情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[――――相手が落ちると同時に膝をついた瞬間、薄鈍色の髪が肩まで伸び、固い身体はほんの僅かに形を変えてゆく。
茜色の短いジャケットの作りのおかげで、柔らかな曲線は辛うじて隠れていたが、変化を覆い隠すにはあまり役に立ってはいなかった。]
っく……ぁ……。
『あーあ、無茶すっかラー。』
[胸を押さえ蹲る、その人物に声をかけるのは人ではなく、一振りの剣。どういう経緯かすぐ傍らに転がって、呆れたようにため息、のようなものをついていた。]
黙れ、グリズ………。
『にぃさん強いから気をつけてネ。はぁと。
って言ったじゃんカ。それをさー、忠告無視して突っ走ってい』
黙れって言ってるだろうがこの鈍らが!
噛み、殺すぞ!!
[怒気含む声は、だが低くはない。柔らかな響きを残す声色は荒々しく、片方しかない瞳はぎらと狂犬のような光を称えて喋る剣を睨みつけた。
勢いに反し拳は胸を抑えたままで、顔色は良くない。そんな状態を知りうるからこそ、怒鳴られた剣は臆する事なくやれやれと口にした。]
『あのさー。何時までもそんな無茶な勝ち方してっと、命が幾つあっても足りないよ?
旦那ぁ。』
知るか。どんな結果であれ勝てばいい…。
それがルールだ。生きる為のな。
[旦那と呼ばれた剣の主は、それでもその瞳の色を変えることなく、刃のような気を剣に向けたまま。
強い意志含む声が同時に吐き出した白い息は、風に揺られて高く低く揺れる。
微かな震えは消耗を物語り、剣はそれを見て心中嘆いた。]
『旦那の主張が間違ってるたぁ言わないけどサ。
もちょっと自分を大事にしてくれると俺としても嬉しいんだけどナ――あ、まだ生きてら。』
[剣の声に、立ち上がり倒れた男へ顔を向けると視線が合った。
敗者へと、せせら笑うように口の端をあげ見下ろすと、男は恨みを込めて、剣の主にとっての禁句を口にした。]
「この………アマ…」
誰が――――――オンナだあっ!
[口には出せない所をおもいっきり鉄板を仕込んであるブーツで踏みつけると、潰れた蛙のような悲鳴をあげて相手は今度こそ動かなくなった。]
『あーあぁ。ご愁傷サマー?』
[けらけらと、剣がワラった。ひょっとしたら使い物にならなくなったかもしれないが、知ったことじゃぁない。顛末は些細なことのはずだった。
が、転がりのたうった男の腰のあたりから、剣の興味をそそるものがはみ出していた。]
『おぉ?こいつぁすげぇや、最新のコンプだ。旦那ちょっと待ってて。』
[嬉々として剣はその柄に結えられていた飾り紐を、するすると伸ばし器用にミニコンプの端末接続部に触れた。
綿で織られているはずの紐は、どういう原理か端末の内部へと踏み入り、中のデータをくまなく漁りはじめた。
主の方は、動くのも面倒だといわんばかりにその場に座ってその様子を眺めていた。]
『ふーんふーん……………。
ねぇ旦那、「遊戯」って知ってル?』
遊戯………?どこぞの金持ちが退屈しのぎに開いてる戦闘大会だろう?
『あーまーそんな感じ。この兄さん、そこの遊戯の参加予定者だったみたい。』
ふーん。まぁこんな所で落ちてたら、参加もくそもないが………
[と口にして、暫く考えるように手を口元にあてた。]
『…旦那?どかした旦那………嬢ちゃん?』
…………グリズ、その呼び方止めろって言ってるだろうが。噛み殺すぞ。
[軽口への返事は、じろりとしたひと睨み。剣は肩を竦めるかわりに刀身を揺らし。]
…まぁいい。グリズ、内部情報を書き換えて、参加をそいつから俺に変える事は出来るか?
