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[ようやく焦点が合ったエリカの瞳。その様子ににこりと笑みを浮かべて]
こんばんはエリカ。
何だか2人してお疲れみたいだね。
[フランにも視線を送って。視線を戻すとエリカの胸元で光が煌く]
綺麗だね、そのペンダント。
「おーい!そっち気をつけろー!!!」
…へ?
[ぼんやりしていて、声をかけられて見上げた時には、
弱くなった地盤が更に崩れかける瞬間で。]
うわぁぁぁっ!!
[崩れ落ちてきた土砂に巻き込まれて悲鳴を上げる。]
ボクの場合は、疲れてる……って、言うのかなあ。
[なんだか、昨夜からヘンに頭が痛くて、と。
困ったような口調で返して。
ペンダントの事を言われれば、一つ、瞬き]
あ……これ?
うん、キレイでしょ?
[綺麗、との言葉に嬉しげに笑って見せる]
頭が?
具合が悪いのなら休んだ方が良いと思うけど…。
[大丈夫?と心配げに声をかけて。ペンダントについて笑みが浮かべばこちらも自然と笑顔になる]
凄く綺麗。
これフローライトだよね?
…ぁー、大丈夫っす…。すんません。
[何とか他の鉱夫達に掘り起こされて脱出。
今はまだ危険との判断で、復旧作業は中断される。
帰るように言われたが…やっぱり自宅には戻りたくなくて。
泥だらけのまま、よろよろと宿へと向かう。]
んー、そう言われて、今日はずっと休んでたんだけど。
考え事してるとずきずきしてくるだけで、身体はなんともないんだよね。
[その辺りは、自身も医術を学ぶ故か、判断は出来ているらしい。
帰ったら師に診てもらえ、と口を挟んできた主人にうん、と頷いて]
そう、フローライト。
……ボクが持ってた物の一つなんだって、御師様言ってた。
多分大事なものだから、いつも持ってなさい、って。
…よー。
[泥だらけでよれよれの酷い姿で宿へ。
マスターに風呂と着替え貸してくれとねだってみたりとか。
家に帰りたがらないのも日常茶飯事で、マスターも渋い顔。]
考え事?
原因が分かってるならそれをやらなければ良いんだろうけど…。
[主人からの言葉を聞いて、そうだね、とこちらも頷き]
そうなんだ。
…持ってた物の一つ?
[僅かに疑問が浮かぶ。彼女には自分が何故それを持っているのかの記憶は無いのだろうか。疑問はそのまま口から漏れ出て]
や、うん。
復旧作業手伝ってたらさぁ、また崩れてきて…
…やー、ほんと…死ぬかと思った……。
[マスターからバスタオルだのパジャマだのを受け取って、]
ちーと風呂行ってくらぁ。
[ずかずかと奥へあがりこんでいく。]
復旧作業?
何かあったの?
それに崩れてって…。
[今日は外には出ていない。故に崖崩れがあったことなど露ほども知らず]
あ、行ってらっしゃい。
[それでも奥へ行く姿は見送って]
考えずに済めば……いいんだけど。
[どうかなあ、と。困ったような笑みがふと、掠めて]
うん、ここに……保護された時に、持ってた物の一つなんだって。
[投げられた疑問には、さらりと返し]
……怪我してるなら、ちゃんと見せないとダメだからね!
[奥に向かうレッグに、こんな言葉を投げかけて]
考えざるを得ない?
でも無理に続けても頭痛が酷くなるだけかもしれないし、少しずつやっていくとかどうかな。
[解決策になっているかは分からないが、思ったことを告げて]
保護…そうなんだ。
[言外にどういう意味なのかを悟ってそれ以上は口を噤み。聞くべきじゃなかったかなぁ、等と表情は微妙に歪む]
[泥だらけの服を、洗い場の隅でぐしぐし洗い、自分の身体も流して湯船に浸かる。]
…ぅ…しみるしみるしみるー……。
[擦り剥いた手足に思わず顔を顰めて水面下でじたばた。]
うーわ…こんなとこにも…。
[どこかにぶつけたのか、右手の甲にも星みたいな形の痣。]
…手当てしてもらわんと、エリィ怒るだろなぁ…。
[暫く湯船で、ぐってりしている。]
うん……とにかく、ゆっくり考えてみる。
もし……記憶に関係あるなら、御師様に相談した方がいいだろうし。
[ため息混じりの言葉は小さく、果たして相手に届いたか。
それから、微妙に歪んだ表情に、あ、と短く声をあげ、気にしないで、と早口に告げる]
ん、無理しないでね。
[その後に何か言葉が紡がれた気がしたが、聞こえなかったとしても再度訊ねるようなことは無く。気にしないでと言われても心にはどこか靄がかかったようで]
ああ、そうだ。
グレッグが言ってた復旧作業とか、何があったのか知ってる?
僕さっき起きたばっかりで何も知らなくて。
…っくしゅ。
うーぁ…ヘンなとこで寝たから風邪ひいたかなぁ…。
[借り物のパジャマを着て、首にかけたタオルで頭をぐしぐし拭きながら出てくる。]
ぁー…エリィ悪い。ちーと診てもらっていい?
んな大したこたないとは思うんだけど…
[無理しないで、といわれれば、はい、と頷いて]
んと、ボクもさっき聞いただけなんだけど……崖崩れが起きて、道がふさがっちゃったらしくて……。
[多分、その復旧じゃないかな、と。
言った所に、話題の当人が戻ってきて]
ん、いいよ。
でも、大した事ない、って言ってるのが大変だったりするんだからね?
ぁー?知らねぇの?崖崩れ。
村から出るとこの…崖っぷちの峠あるじゃん?
そこんとこの地盤が弱ってたみたいでさぁ。
…通れるまでは暫くかかるかもしんねー。
[ざっと状況を説明しつつ、パジャマの上脱いであちこちの打ち身だの擦り傷だのをみせる。
おそらく骨とかには別状ない程度。]
崖崩れ?
道が塞がったってことは…復旧するまでここから出れない?
陸の孤島になっちゃったのかぁ。
急ぎの用事とかは無いから良いけど、しばらくはここで足止めってことだね…。
ま、目的の物もまだ手に入れてないから、それが終わるまでに復旧されてると良いな。
[状況をちゃんと見ているわけではないため、その考えは結構軽いもので。エリカがグレッグの治療に当たれば食事の続きをする]
うわぁ、ってなにさ。うわぁ、て。
[じと目でポツリ。
若いなりにも、それなりにしっかり無駄の無い筋肉がついてたりする感じ。
色々生傷絶えないけども。]
[見せられた上半身の様子に、さすがに表情は険しくなるが。
ほんとにもう、とため息をつきつつ、丁寧に手当てをしていく]
体の内側だけ痛むとか、そういうのはない?
あるなら、御師様にもちゃんと診てもらったほうがいいからね?
[小言めいた口調で言いつつ、ふと、右手の甲の痣に目を止めて]
……そこも、ぶつけたの?
[形の整った、というと妙な感もあるが、とにかく目立つ形の痣に、やや、首を傾げて]
―宿屋1階・夜―
ん…?
[ぼんやりと顔を上げる]
[軽く目を擦って]
[視界に飛び込んできたのは傷だらけの身体]
ふえっ。
どうしたのそれ!?
[目を瞬いて]
[声を上げた]
…ててて…染みるって……
[顔を顰めて大人しく治療を受け。]
ぁー、これ?
あんましよく覚えてねぇけど、多分どっかにぶつけたんじゃねぇかな?
危うく生き埋めんなるとこだったし、土砂に石でも混ざってたんじゃないかと。
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