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――…甘えたうちにも入らねぇよ。
[感謝の言葉に照れたような声をクロエに向けた。
伏せたまま泣く彼女の背を撫で続けていれば
やがてその声も止み傾ぐ身体]
………なんだ、寝ちまったか。
[暫く肩を貸していたが
外で過ごし彼女が風邪をひいてはかなわない。
青年はクロエを抱き上げ宿屋へと歩み出す。
洗濯小屋の方が近いのだが勝手に入るのは躊躇われる。
それにゲルダには連れて返ると約束していた]
―宿屋の玄関先―
[宿屋に辿りつくのは間もなくの事。
クロエを抱き抱えたままでは
両手が塞がり扉を開けるのも一苦労だった。
起こさぬようにと思うからこそ大きな声は出せない]
――……。
[さて、どうするかな、と辺りを見回すのは人を探しての事]
……本気で村から出るんだ。
[渋い顔で言ってもブリジットの決意は変わらなかった。
父親の方は、そうと決めたならと受け入れる姿勢だ]
はあ。いやそんなに待ってないけど。
この後どうするの。
[麓の村でというなら、まだ行き来もしやすいだろう。
納得して大きな旅行鞄を引き受けようと手を伸ばした]
意地でもね。下りるペース落としたくないからそれは貸して。
[父親も苦笑しながら言い分を了承し頷いていた]
甘くなくっていうなら、以後ラヴクラフトさんと呼ぶね。
商人と作家。対等な関係の証ってことで。
[だからそれ以来ずっと、村で会ってもラヴクラフトさんと呼んだ。
年々変わってく彼女に何とも言えないものを感じながら。ずっと]
―夜・宿屋自室―
[そんな記憶の底に沈めていた話を思い出したりして。
振り払うように、苦蓬の酒を昨晩より多く口にした。
それでもまだ古い革箱を開ける事が出来ずにいたのだが]
……?
[室内なのに風を感じて、窓の方を振り返ろうとする。
その前に口を塞がれ、まともに動けもしない内に喉を裂かれた。
焼けるような痛みと熱。
声も奪われ抵抗の余地なく引き倒される。
視界は紅く滲んでいて朧な影しか見えず、それも点々と広がり始めた黒が塗り潰して*いった*]
―宿屋の玄関先―
[確認する声はゲルダのもの。
眠るクロエを気にしてか潜めた声で応じる]
ああ、そうだ。
[開けられる扉。
ゲルダにゆると笑みを向ける]
ただいま。
ちゃんと連れて帰ってきたぜ。
ただし、疲れて寝ちまってるがな。
…好かった、よ
二人がちゃんと戻ってきて呉れて、嬉しい
[ライヒアルトの腕の中に居るクロエを一目見て、
何処か安堵する素振りを娘は見せた。]
泣いてたんだ…
[幼馴染の目許が濡れていた事に気がつくと、
娘は案ずるようにそっと髪を撫ぜた。]
ゆっくり休ませてあげて
お部屋に運ぶなら、部屋の戸を開けておくのだよ?
[こてりと頸を傾ぎ青年に問う。]
[ユリアンの言葉(>>+19)に、黙ってこくりと頷く。この決意は揺るがないもの。
とはいえ、愛しきこの村と永遠のさよならをするつもりは更々なく。
この村に籠もっていては見えないものを見に行く。
それが、この決意の根底。それは今も変わらず。]
うん、わかった。………中のもの取っちゃやだよ?
[荷物を渡す時そんなことしないと分かりつつも、敢えてそう言ったのは、やはりこの先の不安を少しでも紛らわしたかったのかもしれない。]
うん、分かった。じゃあ、私もこれからはリヒターさんとユリアンと。
…………ありがと。
[そうして、俺は村の外という新たな人生の一歩を踏み出すこととなる。]
約束したろ? 連れて帰るって。
[ゲルダに小さく頷く。
撫ぜる様を眺めていたが問われた事には]
そうだな。
部屋に寝かせたいから頼めるか?
[ゲルダが先に歩き始めれば
クロエを抱いたままそのすぐ後をついてゆく]
…覚えてて呉れたのだね、有難うなのだよ
[幼馴染の泪の理由は其れ以上聞かずに。
クロエの割り当てられた部屋へ案内し、
ベットの中へと寝かせる為にライヒアルトが寝かせて呉れたのなら、
毛布をそっと掛けて、ぽふぽふと撫ぜた。]
―――…無理もないかな
もし明日…誰か死んでしまっていたら、
クロエはまた力を使うことに成る…
[優しい彼女が重責をまた背負わぬか娘は案じていて。
部屋に留まるのも悪いかと想い、出るかい?と訊ねただろう。]
[そうして始まった新たな生活は決して楽なものではなかった。
舐められないように改めた口調は、不可逆のものとなり。
煙草も、咽ていた初めの頃から、今では重度の中毒状態に。
売れない頃は、生活の為に身体を売ったことすらある。]
ああ、でも……
[そう。でも、俺は諦めなかった。
リヒターさんもユリアンもたまに訪れた時はよくしてくれたし、何度か折れかけ、村に帰った時には幼馴染たちも楽しみにしてるよ、と励ましてくれた。
だから今の自分がいる。だからこそ、もっと恩返しがしたかったのだが]
ああ、くそ。もっと生きていたかったな。
[俯き、ポツリそう呟いた頬を一筋の涙がこぼれていった。**]
ついさっきの言葉を忘れるほどボケちゃいねぇよ。
そんなことくらいで礼なんて言わんでも良いさ。
[ゲルダに案内された部屋の寝台に歩み寄ると
そっとクロエを其処に寝かせて]
――…そう、だな。
その時はお前さんが慰めてやれ。
さっきだって気になって仕方なかったンだろ?
