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[ 結論から言ってしまえば。
校内をうろついていた昨年までの同級生を捕まえ、
家庭科室の場所と壁の存在を知らなかった事、
二つの情報を得るに至ったわけだが。
ついでに言うと、
後者の話をしたときは変な目で見られました。
可哀想そうな子じゃありません。 ]
――マジで不運命共同体?
[ 物凄く、厭な予感。
深く考えない事にした。
聞いたばかりのその場所に足を向ける ]
……保養所は忙しいのはお盆明けくらいまでだから、そこを外して完全に避暑のつもりでいれば、夏休み明け前に、二学期もがんばろうという意味あいも込めていいと思う。
後、お盆明けだからみんなもスケジュールは空けやすいと思うけど、どうだろう?
[と、リカを起こしているサキをとりあえず置いておき、話を始めたところ、携帯が震えた]
……? ごめん。ちょっと、電話だ。
[携帯を取り出して、名前も確認せずに通話ボタンを押す]
……どうした? マリー。
あ、うちもお茶!
もちいただきますってか待ってたんやん!
[閉められたペットボトルに、慌ててストップ。
サキのお言葉にありがたく何回も頷く。
そして集まった面々を改めて見回し、茶を注ぐ彼女に顔を向けた]
なあ、うちの気のせいやなかったらメンバーめっさ変わってへん?
寝る前はアズマんやった気がすんねんけど、色違うし増えてるし。
まさか、キョウヤんとその友人もなん?
[なんとなく見覚えのあるヒサタカをちら見して、キョウヤに問う]
湧いてきたって。俺らそんな奇怪生物じゃないぞ。さっき来た
[なんて璃佳には答え、旅行についての幸貴の言葉には頷いて]
そだな。どうせなら向こうも込んでない時のほうがいいしそんだけ前から決めとけば予定も取りやすいだろう。
[ついでにこの問題を解決できる時間とかも]
後はそこがどんな場所かとか
[なんて答えたところで久鷹が携帯を出して電話なようで。静かに待ちながら残ってるお茶を飲む]
あー、マリィ。
ちょっと買い物行くつもりが非現実の壁に邪魔されまして。
仕方ないから楽譜は仮にコピるかと。
[掛けられた声に、疲れたように手をヒラヒラ。
マリーが納得する様子に、まさかそっちも?と目を丸くして]
旅行。確かにそれも無理だよね、このままじゃ。
どうしたものやら。
[携帯を手にするマリーを見て、会話の邪魔にならないようにと口を閉じた]
[久鷹にハイタッチする璃佳を見つつ。メンバーというのには察して]
一応俺はそうなわけだが…
[久鷹のほうは知らない。というかこれをどう説明すればいいのか皆目わからないとか]
[ そーっと開けてみて、人が増えているのを確認。
ついでにハイタッチしているさまもしっかり目撃 ]
……何してんだ。
[ 扉から顔を覗かせる形で、ぽつりと突っ込んだ ]
[注いだ茶を璃佳に差し出しつつ]
色違うて。
我妻君はまだ来てないよ。
恭也は同じ境遇で、無口っ子はどうだか知らない。
[どうなんだろう、と久鷹に視線を向けるも、この会話で相手は察するんだろうか]
[電話中のため、口を挟めないが、どうやら話の限り家庭科室にいるメンバーと、後何人かは自分と同じ状況に陥っている様子と判断した。
と、なると、さっき見かけた生徒会長の従兄弟も?]
あ、ヒサタカ。今どこー?
ちなみにワタシは学校。夏休みだって言っても、始まったばかりって何したらいいか迷うよねー。
[……マリーさん。最初の目的と外れてますよ。]
……ああ、そうそう。旅行なんだケド。
何か、見えない壁が邪魔してるから行けそうにナイや。
ゴメンねー。
まあ、奇怪生物はこれ以上増えんでいいけど。
不運命共同体メンバーは確実に増えてるっぽいなあ。
あ、どーもですー。
[キョウヤの答えに溜息付いて、サキから茶を受け取る。
で、扉外からの突っ込みに振り返った]
ぅぎゃ! また何か出た!
