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─神社石段前─
[俯いていたためにホッとした表情は見えなかった。
けれど、聞こえた声が険の減ったもののように思え、またハンチング帽のつばの影から様子を覗き見た]
………アンタがどう思ってるのかは知らないけど。
オレは綺麗だと思った。
…それだけだ。
[慰めたいと、褒めたいと思ったわけじゃない。
そう思ったから、口にしただけ。
そんな口調で言葉を紡ぎ、オレは顔を上げた]
追いかけたりして悪かった。
……アンタ、自分の姿が嫌いなのか?
もしそうなら……少しだけ、似てるのかもしれないな。
[軽く眉根を寄せ、翠の瞳を細めた。
「それじゃ」と最後に言葉を投げて、オレは白銀の髪の人物に*背を向ける*]
[夕飯を食べ終えるとお父さんの分にはラップをかけた。
お父さんの話によるとお母さんは私が生まれたときに死んだらしい。本当かどうかは知らない。
お父さんもあまり話そうとしないので私も聞くことはしなかった。
父と分担でやっていた家事は自然と覚え、今はほとんど自分がしている。
仏壇にある遺影でしか母の姿は見たことがない。]
似てるといえば似てるのかな?
[窓をあけると少し肌寒くなった夜風が吹き込む。
通りには人の姿がそこそこに店に客が入る姿も見えた。
隣の店の二階は人の気配がしない、いつものごとく外にいるのだろう。]
伽矢くんまだ帰ってきてないのかな?
[いつものこととはいえやはり*心配だった。*]
……。
[明くる日の早朝。
彼女は、神社の中にある斎場において、真剣な顔で舞を舞っていた。
その動きは非常にゆっくりではあるが、その一挙一動全てに神経を注ぎ込んだ神妙なる舞。
傍から見れば、それはなんとも荘厳かつ、神秘的なものだろう。
これは、毎朝かかすことなく繰り返している日課の一つである]
神楽───舞う。
[神楽、とは神に捧げる舞のこと。本来ならこれに雅楽なども加わるのだが、現在この神社には彼女一人しかいないので、そこまでは出来ない。
だがそれでも、非常に完成度の高いものだと、他人にも窺い知る事の出来るものだった]
ふむ。
日課おしまい、と。
今日はまあまあかな。
[神楽を舞い終えると、額にじわりと汗が滲む。
それだけの集中力、精神力、体力を使うものだった]
さーて、汗もかいたし、朝風呂でも浴びてこよっかな。
いい加減、うちもお風呂とかつけなくっちゃダメだなあ。
夏の間は水浴びでもいいけど、他の季節は寒いし。
[汗の染み付いた巫女服を適当に洗濯籠に放り込み、新しい服に着込むと、彼女は朝の太陽がまだ燦々と輝いている街へと繰り出した]
───→繁華街
どもー。
じっちゃん、また入らせてもらうよー。
[向かった先は、繁華街の中でも奥まった一角。
一体いつからやっているのやらとでも言うほど古めかしい銭湯である。
ここの魅力はなんといっても、そんじょそこらにはまたとない程の安さである。
また、繁華街にあるということから、朝帰りの人間の為に早朝から開いているというのも魅力の一つだ。
今時、番台が男湯と女湯のどちらも見える古めかしいつくりなのは問題だが、そこに座っているのがすで枯れはてているような爺さんなので、誰も気にしていない]
『おー……ようきなすったのー』
じっちゃん。今日も元気に枯れているねー。
ま。美女の全裸を見れるから、今日は一日絶好調だね。
『……孫のようなやつの裸見てものう……』
いや。そこは素直に喜んでおこうよ。
[簡単なやりとりの後、手早く服を脱ぎ捨てて、持ってきたタオル片手に入浴。
石鹸?シャンプー?
そんなもの持ってきていませんが、何か?
石鹸は、洗い場にあるカスを集めれば1回分になる!シャンプーも使い差しで捨て置かれたものに水を入れれば何とかなる!
そんなところにお金を使っている余裕は無いのだ!]
『……脱ぎっぷりもそうじゃが、やっぱ色気が無いのう』
聞こえてるっての。
[言いながら、石鹸とシャンプーを集めて、手早く全身を洗い、ゆっくりとした入浴タイムを始めた]
─中央広場─
[背を向けた相手からの言葉はあっただろうか。
オレはそのまま繁華街へ戻るべく、中央広場へと足を踏み入れた]
………。
[再び訪れたその場所には、紅を纏う女性は居なかった。
そのうちまた現れたりするんだろうな、などと考えながら、広場の中を横切る。
流石に戻らなきゃ拙いか、と足は真っ直ぐ自宅へと向かって行った]
─繁華街・スナック『桃』─
[テレビの方を意識する史人の様子は気づいていても突っ込みはせず]
普通じゃない世界に興味をお持ちなら、その内見かけるかもですねぇ。
[くすり、笑う。
特徴ある本名はそのまま筆名として使っているから。
イニシャルから辿ろうと思えば辿れるはず。
そんな感じでのんびりと時間を過ごしていたところに飛び込んでくるのは、ピアノの旋律──携帯の着信音]
……ち。
催促か。
[音を聞けば誰かわかる、というのも嫌な話だが。
漆黒の携帯をポケットから出して、届いたメールを確認する]
[差出人は、今書いている原稿の担当編集者。
内容を見れば、零れるのはため息]
『Sub:要・生存証明
──────
ひーちゃん、生きてるなら現在の進度報告を持って生存証明をせよ』
[書かれているのは、たったこれだけなのだが。
いつもながら、書かれている呼ばれ方は頭が痛い]
……だからその、『ひーちゃん』、というのはやめれってーのに。
[思わず、グチめいた呟きをもらしつつ、ぱちり、と音を立てて携帯を閉じた]
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