[訊ねに頷きはするが――]
なぁ、クロエの涙の跡、濡れた布ででも
拭っといてやって呉れねぇか?
あんまべたべた男に触れられるのもイヤだろうし。
頼まれて呉れないか、ゲルダ。
[部屋を出て、その扉の前でそう頼む]
――…そうだな。
俺も怖いよ、明日が来るのが。
[ポツ、と紡ぎゲルダの頭へと手を伸ばす。
軽く撫でれば微かな笑みを向けて
青年は宛がわれた部屋へと戻ってゆく**]
ン、でも無理やり連れてきてしまったのかと想ってたのだよ
そうじゃなければ好かったのだけど
[クロエを起こさない様に一旦部屋を出ようと。]
……うん、でも僕に云えない事かもしれなくって
僕だって話せない事は有るんだよ…
だから、クロエが話して呉れるまで僕からは聞かないのだよ
[こてんと頸を傾ぎ、そうなのだと云う。
泪の後を拭って置いてほしいと云われれば、こくりと頷き。
直ぐに持っていたハンカチを濡らした物を持ってくると、
もう一度部屋へ入りクロエの目許を拭って置いた。
程なくして戻ると待ってて呉れたらしき青年に、]
…そうかな、僕は目許を拭って貰ったり、
お部屋まで運んで貰えると嬉しくて感謝しきりなのだよ?
[厭と決めつける青年の声に娘はふるふる頸を振り。]
[去り際、頭を撫ぜられれば垣間見えた密やかな笑み
娘の眉は下がった儘だけど、同じくした想いを持つと想えば
安堵をおぼえる態へとなり。]
―――明日なんて来なければ好いのにね
クロエも、ライヒ君も……いなくなっちゃ厭だよ
[部屋へもどるのを見送り、程なくして自分も部屋へと戻るのだろう*]
―宿屋・自室―
[途絶えた意識は過去を彷徨う。
飛び出した先で、十九の時に巻き込まれた事件。
己が力が何を為すのか、何をもたらすのか。
父に教えられただけではわからなかった事を、幾つも知った。
その場での出来事には、忘れたい事の方が多い、けれど。
忘れようもない、『痕』もまた、刻まれているから――それも叶わなかった]
……ま、仕方ねぇんだけど。
いつまでもついてくる、よな。
[目を覚まし、ベッドを寄せた壁に寄りかかるよに身を起こすと、煙草に火を点け。
それから、左の肩に手を触れた]
[手を当てた場所にあるのは、文字通りの爪痕。
かつての事件で、相対した人狼に刻まれたもの。
故郷に帰れない、『理由』]
……。
[シャツの上から、痕をなぞる。
傷を受け、そこから人狼の血を体内に取り込んだ事から、事件の後もしばらくは『結社』に留め置かれた。
『感染』の可能性は否定されず、受け継いできた血の作用が『発症』――人狼に転じるのを押さえているのだろう、と言われた。
不安定な状態。
『結社』に所属する医師は庇護下に入り、銀を身に帯びる事を勧めたが、それは拒否して。
けれど、故郷に帰る道も選べず。
選んだ行き先が――裏通りだった]
[その場を離れる少年を見送った後。
自衛団は来ないのか、と外の様子をみたり、取りあえずテーブルを磨いたり、と時間を潰している内に、二階から何か、物音がしたような気がして、天井を見上げる]
……なんだ?
[零れたのは、訝るよな呟き。
ともあれ、何かあったのか、と蒼鷹を伴い、二階へ。
部屋を回って、何かなかったか、扉越しに問い歩き、そして]
……カルメンさん?
何か、ありましたか?
[その内の一つから、まだ新しい血の臭いを感じて。
嫌な予感を感じながら扉をノックする。
中から返事はあったか、否か。
何れにせよ、開けますよ、と声をかけて扉を開け。
その先の光景に、しばし、息を飲んで立ち尽くした**]
―朝/宿屋/個室―
[ゲルダが無事二人を迎えられたか気にしつつも、食堂を後にしたのは、無理はできないとゼルギウスが一番佳く判っていたからだ。
薬が効いたのか、胸が痛むことなく貪る眠りの世界は、
妻が傍に在るからか身体の状況に対して、酷く優しい。]
んっ……イレーネ?
―――……イレーネッ!?
[そしてその優しい眠りから覚める切欠も、イレーネという存在。
傍らにない温もりに気がつくと、名を呼び飛び起きる。]
―――……っ!?
[と、ポタリ――シーツの白に散る紅。
薬のおかげか、それとも気が高ぶっている所為か、痛みはないけれど。
ぐっと喉が鳴る、うちから競り上がってくる感覚に、慌ててシーツを剥ぎ、口元に添えた。]
もう、あまり時間、ないっぽいなぁ。
[吐ききってしまった後、紅に染まったシーツを、同じ色の眸で見る。
ライヒアルトの佳く効く薬も、それは痛み止めであり、根本的な治療とはならない。
汚してしまったシーツの行方を思案して、どうしようもなく、一先ずベッドの下へと放置した。]
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