『モチローン。登録されちゃてるから、まるっと旦那に置き換えってよりは、誤魔化し誤魔化しになると思うケド。
その辺はちょいちょいデータ弄れば余裕―――って。
えー旦那出るの?勝手に動いたら親分さん怒んない?』
知るか。ロクに殺しの仕事寄越さない奴が悪い。
足りないんだよ、この程度じゃ…。
それにどうせ、言ったところで喜んで行って来いって言うのがオチだろうが。
『…まぁ親分さんも基本、面白けりゃイイってタイプの人だけどさ。
あーあ、止めたって聞きゃしないんだよネ?はいはい、頑張るけど無茶だけはしないでネー。』
[心配を口にしながらも、やぁ愉快と言わんばかりに、主に代わって剣は白緑の鈍い色した刀身を星に照らされ暢気に輝いた。]
[そうしていくつか言葉を交わすが、]
あー、そろそろ行かないと。
じゃあね、ユーディットちゃん。
[そう言って外へ行くユーディットとは反対にビルの中へと*入っていった*。]
[端末内部の情報が一部、以下のように*書き換えられた。*]
――――――――――――――――――――――――――
■名前:ヴィリー=クロイツァー(Willy=Kreuzer)
■年齢:20代後半
■通り名:狂犬
■武装:呪われた変化剣『グリズ』
■スタイル:武具変化による近接攻撃
■特殊能力:魔法による遠・近距離攻撃(使用後弱体化)
■その他情報:
上から3項目は本来の参加者のもので、本名・通り名は他にあり実年齢は20代前半。
スタイルと能力に関しては、どうせ後で齟齬が出て言い訳考えるのが面倒だから、というグリズの判断により本来の情報に書き換えられた。知る者にはすぐばれると思われる。
「親分」と呼ばれる男に仕えているが、普段は野放し状態。求めに応じ召集されては、何らかの破壊作戦や隠密活動に加えられる。戦闘狂でトラブルが多く、仲間内からは煙たがられがち。
通常時のグリズは刀身を潰された片手剣。柄についた長い飾り紐を通じ、機械類に進入しデータハックを行う事が可能。戦闘時はヴィリーの求めに応じて形状変化するが、何に変化するかはグリズの気分次第。
経緯不明だが、グリズはヴィリーを呪っており、グリズを捨ておいてもいつの間にか傍に戻り離れる事は出来ない。
また魔法による強攻撃が可能だが、魔力容量が低く長時間の使用は不可。使用後は女性化し、全体的な能力が落ちる。暫く時間をおけば男に戻る。
――――――――――――――――――――――――――
─中央ビル一階・広間─
………あら?
[広間にある端末でデータの再確認をしていると、その内容に違和を覚える]
────ふぅん。
彼ったらいつの間に得物を変えたのかしら。
[零したのは軽い疑問。口許の朱は何かに気付いたかの如く、愉しげに弧を描いている。端末を操作し、自分の携帯端末にデータを移し直すと広間から出て行った]
─南部・湿原─
[オクタヴィアが現れたのは湿地帯のうちの湿原と呼ばれる場所。南部の東寄りに位置し、隣接する東部からは草原が続いている]
暇潰しに来てみたものの……あまり良い気分ではありませんわね。
何があるのかは目に見えていますし…。
[すらりとした右手の指先を、右の頬へと軽く当てる。口からは溜息が漏れた。直後に聞こえたのは、しゅるる、と遠くから何かが飛び伸びて来る音]
本当に、放し飼いが過ぎますわよ。
[そう呟いて、左肩に担いだのはロケットランチャー。離れた位置、湿原の中に佇む一つの影へと轟音を響かせた。轟きは着弾と同時に破壊音へと変わり、もうもうと煙を上げる。その中から飛び出してきたのは───ガマガエルのようなクリーチャーだった]
趣味も悪いですこと。
[近付きたくない、と言うようにヒールで地を蹴り、後ろへと飛び退る。今まで居た場所に、ガマガエルが伸ばした舌が突き刺さった。僅かに出来た隙を見逃さず、ロケットランチャーからグロック17二丁に持ち替え。クリーチャーの額、目、口へと数発撃ち込んだ。醜い悲鳴を上げたクリーチャーは、肌から分泌物を出して闇雲に振り飛ばす。その一部が肩──スズメバチのタトゥー部分へとかかり、その形を崩した]
っ!
酸とはまた厄介なものを。
蜂の巣にして差し上げますわ!
