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それで正解。
[さらりと返された言葉に、更にさらりと返しつつ立ち上がり]
……て、え?
[金髪の青年の問いに、きょとん、とする。
どうやら、呟きを聞かれた事には気づいていなかったらしく]
……知り合いだったら、出来の悪い冗談……ってとこなんだがね。
[軽く肩を竦めて言いつつ。
悩んでいても始まらない、と見に行くのはここに来た時に個人データを見せられた端末。
登録されているデータから、目当ての物を見つけ出し。
数瞬、沈黙してから、また元のように椅子に座る]
……、?
まぁ…んじゃ、お知り合いじゃないことを祈っときます。
僕のお祈りじゃ、どれ程効力あるか知りませんけど。
[小さな吐息混じりに、ぽつりと言葉を返して。
黙ったまま、再び席へと戻ってきた青年に、
ゆると傾げながらも、深く追求することは*せずに*]
蛇?ああ、あれか。
十八番とは言わないけど得意ではあるかなー。
美味くない?ちょっと骨硬いけど。
[首を捻り、ご近所さんをじっと見る。
蛇だというまでは普通に食べていたくせに今更何を、と聞きたそうな顔になっている。
それから、アーベルの一連の様子を見ていたが、その間も少女の髪をなでる手は優しく、やさしく]
[周囲は、暗い。
今出て来たばかりの建物とは異なり、立ち並ぶビルは崩れ落ちて、辺りを包む闇と相俟って、廃墟というに相応しい様相を示していた。
*恐れる素振りもなく、歩みだす。*]
……祈りとかってモンは、基本的に信じねー主義なんだけどね、俺は。
[呟きに、こちらも呟きで返して]
……考えすぎと偶然の一致……なら、いいんだが。
[軽く目を閉じて小さく呟き。
もう一度、眠る少女の方を見やってから、立ち上がる]
……さって、と。
ここにたむろしてても状況動きそうにねーし。
上に、個室用意されてるらしいから、そっち見に行ってみるか。
[身体を軽く伸ばしつつ言う口調は、常の飄々たるもの。
んじゃ、と言いつつひらり、と手を振ると、広間を出て、*二階へ向かった*]
……いっそ知りたくなかった、かな。
――そしたら、まだ平和に食べていられた気がする。
[例え、あの脊髄と堅い骨が、緩やかにうねる構造をしているな…と
食している途中に気付いたとしても、見えない降りして現実から目を逸らせたのに。
物言いたげに向けられる視線から、翠をゆるりと逸しながら
あの時の食卓を思い出して、小さく溜め息を*零した*]
―中央部建物玄関ホール―
[ブリジットが歩き去って幾らもせず、白色の物体が揺れた。
滑らかだった外見は羽毛にも似た複雑な起伏を生じ、
やがて形状そのものが外側へと膨張する。
開かれた白の中に覗く色彩は白に映える蒼。
たっぷりとしたフレアスカートが床に零れた]
――――。
[すっかり翼の形に変化した白い外殻は
はたりとフレアスカートの波に浮かぶように床に降ろされ、
そこには小首を傾げて周囲を見渡す少女の姿]
…いいじゃん、美味いのにー…。
[食べ終わってから伝えるよりは、騙まし討ちにならないからいいと思っているわけで。
八角を使ったそれは、なんとなく豚の角煮にも似た味でなかなかのものなのだが、あまり気に召さなかった様子に首をこてんと傾げてみれば猫がその状況を楽しむように*みゃー、と鳴いて笑った*]
■名前:イレーネ=ライアー Irene=Reiher
■年齢:17歳
■通り名:鷺
■武装:短刀(護身用程度)
■スタイル:特殊能力による近接戦闘、中距離も可能。特定条件下で特殊能力は無効。
■特殊能力:第三肢。背から突出したそれを自在に変形させ操る事ができる。基本形態は翼。
■その他情報:突然変異により生まれた奇病を先天的に持っている。しかし、その奇病を特殊な力により克服した事から、同病者や医学関係者には名を知られている。幼い頃から研究機関に閉じ込められていたため、常識がない。
生来持っていた能力は極々狭い範囲でしか通じない念動力と、これまた僅かな熱を操る力。その能力で奇病を克服した副産物として生じたものが、特殊能力の【第三肢】であるとされる。
肩甲骨付近から生えている白色のそれは有機物。硬度は変化させる事ができる。柔らかい時は仄かに温かく、堅い時は冷たい。気温が高いと発汗のような現象が起きる事も確認されている。
