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[投げかけられた問いに、こくり頷き面を上げる。
主の心根に似たか、素直でない髪を手でよけて、]
そなたが望むなら、拙いながらも奏でようぞ。
他に礼をする当てもないゆえに。
時の移ろいはわからぬが、そなたと逢えたは嬉しく思うぞ。
館というが鈴の音が誘いし所であるなら、我も共に往こうかの。
[リーン…リーン…遠く近く、澄んだ音が響く。]
[音彩の言葉に、こくり、と頷いて。
烏の差し出す水飴を、不思議そうに見る]
……烏のにいさま、どして、そんなの持ってるの?
[身形と飴とが結びつかずか、こんな問いを投げて]
[差し出された棒を受け取って、その言葉を聞くと、嬉しそうに笑う]
わぁ。
からすにいさま、ありがとう!
おら、みずあめ、好きじゃぁ
[しかし、ちょっとまじめな顔で]
……お酒、違かろ?
[警戒しているようだ]
うーむ、どうして持っているのかねえ?
なんとなしに、甘いものと聞いて、ここにあるような気がしたのさね。
[額を掻いて、風蓮に答え、音彩の眼差しには、けらりと笑う]
違うともさ、御酒はこんなに甘くはないよ。
此方だけではなく、
館に居る者は誰も彼ものよう。
[踵を返すと来た道の方角へと視線を遣る]
ただ胸の底に残るは己が名と
「ほしまつり」という言の葉のみ、
なんとも摩訶不思議な事であるかな。
[白を見詰める紫黒は霧の向うを探るよう]
此方は“あやめ”と言うよ、
花の名かそれとも別の名か、
定かではないけれども何方でも今は好い。
往こうとする処はその場所に相違ない、
目指す方角が同じなれば共に歩まぬ手はないね。
ひとりはさみしと言うのだから。
さて、往くとしよう。
〔白を誘うやうに、黒は先へと歩を進む。
二人が並べば色彩はまるで対照で、
辺りを包む白の海の中に在るのなら
風に揺れる髪と天の青とがなければ
水墨画の世界に落ちたやうにも見ゆるか。
りぃん、りぃん。
鈴は誘いを止めずに響き続け、
川のせせらぎも花のささやきも、
歩む音すらもその中に消えてゆく。〕
本当け?
……いただきまぁす
[嬉しそうに笑い、水飴を食べようと。]
[しかし、酒が回ったか]
[こてんと、首を傾げる]
……なんじゃぁ……?
[どこかふわつく世界]
[白に白が眩しい]
[そばにいた着物の端を掴んで、ふらり]
[*意識を手放した*]
…誰も彼も。
ならば御酒を嗜んでいた彼等も、ということじゃろうか。
[昨夜、酒精の匂いを避けるよに休んだことを思い出す。
何ゆえか童達がとは考えることなく。]
「ほしまつり」
ああ、我も。我もその言の葉に覚えがあるやも知れぬ。
不思議や、不思議や。
[おなごが告げる花の名に、琥珀は白を見つめる紫黒を見やる。]
…そうか、似合いじゃの。
[ただそれだけを返し、歩み往くに付いていく。]
……ねいろ?
[急に傾いだその様子に、そちらを振り返り]
あ……。
[一瞬、何が起きたのか、わからなかったものの]
……御酒のせい……?
[思いつくのはそれしかなく、ぽつり、呟いて]
其方が見し者が同じかは知らねども、
そうなのかも知れぬね。
夢か現か幻か、
そのような事も思いはしたけれど、
もしかするとこれは「ほしまつり」の最中かな。
はてもさても、答えは持たぬわけだけれど。
[短く返された言葉にきょとり瞬きくすりと笑う]
それはうれしい言の葉かな。
其方の名の響きはえもいわれぬ。
思いついた字面に己で笑ってしまったよ。
[白はゆるりと黒を追う。
白のただ中に咲く紫の花は、嫌が応にも目を惹いて。
見失うことなく付いていく。]
[リーン…リーン……鈴の音が先触れのよに導いて。]
[館の門をくぐる前。
霧の深い小川の向こうを見つめるも、ただただ白く白く白く。
吐息を一つ零して、目を逸らした。]
あれあれ…おーい?
[くたりとなった音彩の顔をはたはたと手のひらで煽いでみるものの、目覚める様子もなく、物言いたげな風蓮の視線に、きまり悪げにぽりと鼻の頭を掻いた]
ごめんなさい…
〔白の主の様子に紫の女が気づく事はなく、
門を抜けた後には多彩な色が視界を包む。
館に戻りてみれば、はてさて、愉快かな。
臙脂の子は倒れ伏し、傍らには濃色の子、
ばつの悪そうな紫苑の男の貌が目に入る。〕
そうじゃな、名以外持たぬ我等が答えなどわかるはずもない。
館に誰そ知ってるものはおらぬかの。
[続いて門をくぐり、くすりと返された笑みに瞼を伏せる。]
…何かおかしな事を言ったろうか。
そなたが姿は、花の名によう似合うてると思ったのじゃがの。
[拗ねたように呟くも、嬉しいと言われれば視線だけを上げて]
そうか、ならばよい。
どのような字面を思われたかは知らぬが…笑わずとも。
[艶やかなおなごに、戸惑うように琥珀を向けて。
その細い姿の向こうに、昨夜ちらりと見たおのこ達と見知らぬ童たちを見つけ瞬いた。]
ごめんなさい、は、ねいろが起きたら、だよ?
[決まり悪げな烏に、首を傾げつこう言って。
着物の裾をぎゅう、と握る手にどうしようかと眉を寄せる。
それから、視線を感じて。
童子に連れられ、やって来たあやめと、見知らぬ者の姿にきょと、とまばたく]
ああ、白の主、
気を悪くしたのならすまなんだね。
此方は己の姿すらも記憶に曖昧がゆえに、
似合いと言われてもわからぬのさ。
[顔を向ければ眉尻下げつつ尚も笑む]
名の字は、歌を詠む、というように思ったよ。
余程、此方は其方の音色をまた聴きたいのだなと、
そのような事を考えたから笑うてしまった。
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