[顔には嫌悪の色。距離を取って手にしたのは、航空機用として知られるバルカン砲。決して人が持って使うものではないそれを、身体の右側に持ち固定。クリーチャーに向けて掃射する。その威力と弾数に、クリーチャーが粉微塵になるのは時間の問題だった]
………威力は高いですけれど、精度に劣りますわね。
機関砲の宿命かしら。
[バルカン砲を横へと振ると、その銃身は掻き消える。勢いよく排出されていた空薬莢も、地面には転がっていなかった。後に残るのは、クリーチャーだったものだけ]
『遊戯』では使う得物を考える必要がありますわね。
知能の低いクリーチャー相手ではないのですもの。
[動き回ったために崩れた髪を直しながら、小さく息を吐く。他にクリーチャーが居ないのを確認すると、中央エリアへ戻るべく歩を進め始めた。歩きながら、酸を被った左肩を右手で何度か撫でる。中央ビルへと辿りつく頃には、崩れたスズメバチは元に戻っている*ことだろう*]
(今の女は、『蜂蝶』か…。)
[すれ違った女をそれとなく観察する]
[しかし話すことはなく、そのままビルの食堂へ]
[厨房と材料を借りると、食事を作り始めた]
[毒を盛られるとは思わないし、盛られるとすれば材料から作ったところで危険には違いないが、やはり信用できない人間の作った物は口に入れられない]
[手際よく常人なら数人前はあろうかという量を作ると(ちなみに中華)、同じように手際よく胃の中へ片付けていった]
─中央ビル・一階広間─
[メディカルルームで傷の手当てを済ませた後、向かうのは広間。
ちょうど、そちらから出てきた女には、ども、と言って軽く手を振るのみで言葉を交わす事はせず。
広間に入り、そこに置かれた端末から参加者のデータを拾い出す]
……おー、結構知った名前が多いようで……って。
ん?
[自身のデータ端末に内容をコピーして行く内。
ふと、感じた違和感に常磐緑が瞬いた]
…………。
この、得物とスタイル。
[データにある名も、一応は知っているが。
そこに出されたバトルスタイルはむしろ、自身も良く知る者のそれ]
……これはこれで、面白い……かね。
[ふ、と。
口元に浮かぶのは、愉しげな笑み]
―中央ビル・一階広間―
[途中で盗賊団の人たちとは別れた。
分かれる時に泣かれて迎えの時はいつでも呼んでくださいとか、引きつった笑みを返すことしかできなかった。
案内されたのは中央ビルで、途中出合った者には軽い挨拶だけをして中へと入る。
端末があると聞き、広間にいくとそこには人の姿が見え]
こんにちは。
[笑顔で軽い会釈をしてから]
終わりましたら次使わせてください。
─中央ビル・一階広間─
……っと。
[呼びかける声に振り返る]
ああ、俺の用事は済んでるんで、どうぞっと。
[返す言葉も、常磐緑に浮かぶ光も軽いもの。
唯一、右の瞳を覗いて、ではあるが。
音もなく端末の前から移動して場所を空けながら。
頭の中では、今確認したデータと、目の前の女を照らし合わせる]
―中央ビル・一階広間―
どうも、ありがとうございます。
[返された言葉に丁寧な礼の言葉とともに頭をさげる。
あいた端末に歩み寄り、操作をすると、
自分の情報の登録はすでにされていたらしく、きっとあの人の仕業だろう。
他の人のデータを自分の端末に移しながら]
ライヒアルトさんですか、私のほうはもう調べたとは思いますが、エルザといいます。
よろしくお願いしますね。
[情報の中から目の前の男と一致するものを見つけて、そちらを向き再度の挨拶]
―北部エリア―
あれまぁ。
騒がしいと思てたら、ヒトだけやあらしまへんの。
[口調はやはりのんびりとしたもの。
白い虎の背から降りた娘は地に伏せる巨大な黒へ。
躊躇う様子もなく骸に触れ、傷を見つければ目を細めた]
なるほどなぁ。
『遊戯』とやら、一筋縄ではいかんようやわ。
[娘が呟き立つとほぼ同時、背後に控える虎が唸る]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新