護身用に短刀が一本、上着の内側に隠されている。ただし、お守りのようなもので使われた形跡はない。
[しばらくの間、興味ありげにきょろきょろとしていたが。
両手を着いて立ち上がるとぺたぺたと素足で歩き始める。
宙に散るような声音でぽつりと呟いたのは、ひどく日常的な動詞]
――お腹、空いた。
[翼を引き摺って、玄関とは逆方向に廊下を往く]
[遠く正面に扉が見える。
そして、それよりも手前――左右に一つずつ扉。
その向こうには通路、もしくは階段がありそうだ。
『5つも行き場所がある、どうしよう』――という心の声。
階段の前まで来ると、目を閉じて片足立ち。
くるくる...とその場でスケートのスピンよろしく数回転。
さきほどまで引き摺っていた翼はその瞬間だけ
ふわりと軽くスカートと共に宙に舞う]
こっち――っ。
[両足を着き、目を開けば正面に見えたのは左側の階段]
[再び床に下りた翼を引いて、軽い足音が階段を昇る。
初めての場所に対する興味、誰かいないかという期待。
翼の先が意志を持っているかのように揺れる。
けれど]
――――。
[誰もいない、部屋ばかりのフロアにまたもやこてんと首を傾げて。
少し困ったような面持ちで、取り敢えずすぐ傍に見えた
部屋の戸をそっと開けてみた]
―個室・H―
[部屋の中には誰もいない]
お邪魔、しま――す?
[疑問調の意味を誰かが問えば、
『持ち主がいるのか分からないから』と答えた事だろう。
寝食完備の部屋の価値など彼女は知らないけれど、
冷蔵庫や戸棚というものに食料が入っている可能性が高いと
いう事くらいは知っていたものだから、
態度を音にするならわくわくと、それらの取っ手に手を伸ばした]
[お目当ての物はそこにあったようで、
喜色に翼の先がはたはたりと揺れる。
けれど、律儀なのか何なのか――
きちんと収納されている物には所有者があり、
その許可がなければ勝手に取ってはいけないと思っているもので]
――帰って、こないかな。
[ぺたりと床に座り込み、いもしないであろう
部屋の主の帰りをただひたすらに*待ち始めた*]
8人目、召使い ユーディット がやってきました。
―時:??? 場所???―
………え?
[夕方の雑踏、ざわめく人ごみ。
大きな紙袋を両手で抱え、横から覗き込むようにして前を見ながら店店をめぐって買い物をしていた少女は、肩を叩かれて呼び止める声に振り返った。
その先には、地味な服を着て帽子を目深に被った男。
呼ばれた名前に、少女の細い眉が中央に寄る。
再び、少女に向けて繰り返される言葉。
大きな荷物を抱えなおすように一度持ち直し、黒く長いスカートをふわりと揺らして彼女はその男に向かって首を傾けた。]
えっと…とりあえず、立ち話も何だし、その辺でも?
[ふわり、にこり、一見花が咲いたかのように笑う。
がその瞬間。
男が少女の持つ紙袋の下、黒光りする丸い口に気がつき、動きを止める。
少女はニコニコ笑いながら、すぐそこに見える茶屋を目で指し、その男と共に店へと入って行く。
黒く光る固いモノは、前を歩く男の背中に一度ぐり、と、押し付けられた。]
[店内をぐるりと見回すが、客は殆ど入っていなかった。
一番奥の端、窓の光が届かない4人席に決めると、面倒くさそうにやってきたウェイトレスの女にコーヒーをふたつ頼み、大きな紙袋を横の席に置いて男と少女は向かい合って座った。
依然、少女はぷわりとひろがったスカートの下に黒光するモノを持った手を沈め、男から見えるように動かす。
暫く無言でふたりは向かい合って座っていたが、コーヒーをふたつ、ウェイトレスの女が持って来て置くのを合図に男が口を開き、再び同じ事を口にした。
その言葉を聞いてまた少女は眉を顰める。]
エンジェル・リッパー?
なんでボクに向かってその名前を呼ぶの?
ボクは「ユーディット・クリューガー」。
初めまして、だよね?
[にこにこと笑いながら、少女は向かいに座った人物に問う。
向かいの人物は帽子を深くかぶりつつ俯いている為、表情はよめないだろう。
不意に動くと、つ、と黒い封筒を机の上に置いてきた。
少女は怪訝そうな表情で顎をあげ、見下すような角度から封筒を見る。
宛名は、「エンジェル・リッパー様」。]
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