[扉の隙間から覗くフードと髪先。結構シュール]
[自分も学校だ……と、答える前に聞こえた見えない壁の話に、思わず椅子を倒して立ち上がってしまった。
恐らく家庭科室に揃っているメンバーの視線が集まるのだろうが、今はそんな余裕などなかった。
少なくとも、自分とつながりのあるメンバーが数人町から出られない状況になっているのだ]
……マリー……、今から家庭科室に来てくれ。話はそれから……。
[と、言って、力なく携帯を耳から離して無意識に通話を切っていた]
お、我妻君来たか。
[見えた姿に来い来いと手招き。もちろん茶を勧める]
そっちはどうだった?
って、地図とかも用意してないな。
[当初の目的を思い出して、地図どこだっけ、と璃佳に訊ねたり。悠悟に驚く璃佳を見れば、賑やかだなぁ、と笑う]
不運命共同体ってなんじゃそりゃ
[リカのいうネーミングに思わず突っ込みつつ。
何か出た!という反応を見て扉を見れば。己も驚きに目を瞬かせ]
…どうも
[あったことがあったかどうか。あってもすれ違うぐらいか。とりあえず挨拶して、急に立ち上がった久鷹を見て。携帯を切ったのを見計らい]
…何かあったのか?
あー……ったく。
[人気のない屋上。
何となく疲れた面持ちで、空へ向けて手をかざす]
……天鳳刀、現臨!
[短い言葉、応じて表れるのは、一振りの太刀。
抜き放ったそれを、確りと握って]
……『天』の『護界操手』が一、『鳳凰』の名において。
仮初の『界』の内、『封じの場』を巡らせん。
[紡がれるのは、前夜のそれと同様に、静かな言葉]
[ なんだか悲鳴あげられたり、
いきなり椅子から立ち上がったり ]
……茶ぁ零すなよー。
[ 冷静にツッコミを入れつつ、
手招きされたので、一応、室内へと入る ]
地図?
大雑把なのでよけりゃ、あるけど。
[ 旅の友としては、必需品。
傍の机に鞄を置いて、がさがさと漁り始めた ]
『気脈』、集い、来たりて『界』を生せ……。
『隔離の陣』、展開!
[気合を込めた言葉、横薙ぎに振るわれる刃。
夏の熱気に舞い散るのは、銀の粒子。
それは、屋上の一角に吸い込まれるように消え、しばし明滅した後、消えた]
……ん。
今度は、上手くいったな。
[何度も失敗されちゃかないません。
そんな突っ込みの来そうな呟きを漏らしつつ、くるり、刀を返して肩に担ぐ]
……さて、後は……。
へ、なんやアズマんやん。
噂をすればなんとやらで奇怪生物増えたんかと思うたわ。
[サキの指摘に肩の力を抜いて、お茶を一気に飲む。
口の中の甘味がさっぱりした所で蹴倒された椅子に、お、修羅場か!とか思いながら、飴を思い出して皆に配った]
ほい、新作のマンゴー味。お裾分けー。
地図もろて来るからちょい待っててなー。
[身軽に椅子を飛び降り、科学室へと駆けて行き…かけて停止]
おお、常備しとるとはおぬしやるな!
[一応褒めてる]
???
[すぐ来てくれと言って切れた通話に、携帯を見つつ首傾げ45度。
しばらく、そんな感じだったが、ケイコからどうしたか問われれば]
んー、何だかよくわからないケド。
ヒサタカも学校──家庭科室にいるらしくて。
すぐに来てくれ……ダッテ。
[久鷹のただならぬ様子には不思議そうに瞳を瞬かせて。
悠悟の言葉には若干の呆れが表情に出る]
…何で地図携帯してるかな。
[普通は持ってないような。事情を知らないために、方向音痴?と思いつつある]
ま、良いか。
それ少し書き込んじゃっても良い?
[壁があった場所に印をつけて、どうなっているのか分かりやすくするつもり。
璃佳から飴を貰うと「お、さんきゅー」と礼を言って早速口に放り込んだ]
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