あれからどれだけの時が経ったのか。
時の移ろいを示すものは何一つなく。
そんな中で壁に凭れかかったまま、微かに唇が震えた]
......Yesterday all my troubles seemed so far away
[昨日までは苦しみなど微塵も感じて居なかった]
Now it looks as though they're here to stay
[それが今はどうだろう。
心は痛みを受け過ぎて何も感じなくなっている]
Oh I believe in yesterday......
[昨日までは楽しく過ごせていたと言うのに]
[小さな旋律は誰も居ない部屋に控え目に響く。
戻らぬ過去を悼むように、小さく、小さく。
かつて綾野が最愛の人を失った時に口ずさんでいたその歌を]
……どうすれば、綾姉の仇、取れるかなぁ。
どうすれば、誰が綾姉を殺したのが、分かるかなぁ。
分からないなら、どうすれば良いのかな…。
[呟きながら、ようやく動いた瞳はキャリーケースを映す。
どうするかの考えは浮かばず、ただ「着替えなきゃ」と言う思いだけが思考に浮かんだ]
……そりゃ、ね。
いつまでも潜伏してる「能力者」は、あれかなあ、っていうのはあるけど。
[棘のある言葉に、つい、こんな事を言う。
ゲームに即すなら、狩人抜き編成。
占い師出にくいよなあ、なんて考えるのは、逃避のような、違うような]
……身を守る方法、か。
そのくらいは、確保しないと、だよ、ね。
[玲の視線を追うように、晴美を見て。
零すのは、ため息まじり呟き]
―PC部屋前→資材置き場―
……だな。
こっちです。
[何度も行きたくない、には同意し。
亜佐美が頷いたので、彼女の前を少し歩調を緩め歩き、資材置き場へと。
中に先に入り、色々と詰まったダンボールをまず一つ外に引きずり出した。
もう一つ、同じようなものを外に出し、こちらは半分ほど廊下外に出し、廊下においたままにしておく。]
…まだあるけど、とりあえずこれくらいで十分かと。
そっち任せます。
[そう言い、重い方を持ちPC部屋へと戻る。]
出て来られたとしたって、「狂人」の可能性もあるし。
[淡々と聞こえる口調で続けた。]
で、僕行くけど。
[「とき」に視線を向けてから、返事がどうあれ部屋の扉に向かってさっさと歩き出す。]
[まだそのままならPCの部屋にいるだろうか、
まずはそこに確認にいくことにした、もしいなくても足取りくらいはわかるかもしれない。
複数の人がいるならそれにこしたことはない。]
口封じにだけは…いやだしね……。
[しばらくしてPCの部屋につくと丁度裕樹と亜佐美とすれ違いになることになり]
後でお話がありますわ。
先にお話したい人がいるからその後にさせていただきますわ。
[裕樹達にはそう告げてどこにいくかまでは聞かなかった、
PCの部屋の中に入るとまだ瑠衣はいて玲と話してる様子だった]
ときさんちょっとお話が、
丁度いいですから他の方も一緒にお話しますわ。
……そ、か。
それも、あるか。
[玲の、「狂人」の可能性の指摘に小さく呟いて]
あ……うん。
引き止めて、ごめん。
[何か探しに行くかどうかは、悩んだけれど。
足はまだ、動いてくれそうにないから、それだけ言った。
『気をつけて』。
短い言葉は、喉の奥に引っかかっていたけれど]
―資材置き場前―
[裕樹について、資材置き場へと向かう。
ドアの前に立てば、わずかに臭う血の臭い。ドアの向こうに向かい、軽く手を合わせる。
裕樹について中に入ろうとすれば、さっと渡される荷物。
明らかに軽い方の荷物を渡され、少し面食らう。今まであまり女性らしい扱いを受けた事もなく、また自分も好んで女性に優しくすることも多かったので、このような扱いになれていないらしい]
…アートさん、やさしいのですね…ありがとうございます。
[ぺこりと頭を下げていれば、裕樹は先に帰りはじめている。さらに聞こえる言葉に]
はい、わかりました。まだもてますので、もう少し持っていきますね。
[そう返事をした。そして、意を決して資材置き場に入る]
先ほど廊下で面白いものをみつけましたの。
廊下に、
『 Ibis は 人間 』
そう書かれていましたわ。
誰が書いたのかは知らないけども一番にお伝えすべきなのはときさんだと思って伝えましたわ。
占い師の人の仕業なのかしら?
[足を止めた玲に視線を向けると]
そういえばお名前伺っておりませんでしたわ、
呼ぶときにも不便しますし教えていただけないかしら?
私はryouですわ。
[聞きながら改めて自己紹介をしておく]
―→PC部屋―
[優しいとか聞こえると、やや目を見開く。
言われなれてない言葉は居心地が良ろしくない。
それが面識の薄い人間からだと尚のこと。]
…なことねぇ。
[ぼそっと言うが、聞こえたかどうか。
亜佐美が準備できるまで、少し離れた場所で足を止め。
彼女が戻ってから、再び歩き出した。]
そういえば、ryou…が話がとか言ってたんだっけ。
何だろ。…まさか能力者だ、とか。
[などと少ない言葉を交わしながら、部屋へと戻った。]
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